ジェットスキー(以下、ジェット)を係留するときに必要となるのがアンカー(錨)。特にランナバウトユーザーにとっては必需品です。
アンカーの第一の役割は確実に錨泊できるということです。しかし、形状や重さなど、さまざまな種類があって、どれを選べばいいのか悩むところですよね。それにはアンカーが持つ特性と、それに伴う長所や短所を理解しておく必要があります。
そこで今回、形状ごとのアンカーの特徴を説明していきます。
アンカーは、海底や川底の地形によって使う種類が変わってきますので、自分の遊ぶ場所に合ったものを選びましょう。
それぞれのアンカーの特徴を説明していきます。
重量タイプ。海底に引っ掛けるのではなく、アンカーの重さで留めます。
コンパクトな形状で、PVCコーティングされているので、ストレージボックスにも入れても傷つきにくいです。
ただし、丸い形状のため、海底の砂や石に引っかかることがなく、波や流れの速い場所では、流されてしまうことがあります。踏んづけて砂に埋没させると動きにくくなります。なるべく風や潮流のない場所で使用してください。
爪を海底に食い込ませることでホールドするタイプ。爪が十分に食い込めば、マッシュルーム型よりも強固な性能が期待できます。
全体にPVCコーティングがされているので、運搬時にジェットを傷つけることが少ないです。また、誤ってアンカーを踏みつけても、ケガをしにくいです。
しかし、マッシュルーム型よりも大きいので、持ち運びが少し不便かもしれません。
爪の部分を傘のように広げて使用するタイプです。使わないときは、コンパクトに折りたたむことができます。
4枚の爪が大きく開くため、海底に食い込ませやすく、岩などにも引っかかりやすい。ただし、爪が引っかからないと、本来の性能が発揮できないので気を付けてください。
PVCコーティングではないので船体に傷がつきやすいため、ストレージボックスに収納するときは、タオルを巻くなどの予防が必要です。
水中では、岩などに引っかかっていない爪が上向きに出てしまうので、素足で踏みつけたらケガをすることがあります。混雑したゲレンデでは、人が歩いてこない沖でアンカリングするほうがトラブルになりません。
上陸先の砂浜で、砂利や砂、石を詰めて使うタイプ。使い終わったら、袋の中身を出してしまえばいいので、収納場所に困らないという手軽さがあります。
弱点は、アンカーとしてすぐに使えないこと。袋の中に砂や石を入れている間、ジェットは誰かに抑えておいてもらうか、浮かべたままにしておくことになります。なるべく風や潮流のない場所で使用してください。
最初にも書きましたが、アンカーの第一の役割は「確実に錨泊できる」ことです。アンカリングする場所の水深と底質、それにジェットの収納を考えて、アンカー形状を決めることが基本です。
上陸先から戻ってきたら、自分のジェットが流されていた、なんてことがないように、適切なアンカーを選んでください。
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