④「 Out a Time Sports 」#7 【「 BLASTER 」クラス】伝説の名機でスラローム＆タイムアタック　（水上バイク）

「 BLASTER 」クラスは、S-1戦士からベテランレーサーまで、錚々たる顔ぶれが並んだ

BLASTERクラスは、ヤマハ「700TZ」で走るクラス。ヤマハのスラローム大会「S-1」の常勝レーサーが出場。さすがの貫禄を見せつけてくれた。

「700TZ」という機種を少し紹介すると、ヤマハから1993年に発売されたジェットで、エンジン排気量は701cc、63馬力、最高速69km／h（カタログデータ）となっている。
バイクのような乗り心地で、鋭いバンクターンを楽しむことができることもあって、スポーツ志向のライダーの心を掴んだ。レースでは、スポーツクラスを席巻したモデルでもある。

以前、ヤマハが主催していたスラローム大会「S-1」では、TZクラスが最も速いタイムを出すカテゴリーで、“最強”といわれたのが、今大会に出場している関泰光選手。そのライバルが、知久健一選手だった。因縁の対決が見られるのも、このイベントならではだ。

タイムアタックは各選手2回ずつ走り、良かった方のタイムが成績となる。

特別ルール「マイナス１秒」

この大会では、“親子で参加”している選手が何組かいる。そこで、特別ルールとして「親チーム」対「子チーム」によるチーム戦を行うことになった。出走しない選手は、どちらの組が勝つのか、勝者チームを予想する。

さらに、「長松アレックス一博選手」対「村尾高明選手」の勝者を予想する。

「両方の予想が当たった人」のみに、ボーナスとして自分のタイムから「マイナス１秒」してもらえるというものだ。

「 BLASTER 」クラスでこのボーナスを獲得した人は5人。関泰光選手、知久健一選手、芳賀毅選手、岩森一也選手、植田英樹選手と、有力選手が軒並み「マイナス1秒」となったことで、実質、アドバンテージがない状態となった。

総合 1位　関　泰光選手　21.33 秒（マイナス１秒ボーナス）

ヤマハの「S-1 スラローム選手権大会」のTZクラスで 6連覇した実力は健在。このイベントの全てのカテゴリーのなかでもトップのタイムを叩き出した。

レジェンド・関泰光選手。

関選手は、アメリカで行われたワールドファイナルで、「スラローム」の世界チャンピオンを獲得している。

優勝は関泰光選手（中央）、2位は知久健一選手（写真左）、3位は小原聡将選手（右）。

総合 2位　知久　健一選手　2.67 秒（マイナス１秒ボーナス）

関選手のライバル、知久健一選手が2位。知久選手は、スラロームクラスで世界2位の実力だ。

知久選手（写真左）と関選手（右）。良きライバルであり、良き友人だ。

総合３位　小原　聡将　選手　22.67 秒

最初に借りたTZの調子が悪く、1回目のタイムは27.41 秒だった。2回目は関選手のマシンを借り「22.67 秒」の好タイムを叩き出した。この写真は2回目のトライ。関選手との純粋なタイム差はわずか0.34 秒だった。「さすがトシ」である。

水辺から離れれば、良きパパ。

1回目の挑戦では、マシンの調子が悪かった。

総合4位　芳賀　毅選手

「負けず嫌いの大人代表」芳賀毅選手。550Aクラスで勝ったので、堪えて下さい。

総合5位　岩森　一也選手

“ミスターJJSF”こと岩森一也選手。迫力ある攻めた走りを見せてくれた。

写真右が岩森一也選手。

総合6位　植田　英樹選手

6位の植田英樹選手。

イイ笑顔！

総合7位　平田　海斗選手

平田海斗選手のお父さんは、ヤマハのS-1グランプリで、VXクラスのチャンピオンを獲得している平田泰史氏。「いい教育を受けている」と思う走りを見せてくれた。

総合8位　長松アレックス一博選手

550Aクラスでは3位の好成績だったが、さすがにTZは勝手が違うのか8位で終わった。

BLASTERクラスリザルト

順位	ライダー名	1回目タイム（秒）	2回目タイム（秒）	ボーナスｰ1秒	最終タイム（秒）
1位	関　泰光	22.33	24.04	○	21.33
2位	知久　健一	24.57	23.67	○	22.67
3位	小原　聡将	27.41	22.74		22.74
4位	芳賀　毅	25.8	25.4	○	24.4
5位	岩森　一也	32.77	27.82	○	26.82
6位	植田　英樹	32.97	29.46	○	28.46
7位	平田　海斗	29.77	30.01		29.77
8位	長松アレックス一博	1.43.34	33.34		33.34