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アラブ首長国連邦(UAE)行きの 船に積み込まれる“3時間前”に発見。「ランクル」など“盗難車 9台分”のパーツが、横浜港で見つかる!「ヤード」と呼ばれる“解体作業場”の透明性を高めるべき!

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船に積み込まれる3時間前に発見。「ランクル」など盗難車9台分のパーツが、横浜港で見つかる

2025年11月27日、盗品と知りながら高級車SUVを保管したとして、警視庁捜査3課は「盗品等保管」の疑いで、アラブ首長国連邦(UAE)に輸出予定だったコンテナを押収し、家宅捜索を行った。
「盗品等保管罪」とは、窃盗犯から依頼を受けて、盗んだ品物などを保管した場合に成立する犯罪類型のことだ。

捜査関係者によると、先月30日に茨城県古河市の「ヤード」と呼ばれる解体作業場を捜索。
このとき、「盗難車と知りながら保管した」として、アフガニスタン国籍の男ら4人を現行犯逮捕した。
その後の捜査で、別の盗難車が入ったとみられるコンテナがヤードから横浜港に運ばれたことを確認。今月27日、横浜港でそのコンテナを押収し、捜索に踏み切ったものである。

今回、長さ12メートルのコンテナからは、エンジンやドアなど解体された部品が、それぞれラップのようなもので巻かれた状態で見つかった。
「エンジン番号」を照合した結果、千葉県や埼玉県で盗まれたトヨタの「ランドクルーザー」や「レクサス」など9台のクルマと一致したという。

捜索の手が入ったのは、船に積み込まれるおよそ3時間前だったという。
現在、警視庁が詳細を調べている。

これだけ「ヤード」と呼ばれる解体作業場が犯罪の温床になっている現状を鑑みて、もう少し透明性が上がるような対策を講じるべき時期に来ているのではないかと考える。


多発する クルマの盗難! 年間で「約8400件」もの被害に遭っている

警察庁のデータによると、2024年の車両盗難件数は、前年(2023年)比15%増の約8400件である。2025年に入ってからも、特に高級車や人気車種を中心に「組織的な盗難」が増加している。

国内での盗難車車種に多い上位5位は、「トヨタ ランドクルーザー(特に300系)」「トヨタ アルファード(特に40系)」「トヨタ プリウス(特に50系新型)」「レクサス LX/NX/RX」「トヨタ ハイエース」である。どれも、国内外で人気の車種だ。

本誌は水上バイクの専門誌だが、水上バイク・ユーザーの多くが、盗難車ランキングの上位のクルマに乗っている。トレーラーの牽引車として使っている人も多く、実際に、盗難被害にあった人もいる。


盗難車が事故を起こしたら、被害者は“泣き寝入り”するしかない

盗難されたクルマは、盗まれた瞬間から、誰も責任を取らない“社会の凶器”となる。
当然だが、盗難車が事故を起こしたら、ほとんどの場合 保険金は支払われない。
クルマは勝手に動かない。最終的に、盗まれたクルマがどこに行くかはともかく、そこに行くまでに、確実に“公道”を走っている。そして、そのクルマが事故を起こしても何の補償もなく、被害者は泣き寝入りするしかない。
ツラい思いをするのは 被害者だけだ。

何より恐ろしいのは、年間8400台もの盗難車の数だけ「保険が適用されない 凶器のクルマ」が、日本の どこかの道路を走っているということだ。

今回の捜索で、コンテナから乗用車9台分のパーツが見つかったが、その前に、茨城県の「ヤード」で保管されている。そこに行くまでにどういった経路をたどっていたのか、考えると恐ろしい。


「CANインベーダー」を使えば、わずか“3分”で クルマが盗まれる

今、クルマの盗難では「CANインベーター」をはじめ、「リレーアタック」「コードグラバー」といった 手口が取られることが 多くなっている。
CANインベーダーは、2017年ごろから増えはじめた盗難手段だ。

CANインベーダー自体は、手に収まるくらいの大きさで、直接、車のコンピュータネットワークに侵入して、ドアの解錠からエンジン始動まで、3分もあれば盗むことができるといわれている。

恐ろしいのが、こういった盗難装置が、現在も 中国などの “海外の 通販サイト” で、普通に販売されていることである。しかも、車種ごとに 専用の機器が用意されていることからも、明らかに“売りさばきやすい”クルマが狙われている。

誰もが簡単に「プロのクルマ泥棒」になれる装置が、すぐに購入できるのだ。
まずは、これらの装置の販売をやめさせないと、クルマの窃盗は減るわけがない。


【解決策】多くの国民が「問題意識を共有する」ことが、盗難の抑止力になる

繰り返すが、 昨年の 車両 盗難件数 は「約8400件」だ。そして 盗難されたクルマは、盗まれた瞬間から“社会の凶器”となる。

単に「クルマ泥棒」が増えているのではない。「国民の危険が増している」という危機感を持つことが重要だ。

ここで自動車メーカーに“望む”ことは、「盗まれにくく」する対策である。技術大国・日本の誇りにかけても、外国製の盗難機器の餌食になることを防いで欲しい。盗難する側とのいたちごっこになるのだろうが、それでも対策を講じ続けてほしい。
それと同時に、「日本車の盗難装置」の販売を即刻停止できるような仕組みが必要だ。

警察任せだけにするのではなく、自動車メーカーや国ぐるみで対策しないと、今回のように「盗んだクルマを“部品”にして海外に運び出す」犯罪は減らない。
国が本気で “泥棒の原因” を 排除しなければ、取り締まりばかりを強化しても意味がない。

盗難車の危険性を皆が理解し、対策を講じることで自動車泥棒の対応策が強化されると信じている。


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