
乗り終えて水洗いするとき、「毎回、ハルを脱着してください」というのは現実的でない。一番驚いたのは、「1年間、水洗い不要」と謳ったのが、超優良ジェットショップ「スズキマリン」だったということだ。スズキマリンといえば、ジェットスキーの水洗いや日常メンテナンスにおいて、人一倍几帳面なショップである。普段、ジェットスキーを水洗いする際も、かなり細かな指導をしてくれる。だから、このショップのお客さんのジェットスキーはいつもピカピカだ。
店長の鈴木雄生さんは、「日常のメンテナンス次第で、ジェットスキーの価値はとんでもなく変わる」という考え方の持ち主。なのに、「1年間、エンジンルームを洗わなくても良い」と言い切って販売していることが、一番の驚きだ……。
1年間ノーメンテナンスで乗るために、最初にプロフェッショナルショップで、キッチリと防錆潤滑対策をしてもらう。「1年間、水洗い不要」とは矛盾するが、良い話を聞いた。
しかし、どれだけ最初に防錆対策を施しても、塩分は洗い流したほうがいいに決まっている。スパークには、「アクセスカバー」という、エンジンルームにアクセスできる蓋が両サイドに付いている。そこからホースを入れれば、かなり広範囲に渡ってエンジン部分に水をかけることができる。
スズキマリンでは、防錆対策に下記の防錆スプレーとグリスを使用している。どの商品も、水で流れにくく、防錆作用が長く持続するタイプのものだ。各製品を適材適所で使い分けることで、さらに防錆効果がアップする。
[1] XP-S ストレージオイル(BRP製/2,500円前後/350g)アッパーハルを外し、全ての金属部分に防錆スプレーをかける。隅々まで、奥のほうも、たっぷりと吹き付ける。プラグのネジ部、バッテリーの端子、セルモーターの接続部はグリスを塗布する。
防錆スプレーやグリスは、ゴムやプラスチックを傷める(ケミカルアタックを起こす)ので、金属以外の部位に付着したら、必ず拭き取ること。
スパークプラグのネジ山に、耐水グリスを塗る。
見えにくい部分にXP-S ストレージオイルを吹き付ける。
普通のメンテナンスよりも多めにスプレーする。
バッテリー端子に耐水グリスを塗布する。
セルの接続部にも忘れず塗布する。
金属以外の部分に付着したら、必ず拭き取ること。
「アクセスカバー」から、ホースを入れる。左舷側は、エアクリーナーに水を入れないように、注意して水をかける。
右舷側は何も気にせず、エンジンに水をかけても大丈夫。スズキマリン
〒293-0021 千葉県富津市富津2401-315
Tel.0439-87-8455
営業時間/9:00~12:00、13:00~18:30
定休日/水曜日
URL:https://suzukimarinejet.com/

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