これは、SEA-DOOのフラッグシップに搭載されているエンジンです。2016年モデルから、それまでの「Rotax 1503 HOエンジン(1,493.8cc)」をパワーアップし、「Rotax 1630 ACE 300エンジン(1,630.5cc)」へと変更されました。2019年現在、SEA-DOOのフラッグシップには、全てのこのエンジンが搭載されています。
エンジンサイズは今までと同じですが、各部を改良することで300馬力にアップしています。改良前に比べてパフォーマンスも非常に上がり、耐久性も向上。「極端に、壊れなくなった」という話を、よく聞くようになりました。
誌面では、2016年12月号で解説していますが、今回、改めてWeb用記事を再構築し、「Rotax 1630 ACE 300エンジン」を紹介します。
2016年に、「GTX 300」「RXT-X 300」「RXP-X300」の3機種が、300馬力へパワーアップしました。エンジンの主な変更点は、新しいスーパーチャージャーと冷却システムを採用したことです。エンジンサイズは今までと同じでも、中身が全く異なっているのです。
また、シリンダー内のボアを変えずに、ストロークを伸ばすことで、送り込む空気量を増やしました。これは、レースの世界でよく行われるチューニング方法の一つです。
このほか、温められた空気を冷やすインタークーラーをボリュームアップし、丸みを帯びた形状にすることでエアフロー効率も向上させています。これにより、従来のエンジン(Rotax 1503 HO)よりも、120%冷却効率を上げることに成功しました。新たに「インターミディエットクーラー」と呼ばれる中間クーラーを取り付けることで、常にエンジンを冷やす改良も施されています。
2019年現在、このエンジンの改良は、非常に成功しています。再度、言いますが、改良前に比べて「パワーが上がり、耐久性が上がった」と、高評価を得ています。
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