シーズン到来！　今年はジェットが不足気味。「古い中古艇」も狙い目か!?　　ジェットスキー（水上バイク）

メーカーの水上バイクの生産が間に合わない！　コロナ渦によるアウトドアブームが原因

ニューモデルを検討しているなら、早めの決断を!!

今、メーカーの生産態勢がひっ迫している。水上バイク（以下、ジェット）の需要に対して、供給が不足しているのだ。これは、世界的なコロナ渦の影響が原因である。
海外からの輸送や、テレワークによる労働者の問題などで、生産調整を余儀なくされているという。

「余暇」と「密を避ける」を両立できるという観点から、世界的にアウトドア業界が好調である。日常生活が大きく変わった証拠だ。我がマリン業界は究極のアウトドア産業だから、多くの人々が目を向けるのも当然である。

今年、ジェットを買おうと思っているなら、早く動き始めたほうがいい。もともとのタマ数が少ないうえに、人気の機種やカラーから売れてしまう。

欲しくない新艇を買うくらいなら、1年間だけ乗るつもりで、安くて古い中古艇を狙うのも手。「キーポイントは信頼できるショップ」

もし、お気に入りのニューモデルが見つからなければ、1年間我慢できる程度の中古艇を探すという手もある。
だが、中古艇に「絶対安心」はない。クルマと違って、使い方次第で、同年式のモデルでも、驚くほど程度の差が出てしまう。

「ノークレーム・ノーリターン」が原則のネットオークションには、くれぐれも気を付けよう。運良く、良心的な売り主と出会えればよいが、大抵の場合、格好の騙し合いの場となっている。

中古艇の購入は、「信頼できるショップ」から

編集部がすすめる中古艇の最良の買い方は、「信頼できるショップを絡める」ことだ。
例えば、「今年、欲しいモデルが買えなかったが、ジェットにはすぐ乗りたい。しかし、欲しくない機種に大金を払うのは嫌だ」と思っていたら、ジェットショップに行って相談すればよい。本誌に掲載されているショップなら、何らかの有意義なアドバイスを持っているはずだし、購入後のアフターケアも心配ない。

あなたが、真剣に予算と希望を伝えれば、例えば、「希望ではないかもしれないが、この新艇を○×円で買って、大事に1年間乗って下さい。来年、欲しいモデルが出たら、×○円で下取りします」とか「今年乗りたいなら中古艇を購入して、来年、気に入ったモデルに買い替えるといった手もありますよ」など、希望に沿えるような具体的な提案をしてくれるだろう。

新艇でも中古艇でも、ジェットは動かなければ意味がない。

中古艇の査定は、プロでも難しい。だからこそ「信頼できるショップ」が必要である

中古ジェットは、いくら外観がキレイでも、エンジンをバラしてみないと、本当に正確な程度は分からない。これがクルマなら、販売前にエンジンまで分解することはない。理由は、費用がかかるからだ。
プロですら、中古艇の良し悪しの判断は難しい。ジェットは安い買い物ではないからこそ、「信頼できるショップ」から購入しないと、あとから困るのはあなただ。

中古艇に関しては、プロほど「絶対」とは言わない。新艇ですら、メーカーが「保証期間」を設けて、「この期間なら、無償で直しますよ」と言っているくらいだ。ましてや、大抵の中古艇は保証すらない。

ショップは、「この中古艇は、これくらいの品質だと考えている」という金額を設定している。購入後、それよりも著しく程度が悪ければ相談してみればいい。
以前、千葉県富津市のプロショップ、スズキマリンで見た光景だ。買った中古艇がすぐに壊れた。店長が原因を調べるためエンジンをバラしてみたら、何点かのパーツが、店長の考えていたモノより消耗していた。そこで店長は、「部品はウチで新品に交換してあげるので、工賃は支払ってください」と言ったそうだ。現在も、スズキマリンとそのお客さんの関係は良好だという。
「全部、無償で直せないことはない。でも、中古艇を買うということは、そういうことだ」と、店長は話していた。そのお客さんには、中古艇ではなく、安い新艇をすすめていた姿も見ている。それでもあえて中古艇を買っていった結果の出来事だ。

ショップで購入した中古艇だから、工賃だけで修理をしてもらえたが、これがネットオークションで購入していたら、全額、泣き寝入りだ。
話が随分と逸れてしまったが、今年、新艇を購入する予定があるのなら、まだタマのある、今、動いたほうが得策ということだ。程度の良い中古艇を探しているのなら、信頼できるジェットショップから購入する。それが、ジェットを買う一番「お得」な方法だ。それは、このスポーツが始まったときから今まで、変わらない真理である。