
水上バイクは、単に乗って遊ぶだけではない。乗り手のルールとマナーが伴えば、非常に有益な乗り物でもある。
その証拠に、2011年の東日本大震災、2018年の西日本豪雨の際には、心ある水上バイクユーザーが「水上バイクで救助活動」を行い、多くの人命を救った。スポーツの分野では、機動力を生かしてサーフィンやセーリング競技の大会のレスキュー艇として活躍している。
2025年7月22日(土)、真夏の九十九里浜・屋形海水浴場で、千葉県匝瑳市の匝瑳市横芝光町消防組合が、水上バイクを使った海難救助訓練を行った。
海水浴場を開設していないということもあり、真夏にも関わらず、この日、海水浴客の姿はほとんど見られなかった。
訓練は、消防隊員と有志のボランティア員により行われた。匝瑳市横芝光町消防組合では、年に数回、このような救助訓練を行っている。
実は、訓練はこの日だけでなく、翌日も行う予定となっていた。
理由は、勤務をしているため参加できない団員が、次の日に交代で訓練を行うのだという。
全員が訓練を行うことで、万が一のとき、誰でも慌てず対応ができるという素晴らしい取り組みだ。
「波がない日」でも、これくらいの波が出るのが九十九里浜だ。この日は、「九十九里浜にしては波がない」という水面コンディションとはいえ、波はある。
波に強く、機動力に優れた水上バイクは、九十九里浜のような荒れる海でも、救助に役立つのだ。
実際に、海に消防隊員を浮かべて「溺れている人」を想定し、水上バイクで近付いて救助する。
水上バイクのリアデッキには、人を載せられるライフスレッドが付いているので、そこに溺水者を引き上げて浜に向かう。
ビーチで待っている隊員が、レスキュー用に開発された「レスキューランチャー」に載せ換えて救急車に運ぶところまで行う。
この日、救急車は出動しなかったので、“救急車の待機する道路”まで運ぶ訓練となった。
また、訓練も水上バイクの操縦者と溺れる役を交代で行い、全員が救助訓練ができるように考えられていた。
同消防組合では、現在、5、6人の隊員が水上バイクの免許を取得しているという。
千葉県匝瑳市の匝瑳市横芝光町消防組合の皆さんと、有志の皆さん。人命救助は一刻を争う。そのため、迅速な救助が必要だ。
水難事故で溺れている人を救助して陸上まで来たときに、救急車に搭載しているストレッチャーではタイヤが小さく、水際まで入って来られないケースが多々ある。
そういった場合の多くは、救急隊員らが救助者を担架に乗せて、“人力のみ”で砂浜を歩いて、救急車まで運ぶことになる。
人力で担架を運ぶと揺れるし、救急車まで運ぶのにも時間もかかる。
救助された人にも負荷がかかるが、消防隊員たちの負担も大きい。それが分かっているが、なかなかそれを改善する方法がなかった。
匝瑳市横芝光町消防組合では、そのデメリットを解決するため、水際で使える「レスキューランチャー(ファクトリーゼロ製)」を採用した。
救助者をランチャーに載せてしまえば、「救助した人を担架に乗せて、“人力のみ”で砂浜を歩いて、救急車まで運ぶ」よりも運搬時の揺れの軽減もでき、運ぶ時間も短縮できる。
安定した搬送と消防隊員、一般救助員の体力の温存・疲労軽減にも効果があるという。
人命を預かる救助の現場では、1分1秒が生死を分ける。
救助が必要な場面が出ないことが一番だが、“イザ”というときに慌てないため、常日ごろから訓練をしておくことは非常に有効だ。
素早く運べて、救助された側も運ぶ側も体の負担も軽減できるのだから、レスキューランチャーが 水難救助で 大いに役立つのは 間違いない。
しかし、“良い道具”ほど、常日ごろから使い慣れる必要がある。
例えそれが、年に一度も使わないものであっても、こと「命」に係わることなら用心のし過ぎはない。
こういった訓練の積み重ねによって、救われる命が増えることを切に願う。
どんな浅瀬でも、砂浜でも入っていけるジェットの機動力は、人命救助の大きな“力”となる。
「最強のボランティア」と呼ばれ、救助訓練に毎回参加している有志のボランティア員・鈴木さんの水上バイクは、自分のランナバウト(座って乗る3人乗りの水上バイク)に、安定性と浮力を高めるフロートを装着した“レスキュー用”の特別製である。人命救助は一刻を争う。
そのため、迅速な救助が必要だ。
訓練では、実際に団員が海に浮かんでいるところから始まる。
ジェットで溺水者に近づき、スレッドに乗せて海岸まで運んでくる。
波打ち際で待機していた団員が、ファクトリーゼロ製の「レスキューランチャー」に乗せて、待機している救急車まで運ぶという訓練だ。
この日、救急車は参加していなかったが、道路に待機しているという想定のもと、担架で運ぶまでが行われた。
また、訓練もジェットの操縦者と溺れる役を交代で行い、全員が救助訓練ができるように考えられていた。
日ごろから訓練をしているだけあって、無駄のない動きで救助をする姿が印象的であった。
① 海に 浮かんでいる 溺水者を スレッドに 乗せる。
② スレッドに 乗せた 溺水者を 岸まで運ぶ。
③ 隊員が「 レスキューランチャー 」で 駆けつける。
④ 素早く担架を降ろして、溺水者を乗せる。
⑤ 担架ごと「 レスキューランチャー 」に乗せる。
⑥ 急いで、かつ丁寧に砂浜を移動。
砂浜でもタイヤが砂に埋もれることがない。本体フレームの一部はスライドするので、バックボードや布担架など、積載する物に合わせて調整ができる。積載面もボルトの組み換えで高さが3段階(700mm、750mm、800mm)に変更可能だ。
ファクトリーゼロ社のランチャー製品は、基本的に組み立て式である。
このレスキューランチャーもフレームは着脱可能なピンで固定されているため分解できる。
使わないときの保管場所や、クルマへ積載しても置き場所に困らない造りになっている。
人命を預かる救助の現場では、1分1秒でも惜しい。
救急車へ運ぶまでの時間の短縮ができ、救助者の体の負担も軽減できるとあれば、水難救助隊やレスキュー団体でこのランチャーを装備すれば、いざというときに重宝することは間違いない。
ファクトリーゼロ社のランチャー製品は、基本的に組み立て式である。
外したタイヤは、折りたたんだ後、本体に取り付ける。
フレームは二つ折りできる。
コンパクトになるので、車載も楽にできる。「 レスキューランチャー 」は、もともと 水際で使うことを 考えた製品(ジェットランチャー)を改良したものである。
そのため、砂浜でも 砂利のビーチでも、問題なく 波打ち際まで行ける。
そのスピードは、従来のような、「 救助した人を 担架に 乗せて、“人力のみ”で 砂浜を 歩いて、救急車まで運ぶ 」よりも遙かに 早い。
一刻を 争う人命救助に おいて、この“スピード”というのは 非常に 重要だ。
人力で 担架を 運ぶと 揺れるし、救急車まで運ぶのにも 時間もかかる。
救助者を ランチャーに 乗せてしまえば揺れの軽減もでき、救急車まで 運ぶ時間も 短縮できるので、いいことずくめだ。
関連記事
【水上バイクの“歴史”】世界最初の“水上バイク”は「シードゥ」・その後に「カワサキ」より、世界初の“ジェットスキー”が発売! 昔はイメージが良くて、マリンスポーツの代表的な存在だったのに…
“ 良い ”「 水上バイク ショップ 」 の 選び方 ? 店の大きさや、値段の 安さは 関係ない! “ 激 安 店 ”に ご用心
【 水上バイク・最新 カタログ 】2026年 BRP SEA-DOO(シードゥ)ニューモデル 国内 全モデル ラインナップ
【 水上バイク・最新 カタログ 】2026年 ヤマハ Wave Runner(ウェーブブランナー)ニューモデル 国内 全モデル ラインナップ
「水上バイク」を運ぶモノ。「トレーラー」「ジェットランチャー」「ジェットバンク」この“3つ”の道具を知っていますか? “正しい使い方”を知れば、さらに便利!