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ヒグマと出会った夏。ジェットスキーでクマと遭遇したら、どうすれば良いの?(水上バイク)

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あそこに見える島が「北方領土の国後島」

数年前、名前だけなら誰でも知っている、北海道にある世界遺産「知床半島」にツーリングに行ったときのことだ。
出発前に、案内人である地元のショップ、原田自動車の原田氏から、「運が良ければヒグマが見られるよ」と言われた。しかし、そう言われてもどんな反応をしていいか分からなかった私。あまりにも自分の日常とかけ離れた「ヒグマ」という言葉に、理解が追い付いていなかったのだ。

「知床」の語源は、アイヌ語で「シリエトク(大地の果て)」と呼ばれていたからだという。2005年に「世界遺産(自然遺産)」に登録された、地球の「至宝」である。

そんな場所で、本当にジェットスキー(以下、ジェット)に乗っていいものなのだろうか……。ローカルルールや地形を全く把握していない我々は、案内人の原田氏にコース設定から上下架の場所まで全てお願いした。

大地の果て、世界遺産「知床半島」。大自然の迫力がすごすぎて、写真が負けている。

「大地の果て」に、鳥肌が立った

知床半島には、道路がない。だから、手つかずの大自然が残されている。ヒグマのいる場所まで、陸上から行こうと思ったら、山中を深く分け入って、道なき道を歩き、大変な思いをしてようやくたどり着ける場所だ。しかしジェットなら、簡単に海から行けてしまうのだ。
知床半島の先端に着いたとき、原田氏が「あそこに薄く見える島影が、北方領土の国後島だよ」と指を差した。それを見て言葉を失った。「俺は今、日本の果てを走っているんだ」と……。

親子ヒグマ。私の存在に気付いていたが、気にも留めていないふうだった。鳥は熊にはビビらない。私のほうが珍しいようだ。

知床半島で野生のヒグマと遭った

知床半島の先端部分、大地の果ての水際。野生動物の楽園で、山野の王者・ヒグマと出会った。彼らは、野生とは思えないぐらい愛らしい外見だった。しかし、その目は野生のそれだ。少しでも自分のテリトリーに入ってくれば、野生の爪をむき出しにして容赦なく襲いかかってくる。
しかしまだ、彼らは、突然の闖入者である我々など、全く眼中にない素振りで魚を食み続けていた。

ここはヒグマの住処。よそ者は人間の私。それを自覚して、ヒグマを驚かさないように注意する。

野生の熊と遭遇したら、その場から落ち着いて離れる

今回は、事前に「ヒグマが見られるかも?」と言われていたので、心の準備ができていた。しかし、「危険度」からいえば、遭わないに越したことはない。
もしヒグマに遭ってしまったら、落ち着いて行動することが大事だ。

調べてみたら、ヒグマも含め、日本中で熊が生息している地域は約70%もある。近年、全国的に熊の目撃情報は多い。気象条件の変化でエサとなる動植物が不足していたり、温暖化の影響で冬眠をしないクマが民家に現れて騒ぎになっている。

過去には、山に入った人が襲われるという事故もあった。ちなみにヒグマの体長は150〜200cm 、大きなものだと2m50cmという記録も残っている。
雑食性で、植物や虫、ドングリなども食べる。近年では、エゾシカを食べることもあるそうだ。陸上に住む動物としては、日本最大である。時速50kmほどで走り、泳ぎも得意。木登りもする。本来、臆病な性格だが、大型動物なので十分な注意が必要だ。

遭遇したとき、驚いて大声を出さない。突然大きな音をたてると熊も驚き、逆に身を守ろうと襲いかかってくることがあるからだ。

この日出会ったヒグマは、野生とは思えないぐらい愛らしかった。凶暴な素振りは、微塵も感じられない。

大自然へのマナー・残飯や生ゴミは絶対に捨てない

熊は匂いに敏感なので、人間の残飯に引き寄せられる。その結果、人間に近づいてしまうことになる。食べ物を捨てるのは論外だし、持っている食料も匂いが漏れないように密閉する。大自然の中ではさまざまな動物が暮らしている。だからこそ、生態系を乱さないように、事前にこうした動物のことを知ること大切だ。

「熊出没注意」。こんな看板が、知床半島のいたるところにある。一歩間違えば、人間なんて相手にならないほどの凶暴さもあるからだ。

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