「エポキシボンド」とは、大きく欠けた部分や、深いキズを埋めるパテのこと。
主剤と硬化剤の2つの溶液を混ぜて使用する。
エポキシボンドの主剤と硬化剤を混ぜ合わせるときに、ガラス繊維(クロスタイプ)を刻んで混ぜる。
こうすることで、強度が上がる。
ガラス繊維には、クロスタイプとマットタイプがあるが、船体補修にはクロスタイプが使われる。
ガラス繊維を混ぜたエポキシボンドを用意し、液ダレに注意しながら塗り込む。
エポキシボンドの上からマスキングテープを貼り、指で簡単に整形する。
マスキングテープがなければ、サランラップでも代用できる。
ボンドが固まるまで、このまま待つ。
ボンドが硬化したら、マスキングテープを剥がす。ボンドがはみ出していたら、カッターで削り飛ばす。硬化したボンドは、カッターの刃が折れるほど硬いので、必要以上に刃を出さないのがコツ。慣れた人でない限り、1回のパテ盛り&パテ研ぎでは、キレイに面が出ない。パテ盛りとパテ研ぎを繰り返しながら、成型していく。
補修箇所とその周辺、小さなキズを、#40の空研ぎペーパーでならす。
全てのキズをならし終えたら、削りカスを水で洗い流す。
船体が完全に乾いたら、ペーパーかけをした部分を、パーツクリーナーを使って脱脂・洗浄する。
身近にあるもので、形をキレイに整える。
手ごろなサイズの角材に空研ぎペーパーを巻く。
チャインなどの直線部分は、これで削るとキレイなラインが出る。
カーシャンプーなどの「楕円のボトル」に、空研ぎペーパーを巻いて削ると曲面がキレイに出る。
「うすづけパテ」は、ひっかきキズやヒビ割れなど、1mm以下の浅いキズの充填に適する。
製品名のとおり、なるべく薄く塗る。
あまり厚く塗りすぎると、外側しか固まらず、すぐに剥げ落ちしてしまうから気を付けよう。
フードに付いていた、塗装が剥がれたようなキズ。
こうした浅いキズやへこみをうすづけパテで補修する。
製品名のとおり、なるべく薄く塗る。あまり厚く塗ると、外側しか固まらず、すぐに剥げ落ちてしまう。
できるだけ表面に凹凸ができないように、キズに沿って、しごくように塗る。
白くなっている部分が、うす付けパテを盛ったところ。全てのキズにパテを盛ったら、乾燥するまでしばらく待つ。パテが乾いたら、耐水ペーパー#400で表面全体を削る。
補修の最終段階。これまでの工程で使ったペーパーによる微細なスリキズを、2種類の耐水ペーパーで削り、スプレータイプのパテで埋める。
目に見えないキズを埋めるなら、「プラサフ」というスプレータイプの超薄型パテを使う。これは、目に見えない小さなキズを埋めてくれるスプレーである。使用前には缶をよく振って、中の成分を混ぜ合わせる。
プラサフが乾いたら#600の耐水ペーパーで磨く。パテを盛るほどではないキズも、#600の耐水ペーパーで磨いておくとよい。
何度も重ね塗りしたプラサプによって、微細なキズ口も埋まった。これで、キズの修復作業は終了。