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「スキークラス」詳細報告 ヤマハS-1スラロームグランプリ全国選手権大会・水上バイク(ジェットスキー)のレース

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SKIクラス

優勝した金子 聡選手は、S-1の名門チームTeam Enishi所属で、デビューは7年前。伝説のスラローマー・関泰光選手の弟子であり、2016年に師匠である関選手を倒してタイトルを獲得して以来、今年で4年連続チャンピオンとなっている。

金子選手の走りを見ていると、頭ひとつ抜け出ている気がする。練習量とメンタルの強さを感じるのだ。1年365日、「次はやられるかも」と思いながら生きているのが分かる。金子選手に勝つのは、大変なことだと思う。私の予想が正しければ、多分、この大会が終わった翌週から、金子は危機感を持ってゲレンデで練習しているはずだ……。

2位の大山 陸選手は、現在、21歳。「来年は、金子選手に勝ちたいです」と、闘志を見せる。

このクラスの実力者・北澤勝也選手とレース前に話したとき、「最近、2位ばかり……。シルバーコレクターって言われちゃう」と笑っていたが、今大会は0.02秒差で3位となった。心に火がついた北澤選手から、来年も目が離せない。

ちなみに、S-1全国大会の全てのカテゴリーのなかで、最も速いタイムを叩き出したのはスキークラス。700ccエンジンが、1,800ccのスーパーチャージャー搭載モデルよりも速いのです。

優勝は金子 聡選手・タイムは19秒85



2位は大山 陸選手・タイムは20秒74



3位は北澤勝也選手・タイムは20秒76


写真左:「最近、2位ばかり……。シルバーコレクターって言われちゃう」と言っていた北澤勝也選手が今年は3位。右:2位の大山 陸選手は、現在、21歳。「来年は、金子選手に勝ちたいです」と語る。1年365日、毎日、下からの突き上げにおびえ、過酷な練習を続けてきた金子 聡選手が1位(中央)。

SKIクラス 優勝者インタビュー

優勝した金子 聡選手。今年の走りを見ても、金子選手を倒すのは至難の業だ。

WJS 4連覇おめでとうございます。今大会も、乗れていましたね。
金子 はい。結構、乗ってますので、自信はありました。

WJS 今日の走りを見て、隙が全く感じられなかったです。何がそう見せているのですか?
金子 練習です。毎週、本番と同じように2本ワンセットで、ガソリン10リットル走ります。

WJS 10リットルというと、どれくらい走るのですか?
金子 ガチで走って、「2本ワンセット×3本」で2.5リットルくらい使います。単純に本数だけでいえば、「2本ワンセット×12本」って感じです。

WJS お話を聞いていると、それだけでもキツそうですね?
金子 はい。とにかく真剣にやる。本番と同じように、攻めてミスっても、必ず帰って来る。絶対、途中で止めたりしなません。S-1の大会と、同じ条件でやっています。本番は、ミスってやり直したくても、できませんから。

WJS 普段、どこで練習されているのですか?
金子 霞ヶ浦と小貝川です。そこに集まるメンバーと、やっています。

WJS  地区予選でも、全部勝ったのですか?
金子 今年は、宮城大会だけマシントラブルで勝てませんでした。過去にも、地方大会も含めて、S-1で全勝した人って、いないと思います。

WJS マシントラブルは、よくあるのですか?
金子 ないない。普通はない。今回も、宮城大会でエンジンがかからなかったのに、家でかけたら普通にかかりましたから。それで、気持ち悪いからCDIからコイルから、変えられる部品は全て新品に交換しました。もし、S-1ファイルでそうなったら嫌ですからね。

WJS 金子選手のマシンは、エンジンより足まわり重視なんですか?
金子 そうです。いかにエンジンの出力を動力に変えられるかが最も重要。それができれば、700cc だって、十分、速く走れます。この大会のように、風が吹いて、水面がザワついているようなときは、パワーのないエンジンのほうが速く走れます。船体を跳ねさせたら、タイムロスになるので……。

WJS 船体を跳ねさせてはダメなのですね?
金子 跳ねてもいいです。前に跳ねて、着水時にすぐ水を噛ませられるように跳ねることができれば、タイムロスもありません。ポコッて、上に跳ねるのが嫌なんです。


SKIクラス リザルト

1位 金子 聡(Team Enishi with Moty’s)
2位 大山 陸(パンチレーシング)
3位 北澤勝也(麻生ヨットクラブ)
4位 知久健一
5位 佐野信一(SPLASH)
6位 尾﨑洋一(ゼロ)
7位 大山智彦(パンチレーシング)
8位 山本二郎(イーストロック)








レース前に海を見つめる北澤勝也選手。何とか今年こそ、チャンピオンに返り咲きたい。

こちらも、海を見つめる山本二郎選手。20年目の戦い。感無量……。

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