バレンタインデーの帰り道　コラム　ジェットスキー（水上バイク）

いくつになっても “男” ってヤツは……

2月14日は、バレンタインデーだった。困ったことに、最近、この手のイベントに全く興味がなくなった。「これは、負け惜しみなのか……？」と、思わず自問自答してしまう。

先日、ラジオで人生相談のようなものをやっていた。若い男性リスナーが「異性と話をするのが苦手で、緊張で頭の中が真っ白になってしまう……」みたいな相談に対して、ベテランの男性DJが面白いことを言った。

本当の自分よりも、少しでも良く見せようと意識するから緊張するのだと。
「俺はもう、女には緊張しない。十分ジジイになったし、何とかしたいと思っても相手が嫌がりゃしょうがない。それに、嫁も子もいる。テレビで不倫報道をみても分かるように、”嫌がる女を追いかけても、ろくなことはない” と心底、思えるようになった」と答えていた。さらに「緊張しないから、かえって余裕があると思われてモテるようになった」とも言っていた。

それを聞いて、異性に対して夢や憧れがある若者に対して、このアドバイスはちょっと無理があるんじゃないの、と思った。男の人生には、金よりも何よりも「女」と思う時期があっても仕方がないと思うからだ。

私が少し困ったのが、自分がバレンタインデーに興味がなくなったことと、そのDJの「俺は、女に緊張しない」が、同じ理由に思えたからだ。まだ、あのDJのようにはなりたくない。
もらうアテなんて全然ないけれど、まだ見ぬチョコレートのことを考えて、ウキウキでもするとしよう。

大きい声では言えないが、義理チョコなんかは欲しくない。いくつになっても、男っていうのは夢を見ていたいのだ。