
10月16日、群馬・館林市の住宅の駐車場から「ランドクルーザープラド(250万円相当)」を盗んだ疑いで、ブラジル国籍のマルセロ・サトウ・コレイア容疑者(25)ら2人が逮捕された。
コレイア容疑者らは、「CANインベーダー」と呼ばれる機器を使って窃盗を行っていた。
2人は高級自動車を盗み出す窃盗グループの一員とみられ、1年間で2億3000万円ほどの余罪があるとみられている。
警察では、盗んだ車を海外で売り捌いていたとみて捜査している。
CANインベーダーは、2017年ごろから増えはじめた盗難手段だ。
今、クルマの盗難では「CANインベーター」「リレーアタック」「コードグラバー」といった 手口が取られることが 多くなっている。
CANインベーダーも リレーアタックも、自動車のシステムに不正に侵入し、ドアロックの解除や エンジンの始動を行う。
ニュースなどで、自動車泥棒が ガレージに忍び込み、わずか数分で クルマを動かして盗み、逃走する映像を見たことがある人は 多いだろう。
今回の窃盗で使われたのは、「CANインベーダー」である。
CANインベーダーの、“CAN”は「Controller Area Network(CAN)」のことをいう。自動車のECUやエンジン、各種センサーなどは、全てこの「CAN」で繋がっている。
そこに不正に侵入するのが「CANインベーダー」だ。
直接、車のコンピュータネットワークに侵入して、ドアの解錠からエンジン始動まで、3分もあれば盗むことができるといわれている。
CANインベーダー自体は、手に収まるくらいの大きさだ。
恐ろしいのが、こういった盗難装置が、現在も 中国などの “海外の 通販サイト” で、普通に販売されていることである。
しかも、クルマの車種ごとに 専用の機器が売られている。
今回盗まれたのは「ランドクルーザー」だが、日本損害保険協会の「自動車 盗難事故 実態調査 結果」に よると、2023年の盗難車ランキングの「1位は ランドクルーザー」、「2位が アルファード」、「3位が プリウス」である。
盗んだ後に「高額で 売れるクルマ」が 狙われやすい。
中国では ほとんど走っていない、アルファードや ランドクルーザーの 盗難装置が、中国での通販サイトで売られている事実を 重く考えなければならない。
勘ぐりすぎだと言われるかもしれないが、日本に来て盗みを働くために販売していると考えた方が、筋が通る。
当然だが、盗難車が事故を起こしても 保険金は支払われない。
最終的に、盗まれたクルマがどこに行くかはともかく、そこに行くまでに、確実に“公道”を走っている。
そして、そのクルマが事故を起こしても何の補償もなく、被害者は泣き寝入りするしかない。
盗難された瞬間から、「社会の凶器」となるのだ。
クルマの盗難被害の数だけ「保険が適用されない 凶器」が、日本の どこかの道路を走っている。それは非常に恐ろしいことだ。
今回逮捕されたブラジル国籍の男が、どこで自動車免許を取得したか分からないが、もし「“外国免許切替(外免切替)”」で取得したとすれば、それも少し恐ろしい。
今年10月から、外免切替が難しくなったというが、それ以前に取得しているとしたら非常に“簡単”な問題で「日本で走れる免許」が取れたことになる。
改正前は、筆記問題は 20カ国語に 対応しており、2択形式で 10問中7問に 正解すれば 合格だった。
実技試験も、技能試験免除国なら 受けなくてもいい。実技試験もナシで、日本語が分からなくても試験に合格すれば免許が取れた。
さらに、住所がホテルであっても取得できたので、10月の改正前は、観光で来て日本の免許を取る中国人が殺到した。
中国の運転免許証で運転できるのは10カ国程度だが、日本の運転免許証を取得すると、ジュネーブ条約に加盟している約100カ国で運転できる国際免許の取得が可能となるからだ。
自動車学校で 苦労して 免許を取った日本人に してみれば、「そんなに簡単に 日本の免許を 与えていいのか?」と 思うくらいの内容だ。
そんな人が 事故を起こしても「日本語が 分からない」「お金が ないから 払えない」と 逃げられてしまえば、普通の人には 追う手段がない。
問題は、改正前に免許を取得した外国人に対して、何の対応もしていないことだと思う。
安全面から考えると、本来、改正前の外免切替で運転している人全員に、改正後の試験を受けてもらうのが正論のはずだ。
日本の運転免許証を所有するだけの技量がない人たちが、日々クルマを走らせている恐ろしさを考えたほうがいい。
まずは、中国で販売されている「日本車の盗難機器」の販売停止から始めないと、何もはじまらない。
国が本気で “泥棒の原因” を 排除しなければ、取り締まりばかりを強化しても意味がない。
本誌は水上バイクの専門誌だが、水上バイク・ユーザーの多くが、盗難車ランキングの上位のクルマに乗っている。実際に、盗難被害にあった人もいる。
再度書くが、海外では今も「クルマの盗難装置 」が 販売され続けている。
そして、盗難車は凶器である。
どこかで真剣にこの問題に取り組まないと、日本の安全は確保できないと思う。
関連記事
【水上バイクの“歴史”】世界最初の“水上バイク”は「シードゥ」・その後に「カワサキ」より、世界初の“ジェットスキー”が発売! 昔はイメージが良くて、マリンスポーツの代表的な存在だったのに…
“ 良い ”「 水上バイク ショップ 」 の 選び方 ? 店の大きさや、値段の 安さは 関係ない! “ 激 安 店 ”に ご用心
【 水上バイク・最新 カタログ 】2025年 BRP SEA-DOO(シードゥ)ニューモデル 国内 全モデル ラインナップ
【 水上バイク・最新 カタログ 】2025年 ヤマハ Wave Runner(ウェーブブランナー)ニューモデル 国内 全モデル ラインナップ
【gallery】カワサキが新しい「ジェットスキー」を発表。ハンドル固定式の「SX-X160」が初めてお披露目された! 「STX160シリーズが3機種」と、「釣り専用モデル」が初公開!