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復活・名機ヤマハTZ!! ジェットスキー(水上バイク)

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ヤマハTZって、どんな機種?

今から27年前に発売され、現在も根強いファンが多い名機

ヤマハMJ-700TZ(以下、TZ)は、1993年に発売されたマリンジェット(注:ヤマハから発売されている水上バイクは「マリンジェット」と呼ばれる)。エンジン排気量は701cc、63馬力、最高速69km/h(カタログデータ)である。バイクのような乗り心地で、鋭いバンクターンを楽しむことができることもあって、スポーツ志向のライダーの心を掴んだ。レースでは、スポーツクラスを席巻したモデルでもある。

「2人乗り」といいながら、「1人で乗る」ことを前提としているとしか思えない設計

TZの特筆すべき点は、コーナリング時の「バンク角」である。ハンドルを切ってアクセルを開け、自ら水面に船体を食い込ませて一気にコーナーに突入する。もし、スタンドアップでTZと同じラインを曲がろうと思ったら、相当なライディングスキルが必要である。TZは、誰でも上級者と同じコーナリングを可能にしたのだ。

また、「タンデムモデル(2人乗り)」として登録されており、法律で乗船者の合計体重が136kgまでと定められている。しかし、バンクしやすい船体形状で、なおかつシートも高い位置にあったので、落水したら乗り込むのが大変であった。だから、「2人乗ることもできる」程度の認識で、基本的には「1人でハードなスポーツライディングを楽しむ」という、今までにないコンセプトが受け入れられた。

現在、アメリカではTZを始めとするヴィンテージモデルが人気となっている。キレイな船体に、オリジナルのペイントを施し、現代でも通用するチューンナップを行ってレースに出ている。

アメリカで見かけるピカピカのヴィンテージモデル

古くて新しいマリンジェット

アメリカでは現在も、最新モデルに混じって、30年くらい前の古い550や650X-2が普通に走っている。だが、中身は現代版として完璧にカスタマイズされているものも多い。まるで、アフターパーツメーカーの造った最新コンプリート艇かと思うほどの素敵なデザインだ。

アメリカやヨーロッパでは、「ヴィンテージカー」という、古い車を大切にする文化が定着している。自分の青春時代に憧れていた車を手に入れ、ボディに最新のペイントやデザインを施す。エンジンは現代風にカスタムして、外見は当時のままでも、性能は最新型にバージョンアップするのだ。
アメリカでテレビを付けると、ピカピカにレストアされたオールド・ヴィンテージカーのオークションの様子を放映しているチャンネルがある。見ていると、キレイなヴィンテージカーと、それを落札した購入者が感激のあまり涙ぐんでいる姿が映し出されていた。

ヴィンテージカーは、同じ程度の物は1台としてない。そういった意味では、お金さえ払えばいつでも買える新しいスーパーカーよりも貴重かもしれない。アメリカという国には「車検がない」。古い車を持っていても税金がかからないので、気に入った車はずっと所有している。
大好きな車が古くなったらボディをドライカーボンで作り直しで軽量化したり、好きなサイズのホイールを入れる。内装も全部やり替え、エンジンも乗せ換える人がいる。

ジェットスキーの世界も同じだ。今でもアフターパーツメーカーから、販売が終了してい久しいヴィンテージジェットスキーの革新的なパーツが次々と開発・販売されている。そういったトレンドがアメリカから始まるのも、案外、ビンテージカーの文化があるかもしれない。

ブレットレーシング製のTZ。とても四半世紀前の船体とは思えない。

日本にも来ているヴィンテージジェットスキーの流れ


レーシングヤマハを強烈に感じさせる「TZ」

さきほど、アメリカではヴィンテージのジェットスキーの新しいパーツが開発・販売されていると書いた。「なぜ、今さら昔のジェットを?」と思うのは、我々日本人の発想である。理由は単純。需要があるからだ。

アメリカの水辺では、結構な台数の古いジェットが今も現役で走りまわり、レースも盛んに行われている。だから、常に革新的なパーツが求められているのだ。その流れが、今、日本にも来ている。

上の写真は、外装をヒロキックスデザイン、マシンの足まわりやエンジン一式をクレイジーハウスが手掛けた「現代のTZ」である。
我が業界を代表するペインターとマシンビルダーが手を組んで、古いTZ700を、「TZ1100」として生まれ変わらせた。古いマリンジェットを今の環境で楽しむための「お手本」のようなマシンなのである。

ヤマハ TZが1100ccにカスタム⁉ 試乗記 はコチラから

 

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