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世界的アフターパーツメーカー RIVA Racing(リバ・レーシング)とは ジェットスキー(水上バイク)

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自動車と同じように、ジェットスキーの世界にも、マシンをスポーティに格上げするアフターパーツメーカーがあります

自動車のカスタムの世界では、ベンツに「AMG(エーエムジー)」、トヨタに「TOM'S(トムス)」、ニッサンに「NISMO(ニスモ)」があるように、純正ノーマルをよりスポーティに格上げするアフターパーツメーカーがあります。
同じようにジェットスキーの世界にも、「アフターパーツメーカー」があります。それは、クルマのように個別メーカー専用のアフターパーツメーカーというものはありませんが、製造メーカーから信頼されているアフターパーツメーカーはいくつかあります。

今回紹介する「RIVA Racing(リバ・レーシング)」というアフターパーツメーカーは、ヤマハ、カワサキ、BRPの3社のカスタムパーツを製造・販売しています。

PWCメーカーから絶大な信頼を得ているRIVA Racing

アメリカで行われるヤマハやBRPのニューモデル発表会の場で、メーカーの新艇の隣に、それと同じモデルのリバ・レーシングが製作した高馬力のコンプリート艇が飾られていることがよくあります。

なぜ、発表されたばかりの新艇で、すでにカスタム艇が造られているのか? 答えは、メーカーは、ニューモデル開発時からリバ・レーシングとデータを共有して、パーツ開発を進めているからです。リバ・レーシングのスタッフは、メーカーの試作艇に乗らせてもらって、意見を求められる存在なのです。それだけ信頼されている関係なのです。

リバ・レーシングのコンプリートモデルについてメーカーに質問すると、「我々の新艇にカスタムチューンの可能性を提供することで、ユーザーにより多くの選択肢を与えられるようにしたい」と情報を提供しているといいます。

他にも、ジェットスキーのメジャーなアフターパーツメーカーは世界的にも数社存在します。しかし、メーカーの発表会に飾られているのは、今のところリバ・レーシングだけです。

RIVA Racingは、アメリカのアフターパーツメーカーです

現在、オリジナルのコンプリートマシンやカスタムパーツを、製作・販売している会社として知られているリバ・レーシングは、今から41年前の1979年に創業されました。エンジンから船体まで、ジェット関連の幅広い商品を扱うメガディーラーで、各社PWCの正規販売店であると同時に、オリジナルパーツも数多く発売しており、ヤマハ、カワサキ、BRPと、どのPWC(パーソナル・ウォーター・クラフト)メーカーからも、信頼されている企業なのです。

リバ・レーシングの製品は、パーツの完成度が高く、個体差が少ないといわれています。そのため、世界大会で戦うマシンに、何かしら同社製のパーツが使用されているケースが多くあります。日本でも、名のあるチューナーやショップオーナーが、リバ製品を使っていることが多いのも信頼度の高さゆえです。
レース、レジャーを問わず、確実に効果を体感できる。現在、アフターパーツメーカー、特にレーシング系パーツのなかで、最も勢いを感じるのがリバ・レーシングなのは間違いありません。

「強いヤマハ」を作り上げたRIVA Racingの歴史

「リバ・レーシング」は創業当初、ヤマハ・レーシングのゴーカートとスクーターを販売していました。1986年に、ヤマハ・ウォータークラフトの販売特約店となり、フロリダでPWCの販売を開始。1992年からUSヤマハのサポートを受けて、PWCのレース活動を始め、ヤマハ用のレーシングパーツを製造し、販売するようになったのです。
1993年に社名を「RIVA YAMAHA(リバ・ヤマハ)」に変更。1997年には正式にヤマハのファクトリーチームとして認められました。

USヤマハがレース活動を始めた1991年当時、レースシーンはJS440/550が全盛の時代。カワサキ一色だったレース会場は、ヤマハ艇などは歯牙にもかけられませんでした。1992年、USヤマハのサポートを受けてレース活動を開始したリバ・ヤマハは、2001年にUSヤマハが米国でレース活動を撤退した際、表舞台から退きました。

1991年~2001年の10年間に、ジェフ・ジェイコブス、クリス・マックルゲージ、ダスティン・ファージング、ニコラス・リウス、ダスティン・モツリス、テラ・クリスモン(現在はテラ・レイホ)といった、そうそうたるトップライダーを擁し、全米と世界タイトルを併せて、40以上のチャンピオンを獲得しました。「レーシング・ヤマハ」の黄金期を築いたのはリバ・レーシングであることは間違いありません。

「壊れない」ことが大前提。それでも勝てるのがRIVA Racingの真骨頂

2001年にレースの最前線から退いたあと、リバ・レーシングは多岐に業務を展開。それまで、ヤマハ製品だけだった商品を、シードゥとカワサキ製品も製造するようになりました。

現在、リバ・レーシングは、パーツのデザインと製造・販売に力を入れています。代表のデイブ・バムダス氏は、「ジェットスキーは、レースに限らず、自分の希望に合わせたパワーで、思い切り楽しんでほしい」と言います。

そのためには、「壊れない」ことが大前提となります。これは、1990年代にレース活動を行っていたころから変わりません。バムダス氏が、現在、最も精力的に行っているのが、各メーカーのそれぞれの機種に対し、「ステージ化」と銘打って、段階的にマシン性能を上げていく「組み合わせパフォーマンス・キット」の製作・販売です。

レース全盛期のころから、リバ・レーシングのマシンは「壊れない」と言われていました。これは、ゴールまで走りきることを第一の目的とし、耐久性重視のマシン造りをしていたからです。ギリギリまでパワーを高め、「1位か、壊れるか」というセッティングは行っていません。

基本的にマシンは70%くらいのパワーに抑え、残りの30%は「ライダーの頑張り次第」というコンセプトで製作されています。それにもかかわらず、世界タイトルを数多くの獲得しているのは、ライダーの力量はもちろんですが、「性能を抑えていても勝てるポテンシャル」をマシンが備えているのです。

昨年のワールドファイナルのプロランナバウトストッククラスで勝利した、コロラド出身のブライアン・ボールドウィン選手。RIVA Racingのフルコンプリートマシン。

ボールドウィン選手(写真左)と、喜びを分かち合うリバ・レーシング代表のデイブ・バムダス氏(右)。

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