皆様、フェイスブックやYou Tubeで気になる動画を見つけたことはありませんか?
すっかり、夢中になる動画を見ても、言葉が分からない理由で、イライラしたことはありませんか?
フリースタイルの世界チャンピオン、リー・ストーン選手が、「未来のフリースタイルマシン」のベースとなるマシンを開発したとして、動画をアップしています。内容は、以下の通りです。
やあ、みんな!
今回は、僕の新しいフリースタイルマシン、「プロシリーズ」の全てを紹介するよ。このマシンの開発に要した期間は12カ月。既存のリボルバーの単なる改造版ではなく、全てのユーザーのために、新しくデザインした究極のフリースタイル艇だ。新しいテクノロジーを紹介していくよ。
まず、ジェットのまわりを流れる水流は、他ではあまり見ることができない独特なものだ。それが、ボートの動きに与える影響は、計り知れないものがある。その水流を効果的に使うために生み出したのが、アンダーハル側面の凹凸、通称「ゴルフボール・エフェクト」だ。これによって、ハル後方部に生じる水との摩擦が減り、ターンの回転速度が上がる。しかも、エアリアルの飛び出しの瞬間の水離れが良い。楽に、宙へ飛び出すことができるんだ。
ボンドフランジは、後方に行くにつれて狭くなっている。これによって、マシンのテールエンドにかかるプレッシャーが大きくなる。つまり、連続トリックの最中や、ガソリンが満タンで船体が重い状態のときにバックフリップをしても、テールエンドに大きなプレッシャーがかかるため、ビッグエアリアルの着水時、マシンの沈み込みが少ない。だから、次のトリックへの移行が、とてもスムーズにできる。
アッパーデッキのサイズは、従来のリボルバーと変わらないけれど、アンダーハルが2インチ長くなった。これにより、安定性が増している。
フードには、本当にたくさんの時間を費やした。連続トリックを行うと、どうしても、たくさんの水がエンジンルームに入ってしまう。そこで、「二重スチールシステム」を開発した。エンジンルームの内部に入る水を減らすため、フードのフチを内側に30mm上げ、さらに、2つの穴を塞ぐことにも成功。これにより、トリック中にエンジンルームに入る水を限りなくゼロに近づけ、フード内の空気を最大量確保することに成功したんだ。
プロシリーズのもうひとつ重要な特徴は、「バルクヘッドの後方で、空気を留めておくことができる」こと。仮にマシンが転覆しても、バルクヘッド内の空気が、エンジンルームに水が浸入するのを防いでくれる。
次は、スコープゲート(インテークグレード)の説明をしよう。このパーツも、今までとは全く違う。前後の取り付けバーがなく、ブレードだけの特徴的な形状になっている。
今までにも、水の取り入れ口と一体化したブレードタイプのスコープゲートは見たことがあるけれど、これは取り外し可能なタイプだ。直接、吸水口に嵌め込むように取り付ける。しかも、カーボンファイバー製なので、フックアップ時の水を取り込んだ状態で、最大75%の軽量化に成功した。
最後になったけれど、僕がこの「プロシリーズ」を開発することで目指したものについて話をしよう。このマシンは、特徴的な外観や、性能だけで注目を集めたいわけじゃない。このモデルこそが、今後、さらなる進化を遂げるであろう、全てのフリースタイル艇のベーシックとなるマシンなんだ。
Lee Stone(リー・ストーン)
【Profile】
1991年3月23日生まれ。28歳。イギリス出身。2010年、19歳で世界タイトルを獲得。2014~2016年、2018年のIJSBA世界チャンピオン。
4歳からジェットに乗り始め、11歳で大会デビュー。ヨーロッパでも数多くのタイトルを獲得している。間違いなく、現代最強のフリースタイラーである。