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中古艇 購入するときのチェックリスト ジェットスキー(水上バイク)

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中古艇を購入するときの7つのチェック項目

[1] 現物を見る

自分の行動範囲の中でジェットショップを選ぼう。そのほうが、あとあと困らない

中古艇を購入する場合、信頼できるジェットスキー専門店で、実際に現物を見て、相談して買うこと。素人判断で見ても、本当の艇の状態は分からない。プロの意見を聞いておくことが重要だ。自分の行動範囲内にあるジェットショップなら、なおよい。遠隔地から購入すると、何かトラブルがあったときにやりとりをする、時間とお金がかかるからだ。

ネットオークションなどの個人売買など、現物を見ないで買うのは大きなリスクを伴う。購入後に売り主と連絡が取れなくなり、名義変更ができなくなったというトラブル例もある。その人がどんな場所で乗っていて、どんな故障や、どんな修理をしたのかも分からない。安い買い物ではないのだから、自分の目で確かめよう。

[2] 船の素性を知る

前のオーナーが「海で乗っていたのか? 湖などの淡水で乗っていたのか?」これは絶対に聞いておこう

各部を細かく見る前に確認しておきたいのが、「船の素性」だ。素性が分かれば、船の現状が分かってくる。
まず聞きたいのが、前の持ち主が乗っていた場所。海で乗っていたのと、湖などの淡水で乗っていたのでは、劣化の程度が大きく変わってくる。例えば、ずっと海で乗っていたら「塩分で、傷んでいる箇所が多いかもしれない」と容易に想像できる。

ジェットショップがユーザーからジェットスキーを買い取る場合、どのような改造やメンテナンスが行われたかなどといった、素性をきちんと調査することが多い。買い取りをした後に、ショップで修理やメンテナンスをした場合には、その内容を把握しているので、聞いてみるといいだろう。

もし、その中古艇を買うことになったら、メンテナンス内容を記録した書類があればもらっておこう。あとでその艇を手放すことになった場合には、「この船は○年に○○のメンテナンスをしています」という証明になる。買い取り査定額のアップが期待できる。

[3] エンジンルーム内部

最初に見るポイントは、「プラグがすぐに外れるかどうか」である

エンジンの程度を見る最初の目安は、「プラグを外す」ことだ。プラグが少しでも外れないと思ったら、それ以上は無理して外そうとしない。錆びたプラグは簡単に折れる。折れてしまったら、その処理が大変だからだ。
グリスアップがキチンとされていたら、プラグは問題なく外れる。エンジンがきちんとメンテナンスされていたかどうか、非常に大きな目安となる。

次に見るのはエンジンルーム内。内部が埃まみれだったり、油や錆び、水が溜まっていたら、エンジン内部も同じような状態だと判断してもいい。エンジン自体が錆びているのも同様だ。保管時に雑に扱っていると推測できるので、そういう中古艇はなるべく避けたい。

またエンジン周辺のネジやボルトに、回した跡が残っていたら要注意。ジェットショップでエンジンを開けるのは、「何か特別な理由がある」からだ。オーバーホールのために開けたのかもしれないし、焼き付きなどの修理のためだったのかもしれない。その理由は、きちんと確認しておいたほうがいい。

ネジを回すと、ネジ山の角が少し変形していたり、ネジの塗装が剥げるなど、何かしら跡が残る。注意深く見れば、発見できる。優良ショップであれば、店でのメンテナンスの内容は全部記録している。前オーナーがエンジンを開けたのであれば、店がジェットを買い取るときに、その理由を聞いているはずなので、遠慮なくショップで聞いてみよう。

[4] 外観(ハル・船体)

確認するときは、懐中電灯を持って行こう。何かと役に立つ

まずは船体の外観をチェックする。基本的にジェットの船体は強化プラスチック(FRP)なので、衝撃に弱く、ぶつかると割れたり欠けたり、破損しやすい。側面だけでなく、艇の下に潜って船底もチェックしよう。その際、懐中電灯を持っていけば暗いところまでよく見られるので便利だ。

船底を見る際には、スコープゲート(インテークゲート)やライドプレート周辺にも、傷や破損がないか確認しておく。スコープゲートから中を覗けばインペラーが見えるので、もし大きな損傷や錆びつきがあれば発見できるはずだ。同様に、ステアリングノズルからもポンプの中を覗いてみよう。

船体にクラックがないかを確かめるだけでなく、修理した痕跡がないかを見ておく。大きい修理をしている船は、左右のバランスが崩れている場合がある。水に浮かべてみないと判断できないので、試乗させてもらえるなら絶対にしよう。修理跡はパテで埋めてきれいに塗装してしまえば、一見しただけでは分からない。ショップで聞けば、たいてい教えてもらえる。

エンジンルームから艇を内側からチェックするとき、船体の内側に補修跡がないかも念入りに見ておく。発泡スチロールの浮力体を切って外した跡があれば、その奥の船体を補修した可能性がある。

塗装やデカール、デッキマットが剥がれていたり、色あせている場合、あとで塗装や貼り直しをすると、それなりの費用がかかる。外観があまりきれいではない船体は、後々、外観の補修が必要かもしれないので、その費用も上乗せして考えておいたほうがよい。
「走ることが重要だから、見た目の汚れは気にしない」と割り切って買ったつもりでも、人間の心理として、乗っているうちに愛着がわいてくるので、結局は直したくなるということもありうるからだ。

だが、見た目だけで決めるのも考えものだ。いくら年式が新しくて外見がキレイでも、エンジンの調子が悪ければ使いものにならない。

シート、デッキマット、ハンドルグリップは、体を支える大切なパーツなので、傷んでいたら交換するつもりで考えておく。これら消耗部品は、使用時間に比例して傷みが進んでいく。パーツの傷み具合で、使用時間を推測することもできる。

逆に高年式で総走行時間も少なく、外観もキレイなのに著しく安かったら、何か理由があるかもしれない。船体に大きなクラックが入っていても、簡単な補修で見た目だけキレイにすることはできる。しかし、時間の経過とともに必ず割れる。

[5] 海水? 淡水? どっちで乗っていた?

塩水と真水では、ジェットスキーの劣化具合が大きく変わる

海水で使っている場合、淡水よりも各部が傷みやすい。経年の差は一目瞭然だ。特にインペラーやポンプまわりなど、海水に直接触れる金属の部分が、顕著に傷みが出る。塩害にやられるとインペラーとハウジングの間に隙間ができてしまうなど、性能劣化の原因となる。どれだけ洗っても、塩はポンプまわりやネジなどに多少は残る。海で乗っていたジェットスキーは、どれくらい塩がついているかを確かめておく。

ただし、淡水でしか乗っていないのがいいというわけではない。砂地で乗った艇は砂や砂利を巻き上げて、インペラーなどが傷ついている可能性がある。

[6] ハンドルまわり

ガタつきや錆を確認する

次にハンドルまわりをチェックする。各部に錆が浮いていないか、ガタツキがないか、レバーやスイッチがスムーズに作動するかをチェックする。
燃料系などのメーター類は、見た目がきれいでも動かないことがあるので、一度、エンジンをかけてもらったり、試乗時にメーター類がきちんと作動するかどうかのチェックを忘れずにしよう。

[7] 可能なら試乗させてもらう

陸上でエンジンがかかっても、水上で走らない場合がある

できるなら、買う前に試乗をさせてもらおう。陸上では調子よくエンジンがかかっても、水の上では走らないというのはよくある話だ。水に浮かべると、排気ガスや水など、いろいろな圧力がかかってコンディションが変わるからだ。自分の商品に自信があるジェットショップなら、快く試乗に応じてくれるはずだ。遠慮せずに相談してみるといいだろう。

「今はバッテリーを外してある」といった理由で試乗に応じてくれなかったり、エンジンすらかけてくれないようなジェットショップは気を付けたほうがいい。よほど、その商品に自信がないのかもしれない。売り物として整備しているのだから、よほど特別な事情がない限り、エンジンくらいは簡単にかけてくれるはずだ。

ただし、店の近くにゲレンデがなく、すぐに試乗できないショップもある。古いジェットスキーなら、船検が切れていて乗れない場合もある。夏のシーズン中で、ジェットショップが一番忙しい時期に、予約もせずにいきなり試乗をしたいと言うのは、いくらなんでも非常識だ。ジェットショップは個人経営が多いので、他にスタッフがいない場合も多い。

できれば平日に予約をして、余裕を持ってゆっくり乗ったほうがよい。故障がないかチェックするには、急いでパパッと乗ってみても分からない。できれば、納得のいくまで乗るのが理想的だ。

もし、自分が欲しい機種と同型のモデルを持っている知り合いがいたら、一度、乗らせてもらうといいだろう。故障していないジェットスキーのエンジン音や、乗り心地を体で覚えておけば、試乗をしたときに不具合を見つけやすい。壊れていたことにあとで気が付いた場合、悪質なショップだったら「試乗して、壊れてないことを確かめたじゃないですか」と言われて、つらい思いをする可能性もある。

加速が鈍かったり、エンジン音がよくないなどと感じたら、遠慮しないで、その場でどんどん質問したほうがいい。購入したあとだと、自費でエンジンやインペラーまわりを修理することになる。高額な修理代がかかる可能性があるので、試乗の段階で慎重に判断したいところだ。

中古艇を買うとき持っていくもの

デジカメやメモ帳を持って行き、こまめに記録しておこう

初めて中古艇を買う場合は、ジェット歴の長い友人に一緒に行ってもらうのが理想的だ。もし1人でジェットショップに行く場合は、デジカメやメモ帳を持って行くことをおススメする。分からないことは何でも聞いて、こまめにメモをとっておくと、あとから、「言った、言わない」の水掛け論にならない。

また、気になる点があれば写真を撮っておいて、あとから詳しい人に見てもらうという手もある。商品に自信をもっているショップなら、きちんと理由を説明すれば撮影を断られることはまずないだろう。

中古艇に保証ってあるの?

基本的にないと思ったほうがいい。なかには、ショップ独自で一定期間の保証を設けているところもある

新艇のように、1年間のメーカー保証がつくことはない。ただ、ショップによっては、中古艇に一定の保証期間を設けている場合もある。もし保証期間内に、整備不良などの初期不具合でジェットスキーが壊れたら、無償で修理をするというもの。

しかし、中古艇に保証をつけるのは勇気のいることだ。もともと、前のオーナーがどんな使い方をしていたか分からない部分も多いなかで、「ウチのショップで売ったジェットスキーは壊れにくい」といっているのと同じだ。整備やメンテナンスも自信がなければできない話である。ショップ選びの際、プラスのポイントとして評価したい点だ。

もちろん、保証がついている中古艇が絶対に壊れないわけでもないし、どのような故障でも全て無償で修理してくれるわけでもない。保証の内容を具体的に確認しておく必要がある。一般的に、ユーザーの取り扱いミスによる故障は保証対象にならない。

まとめ・ジェットショップを選ぶときのポイントは?

[1] 良心的で、面倒見のいいジェットショップを見つける
[2] 自分が行動できる範囲内にあるジェットショップにする

評判のいい優良店は、いいかげんな対応をするとお客さんが離れてしまうことを知っている。だから、いい加減なものは売らないし、もし何かトラブルあっても、誠実に対応してくれる。

「いいショップ」という定義は人それぞれだ

「壊れたらすぐに修理してくれる店がいい」という人もいれば、「工賃が安い店がいい」という人もいる。「親切に何でも教えてくれる店を選びたい」という人もいる。他の人が「いいショップ」と言っても、自分とは相性が合わないこともある。一概に、どの店がいいとは言えない。

自分に合ったジェットショップを見つけるためには、とにかく多くを見て聞いて、探すのがベストだ。実際にいくつかのショップに行ったり、他のジェットユーザーからショップの評判を聞いてもいいだろう。ショップ選びが、あなたの今後のジェットライフを左右することもあるのだ。

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