7回目の開催となるヴィンテージマシンのタイムアタック大会「 Out a Time Sports #7 」が11月10日に開催された。
このイベントは、現在、絶版となっている「旧艇」の“シングルモデル”だけが出場できるレースだ。
もともとは、「JS 550」によるレースだったが、回を重ねるごとに参加者が増え、今回は、550クラスが「550A」「550B」「550W」3つのカテゴリー、ヤマハTZが参加できる「BLASTER」クラス、カワサキ650X-2が参加できる「X-2」クラスと、5つのカテゴリーとなった。
今回、紹介する「 550 A 」は、550クラスの 最高峰クラスで、エントリーしたのは世界チャンピオンのタイトルホルダーや、全日本チャンピオン経験者、現役プロライダー、JS550全盛時代に活躍したレーサーなど、腕に覚えのある16選手だ。タイムアタックは各選手2回ずつ走り、良かった方のタイムが成績となる。
緑の旗が振られたらスタート。赤い旗はその場で待機。他船の往来時にはレッドフラッグが振られ、通り過ぎるまでスタートできない。
前日からキャンピングカーで会場入りし、準備する選手も現れた。
受付を担当した皆さん。全員、選手も兼ねている“アットホーム”なイベントだ。
本日のコース図。スタートして9個のブイを攻略しなければならない。年々ハードになっている。
令和6年の550。ここでしか見られない風景。
写真左:今大会のメインスポンサー・佐藤 博之 社長、右:今回も“舌”好調な MC で 大会を盛り上げた 村尾 高明。
スラロームに 青春を捧げた男・関 泰光 選手。TZ クラスで 今大会の 最高記録 22.33 秒 を 叩き出した。努力は 嘘をつかない。
この大会では、“親子で参加”している選手が何組かいる。そこで、特別ルールとして「親チーム」 対 「子チーム」によるチーム戦を行うことになった。出走しない選手は、どちらの組が勝つのか、勝者チームを予想する。
さらに、「長松 アレックス 一博 選手」対「村尾 高明 選手」の勝者を予想する。
「両方の予想が当たった人」のみに、ボーナスとして自分のタイムから「マイナス 1秒」してもらえるというものだ。
「 550 A 」クラスでこのボーナスを獲得した人は、芳賀 毅 選手、久米 由紀子 選手、杉田 新太郎 選手の3名となった。この「マイナス1秒」が、勝敗にどのように影響するかも注目となった。
「子チーム」のメンバー
かわいい レイ が タスキの代わりに。
勝利は「親チーム」。
師匠の村尾選手(写真左)を やっつけた 長松選手(右)。
「両方の勝利を当てた人」のみに、ボーナスとして自分のタイムから「マイナス 1秒」してもらえる。
この「マイナス 1秒」が、勝利に重大な影響を及ぼす。
芳賀選手は「マイナス1秒」のボーナスの恩恵を享受し優勝。主催側の中心メンバーでありながら、「勝利には執着する」。超・負けず嫌いな67歳だ。
当日は、早朝から、コース作りにも尽力する芳賀選手。
世界の“小原 聡将”選手に 競り勝った! 表彰台での笑顔が印象的。「おめでとうございます!!」
純粋なタイムという意味では、小原 聡将選手の優勝だった。このイベントの3日後には、世界戦に出場するためインドネシアに向かう予定。1年に1度、この大会でしか550には乗っていないというのに、負けたら「トシに 勝った」と言われる。トップレーサーは大変なのだ。
小原ファミリー。今大会には、奥様の朋美 さんが 選手として、550Wクラスに参戦している。
1年ってあっという間。娘さんが大きくなった姿を見ると、時の流れを感じる。
昨年は、“こんなに”小さかった。「 かわいい × かわいい 」。 世界最強 の 組み合わせ!
これがトップレーサーの宿命だ! このクラス、「トシに 勝った」と言いたい人の集まりなのだ。
文句なしに、速くなっている長松 アレックス 一博 選手。こんなに急成長した理由を聞くと、「勉強熱心で努力家」と 皆が口を揃えて言う。
日々の努力は裏切らない!
集計作業も行う長松選手。
みんなから可愛がられる若手のホープ
「Out a Time」イベントの生みの親、参加選手の“熱さ”に、本人が1番驚いている。
愛のある辛口MCで、会場を盛り上げてくれる。
7回目の「 Out a Time Sports #7 」。国内唯一、ヴィンテージマシンのオンリーイベントだ。
アクアバイクの最高峰 GPクラスに参戦している横山 亜土夢 選手。若手らしい“超”強引な 走りを見せた。普通に走れば まだまだ タイムは良くなる!?
大中原 凪選手(写真左)、横山選手(中央)、大畑 梨菜選手(右)。
若手組はお揃いのTシャツを着用。
このクラスの中で、間違いなく「急成長」したライダーの1人。普段の練習が上手くなった秘訣。
写真左が山岸 孝善 選手。
攻めた走りで総合7位。
“ガラスの腰”が炸裂した。誰もが慕う「石田先輩」。
スタート直前。気合が入る。
石田先輩の素敵なクルマ!
主催者のひとりで、優勝候補の一角。このイベントでは裏方に徹した。「タイムより安全な進行」を願う。
スタートのフラッグを担当した加藤選手。
ウィメンスキークラスの世界チャンピオンホルダー。今回のイベントでは、出られるクラス全てにエントリーした。ジェット大好きチャンプ!
写真左が久米選手。
レース大好きな陣川 雄大選手。
奥様の実家ファミリーも応援に駆け付けてくれた。左から2人目が、義父の河口 勝則 氏。JJSAの「M SKIクラス」にも参戦している現役のレーサー。実母の道子選手は「550W」クラスの総合3位だ。恐るべしレーシング・フアミリー。
写真真ん中で子供用のピンクのシューズを持っているのが、陣川選手の奥様。来年はレースに参戦予定だ。
本誌は、白木 雄二 選手がアメリカの大会で走っている姿しか見たことがなかった。往年の名ライダー。
笑顔がステキな白木 雄二 選手。
急成長組の1人。超絶なレーシング・ターンを決めていた。
写真右から2番目のライジャケを着ているのが鈴木 壮馬 選手
夫婦で仲良く550ライフを楽しんでいる安達 俊一 選手。
安達選手(写真左)と奥様の珠栄選手(右)。いつ会っても仲のいいご夫婦だ。
JJSAの最終戦、エキスパート SKI-Xに電撃参戦してイキナリ優勝していた大畑 雄一 選手。
気合十分な大畑選手。今回、ファミリーで参戦の大畑選手。奥様は550Wクラスの麻美選手、愛娘は梨菜選手。「550」という機種は、家族で楽しめる名機だ。
今大会、元気な走りで攻めていた杉田 新太郎 選手。
順位 | ライダー名 | 1回目タイム(秒) | 2回目タイム(秒) | ボーナスー1秒 | 最終タイム(秒) |
---|---|---|---|---|---|
1位 | 芳賀 毅 | 25.2 | 24.08 | ○ | 23.08 |
2位 | 小原 聡将 | 23.58 | 23.59 | 23.58 | |
3位 | 長松 アレックス 一博 | 26.7 | 24.99 | 24.99 | |
4位 | 村尾 高明 | 27.07 | 25.75 | 25.75 | |
5位 | 横山 亜土夢 | 32.34 | 26.48 | 26.48 | |
6位 | 山岸 孝善 | 28.22 | 26.83 | 26.83 | |
7位 | 氏家 光葉 | 28.9 | 26.95 | 26.95 | |
8位 | 石田 仁彦 | 28.39 | 27.3 | 27.3 | |
9位 | 加藤 豪 | 27.65 | 27.36 | 27.36 | |
10位 | 久米 由紀子 | 28.68 | 28.65 | ○ | 27.65 |
11位 | 陣川 雄大 | 27.7 | 28.31 | 27.7 | |
12位 | 白木 雄二 | 29.37 | 28.18 | 28.18 | |
13位 | 鈴木 壮馬 | 29.38 | 28.78 | 28.78 | |
14位 | 安達 俊一 | 29.19 | 28.8 | 28.8 | |
15位 | 大畑 雄一 | 28.71 | 30.32 | 28.71 | |
16位 | 杉田 新太郎 | 32.86 | 50.06 | ○ | 31.86 |
会場では、ファクトリーゼロ社のブースが出展されていた。写真左:ジェットパイロット(KGI)の梶原さん、右:ファクトリーゼロ社の今泉さん。
ジェットパイロット(KGI)の出展ブース。
KGIの小笠原社長。
写真右:パーツサプライヤーのホットプロダクツ・斉藤社長。左:KGIの梶原さん、
目の肥えたギャラリーの皆さん。
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