ジェットのチューニングの世界では、「時速1㎞アップにつき10万円」という暗黙の了解があります。
最高速を1㎞/hアップさせるには、10万円かかるということです。
ちなみに、時速130kmを超えてからは「1km/hアップごとに100万円」といわれています。
今回は、タダで最高速が上がる方法です。
ノーマルのライドプレートをツルツルに磨くだけ。
必要なのは根気だけです。
特別講師/藤江功一(K1 Racing Service)
船底で、最も走行に影響するのが「後部のプレート部分」です。
表面のザラつきを取り除くだけで、性能に変化が起きます。
表面を磨く方法は、いろいろあります。
電動工具を使うもよし、時間はかかるが、紙ヤスリで根気よく磨き続けるのもよし。
最終的に、ツルツルに仕上げればどんな方法でもOK!
ツルツルにすることで、走行中の水面との抵抗が減る。
その分、最高速が上がるという理屈です。
左がノーマルのライドプレート。
表面が少しザラザラしている。
右が研磨後のライドプレート。
文字通り、ピカピカ。
今回は、サンダーで表面を仕上げたが、紙やすりでもできる。
デコボコや削りすぎがないように、ていねいに磨く。
まず粗く磨き、徐々にヤスリの目を細かくしていく。
コンパウンドを使って、鏡面仕上げぎみに研磨するところまで頑張る。
鏡のように姿が映るほどやる必要はない。
手で表面を触って、ザラザラしなくなったらOKだ。
まずは、ノーマルのライドプレートから。
最高速は99.8km/hであった。
これが、磨いたプレートで出した最高速。
102.9km/hに跳ね上がった。
燃料も足さずに、同じ条件のまま、磨き上げたライドプレートと、ノーマルのプレートで走らせてみた。
結果は、ライドプレートを磨いただけで、最高速が3.1km/hもアップしたのだ。
たかが3.1km/hの違いというなかれ。
もし1時間、直線全開で競争したら、隣のジェットに3kmも差が付けられる速度なのだ。