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「明石の水上バイク危険走行事件」 テレビに映っているのに”なぜ”、犯人は逮捕されない? 明石市長・泉 房穂氏に聞く(ジェットスキー)

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明石の海水浴場付近で、「水上バイクの危険走行」により「刑事告発」

2021年7月31日、「明石市の海岸で、水上バイクが遊泳客のすぐ近くを走行」する、「悪質な危険走行」の映像が8月4日の情報番組で流れました。
その映像には、マリンレジャーを楽しむ人の間近を、「猛スピードで走り抜ける水上バイク」が映っていました。

そして、8月10日付で明石市が「容疑者不詳のまま殺人未遂容疑で告発状を提出」しました。その後も各メディアで大きく取り上げられ「社会問題」にまで発展したので、ご存じの方も多いと思われます。

犯人が逮捕されない理由は、「テレビで流されている映像に編集された疑いがあるから」です。

明石市の泉 房穂市長が「刑事告発」に踏み切る

事件から10日後の8月10日、この事件を重く見た明石市の泉市長が、「明石市からすれば、『危険な行為をしないでください』という形でメッセージを発していたにもかかわらず、その後に危ない行為がなされたことについて看過できない」と、今回の水上バイクの暴走行為は「殺人未遂罪などにあたる」として、容疑者不詳のまま刑事告発しました。

映像にあった「シュノーケリングをしていた人が潜った直後に、水上バイクが通過したシーン」を殺人未遂行為だということです。その映像だけ見れば、間違いないく水上バイクが悪いとしか言いようがありません。

明石市の泉 房穂市長。

なぜ、いまだに犯人が「逮捕」されないのか?

夏の間、世間の話題となり、ネットでは犯人の特定もされているにも関わらず、いまだに「逮捕された」という話は聞きません。 今回、編集部の独自取材で、この「犯人」と目される人物が出港したマリーナオーナーから、事件からの経緯を聞くことができました。

このドライバーは、「8月5日」に、自ら海上保安庁へ出向いていた

この危険運転映像は7月31日に撮られ、8月4日の朝の情報番組で放映されています。その後、各メディアがこぞって取り上げました。

4日の夕方、その映像を見たドライバーのAさんが驚いて、出港したマリーナに相談に行ったのです。Aさん自身には、「殺人未遂に値する行為」という認識はなかったため、マリーナオーナーとともに、翌日、海上保安庁に行き、事情説明に行くことにしました。

海上保安庁で見た「危険走行の映像」の「ノーカット・オリジナル映像」

8月5日、午前10時に、Aさんとマリーナオーナーの2人で、神戸にある海上保安部に出向きました。そこで、「映像に映っているのは、自分だと思います」と話したそうです。
そこで、海上保安部に提出された「危険走行の映像」の、ノーカット・オリジナル映像を見せられました。

オリジナル映像では、「人が潜ってから、水上バイクが通過するまで」、かなりの時間があいていた

その映像は、テレビで放映されたものとは違っていました。特に、「危険走行」とされたシュノーケリングのシーンに違いがあったそうです。

メディアで流れた映像だと、「その人が潜った直後に、水上バイクが通過した」ことになっていますが、オリジナル版では「シュノーケルの人が潜ってから“15秒以上”の時間が経過し、誰もいない水面を水上バイクが通過していた」のです。

編集部の取材に対し、マリーナオーナーも、「これを見たら、誰もいない水面を通過したとしか思えない」と語っています。 結局、彼らは30分ほど海上保安部で話をしただけで「帰っていい」と言われて帰宅したそうです。

逮捕されない理由は、映像が“作られたもの”で「殺人未遂にならない」から

7月末に起こった事件で、現在も犯人が逮捕されないのは、「殺人未遂になる可能性が低い」からです。
しかも、8月5日に本人が海上保安部に出向いているわけですから、犯人の特定ができていないわけでもありません。

もちろん、「遊泳者の近くを走ったこと」は、非難されるべき行為です。しかし、メディアで公開されている映像が事実なら、間違いなく「殺人未遂」に間違いありません。

実際の映像では、「人が潜ってから少し時間が経っていた」ことは聞いていたと語ってくれた。

明石市長・泉 房穂氏「刑事告発の理由」

以下、泉 房穂市長が本誌に語った一部です。
ワールドジェットスポーツマガジン・2021年12月号抜粋

「スタンスとしては明石市長として、市でできることをやっている。でも、小さな町の市長では、実際の権限ってほとんどないんですよ。そういう中でメッセージを発しないと『市民を守れない』と思ったので、強いメッセージ性で「刑事告発」をしたという経緯です。

明石市長は警察ではないので、私が取り締まることはできません。『これは、放置すべきでないですよ』と、海上保安庁や警察に『対応してくださいよ』というメッセージ性を発した。

「危険な走行」をしても、実際に捕まらないのであれば、抑止力にはならない。マスコミを巻き込む「アナウンス効果」で、スマホで撮影されても「殺人未遂で起訴される」という風潮になれば、「悪質水上バイク」はなくせる。

「殺人未遂」というのは、マスコミ向けというのもあるので、一種の「注意喚起的なメッセージ性」をもって言っているのであって、実際、それはおかしいと思いますけど、危険行為の場合は処分も難しいので、適正に捜査なり確認した結果がどうなるかは別の問題です。

ただ市長としては、さすがにいつまでも放置はしがたいので、かなりショッキングな言葉は使いましたけど、というイメージですかね。

予想外の「水上バイク悪者議論」一辺倒のマスコミ報道

首長として、少し強いメッセージを出したわけですけど、思いがけず反響が大きくて驚いています。 メッセージ性で『良かれ』と思って発したことが、受け手の側が一気にいってしまった。

私も、あれは(賛否が)割れると思ったんですよね。『刑事告発については行き過ぎだ』『やりすぎだ』『そこまでしなくても』というのと半々かと思ったら、一気に『水上バイク悪者議論』に行ってしまった」。

悪意の報道に要注意

そちら(ワールドジェットスポーツマガジン)も情報を持っているとは思いますけど、(ニュースで放映された)映像なんかも、テレビ局が編集したりしますから。
(映像を)繋いじゃうと、(人が)潜って上がってすぐ(水上バイクが走り去った)になってますけど、本当は、生の映像は、もう少し時間があったとも聞いてます。

本当は10何秒経ってるはずなので、どこまで危険かとなってくると。 そこは、ちゃんと客観的に判断なさったらいいとは思いますけどね。

市長の仕事は「市民を守る」こと

私自身も、一番最初から「水上バイク全体が悪いのではなくて、危険行為が悪いんです」と記者会見でずっと言ってるんだけど、あたかも「水上バイクをやっつけろ」の代表格に見られがちになっちゃうんですよね。

繰り返しになりますけど、明石市長として考えているのは、「海水浴場で遊んでいる子どもたちが、被害を受けることはやめてください」「明石の海水浴場で遊ぶ市民を危険から守りたい」という形です。

ジェットは爽やかなスポーツだ。

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