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aquabikeとJJSA 2021シーズン開幕戦・二色の浜大会 新しい団体についてと、レース結果をお知らせします ジェットスキー(水上バイク)

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2021年の最初のレースが二色の浜で開催された

去る2021年4月3日(土)、4日(日)の2日間、大阪府貝塚市二色の浜公園において、「aquabike(アクアバイク)」と「ALL JAPAN JET SPORTS SERIES 2021 1st STAGE」の2つの大会が併催された。

「アクアバイク」は「aquabike JAPAN」が主催し、「ALL JAPAN JET SPORTS SERIES 2021 1st STAGE」は、「日本ジェットスポーツ協会(Japan Jet Sports Association、略称:JJSA)」がそれぞれ主催しているレースである。

レースを主催する新団体「JJSA」とは?

新団体の組織図。パワーボート協会の理事会をトップに、さまざまな部門が設けられている。

新団体「JJSA」は、「パワーボート協会」のなかにあるレース部門である

団体名がいろいろと出てきて、少々分かりにくいと思うので、それぞれのレース団体について簡単に説明する(下図)。

ひと目で分かる組織チャート

母体組織

日本パワーボート協会

パワーボート協会内部の水上バイクレース部門

アクアバイク部門

アクアバイク部門から委託を受けてレースを開催する団体

日本ジェットスポーツ協会(JJSA)

写真上から、パワーボート協会会長、小嶋松久氏、アクアバイク部門理事長、中地淳一氏、日本ジェットスポーツ協会代表、山崎直美氏。

「アクアバイク」も「JJSA」も、「日本パワーボート協会」に属している。パワーボート協会の中にある「専門委員会」内に「アクアバイク部門」があり、その下に「日本ジェットスポーツ協会(JJSA)」があるのだ。
JJSAは、2020年に発足したばかりの新しい団体で「日本のレースを盛り上げる」ことを目的に設立された。代表の山崎直美氏に話を聞くと、「他団体と競合するつもりはない。日本の未来を背負う若いライダーにドンドン参加してもらいたい」と語ってくれた。

aquabike レース結果

2021年のヒーローは誰だ?

R/A(ランナバウト) GP1クラス

今年初の開幕レース。ワクワクするシーズンが始まった。

国内絶対王者・砂盃 肇のいない大会で勝つのは誰だ!

3ヒート制で行われたランナバウトGP1クラス。今大会、国内最強のランナバウトライダーの砂盃 肇と、全日本チャンピオン経験者の生駒 淳が、タイで行われる「ジェットスキーワールドカップ」参戦のため不在。砂盃と生駒が頭ひとつ抜けているこのクラスで、編集部が注目したのは、現時点での「国内第3位」は誰かであった。

誰が勝ってもおかしくない戦いのなか、全てのヒートで速さを見せたのが田村眞沙充であった。攻撃的な彼の走りは、ギャラリーを魅了した。

ランナバウトGP1クラス表彰式。

レースリザルト

順位 ライダー名(チーム名)
1位 田村眞沙充(SMD Racing)
2位 三上定裕(Ace Japan)
3位 船戸大輝(TEAM KEY WEST)

※上位3位までを掲載

優勝した田村眞沙充。走りの特徴は「アグレッシブ」だ。若者らしく、気持ちの良い走りを見せてくれた。

2位の三上定裕。マシンのスピードは速くないが、ベテランらしく丁寧な粘り強い走りで表彰台に上がった。

3位の船戸大輝。シーズンオフに行った足まわりの改良で、ライディングが変わったという。

優勝した田村は、「レース直前に、マリンメカニックの今﨑さんにしていただいたセッテイングがバッチリ決まりました。感謝です」と話した。

4位の落合英友。優勝したヒート2での走りは見事であった。

インのホールショットが千木良真之(写真手前)、アウトが落合(奥)。合流で、落合が稲妻のように前に出たときは鳥肌が立った。千木良は、ホールショットを獲得したが、マシントラブルに見舞われ順位を落とし、総合5位。

三上夫妻。レースの内容が良ければ、奥様の機嫌も良いという。夫婦で戦っている証拠だ。

SKI DIVISION GP1クラス



スキークラス、今年の実力者は誰だ!

実力がなければ勝てないこのクラス。3ヒート制で行われ、第1ヒート、第2ヒートともに、ホールトゥフィニッシュの快走を見せたのは、コマンダー GP1に乗る佐々木宏樹であった。
第3ヒートも、佐々木はホールショットを獲得し、ラスト1周までトップを走る。最終ラップで、周回遅れの選手をパスするときに少し減速した瞬間、後ろから迫っていた山本陽平に抜かれ、山本の逆転勝利となった。

山本は、佐々木が最も尊敬し、信頼している大先輩である。しかし、3ヒートともホールショットを獲得し、レース中も2位との差は最後まで縮まらなかった佐々木は、このときばかりは本気で悔しがっていた。

結果は、2ヒートトップの佐々木が優勝。2位は山本、3位が服部和生であった。今大会の走りを見て、「2021年の最強スタンドアッパー」候補に、佐々木宏樹の名前が急浮上した。

SKI DIVISION GP1クラス表彰式

レースリザルト

順位 ライダー名(チーム名)
1位 佐々木宏樹(KOMMANDER JAPAN)
2位 山本陽平(Team YRF)
3位 服部和夫(TEAM UNLIMITED)

※上位5位まで掲載

優勝した佐々木宏樹。今大会、全ヒートでホールショットを獲得し、マシンの速さを見せつけた。佐々木は今まで「スタミナ切れ」という問題があったが、今シーズンはそれを完全に克服し、一躍、タイトル候補に名乗りを挙げた。

最終ヒート、「ここしかない」というタイミングで佐々木を抜いて行く山本陽平。水面が荒れるほどに強さを発揮するベテランの実力者だ。

実力からすれば、勝たなければおかしい昨年の全日本チャンピオン・服部和生。皆がコマンダー GP1に乗り換えるなか、カワサキSX-Rで戦っている。

3ヒートの全てでホールショットを獲得。初優勝を飾った佐々木宏樹。レース終了直後、師匠の山本陽平に抜かれて、心底、悔しがっていた。
ヒート3の最終ラップで山本に抜かれ、完全勝利とはならなかったが、内容は完全に佐々木の独壇場だった。日本人のスタンドアッパーなら誰もが欲しがる、スキークラスで優勝したにも関わらず、この表情だ。本当に3ヒートとも勝つ自信があったのだ。

第3ヒート、山本に抜かれて心底悔しがっていた佐々木(写真左)と、してやったりの山本(右)。山本と並ぶとこの笑顔だが、だまされてはいけない。佐々木は、今年はぶっちぎりでシリーズチャンピオンを獲得する覚悟で戦っている。
次戦以降、このまま佐々木が、毎戦、ホールトゥフィニッシュで勝ちを積み上げていったら、いちレースファンとしてつまらない。山本、服部、桜井といった実力者たちが、売り出し中の佐々木に胸を貸すといった、本来のバトルが見たいものだ。佐々木には申し訳ないが、他のビッグネームの奮起を期待する。

4位は松浦章人。ベテランライダーは、今シーズンも健在だ。

5位の桜井直樹。日本で一番美しいライディングフォームは必見だ。

6位の斉藤貴彦選手。

7位の塚本晴樹。彼はもともとフリースタイルの全日本チャンピオンである。レースに転向し、カワサキのワンメイクレースJJSBAでX-2のチャンピオンに輝いた。現在は、スタンドアップクラスの最高峰に挑戦中だ。どのカテゴリーでも、下から這い上がってトップまで上り詰めている。このクラスでの活躍も期待される。

8位は、ジェットレース界期待の若手、増子隆二。彼の父親も、偉大なレーサーだった。

実力者3人組。左から服部和生、松浦章人、桜井直樹。次戦では、彼ら3人が、佐々木の独走を許さないだろう。

8位は伊東憲太郎。今大会は今ひとつ振るわなかったが、KOMMANDER GP1に乗る注目株だ。

元キングスカップチャンピオンで、ベテランの日高瑞夫。

このクラスで唯一の女性ライダー、岡野まゆみ。技術も精神力も兼ね備えたスタンドアッパーだ。

ベテランの竹田憲二。

今回の勝利は、勝った佐々木本人より嬉しそうだった奥様の理恵さん(写真右)。

山本陽平の実父(写真右)に、速さを認められて喜ぶ佐々木。「次からは、簡単に勝てると思わないように」と、ありがたい忠告を受けていた。

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