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去る2021年10月9日（土）、10日（日）の2日間、兵庫県南あわじ市の慶野松原海水浴場において、「aquabike（アクアバイク）第6戦・慶野松原大会 国土交通大臣杯」と、JJSA 全日本選手権「ALL JAPAN JET SPORTS SERIES 2021 FINAL STAGE」の2つの大会が行われた。
両日ともに真夏のような快晴に恵まれ、水面コンディションはベタ凪のフラットウォーターと、絶好のコンディションとなった。ここでは、「A SKI SLTD ALL」のレース結果を紹介する。
JJSA 全日本選手権「 A SKI SLTD ALLクラス」表彰式| 順位 | ライダー名（チーム名） |
|---|---|
| 1位 | 佐藤 颯志 (POUND ONE) |
| 2位 | 陣川 雄大（RACING TEAM JSPT） |
| 3位 | 児玉 智裕（KOMMANDER JAPAN） |
※上位3位まで掲載
佐藤は、将来、非常に楽しみな若手である。今大会も攻めた走りを見せてくれた。世界チャンピオンのクエンティン・ボッシュのような走りをするライダーになって欲しい。
ホールショットを獲得した陣川が、レース後、「抜かれてすみません」と言った。しかし、ほんの数年前、彼がレースを始めた頃を覚えている。こんなにも早く「A SKI」クラスで活躍するとは、夢にも思わなかった。若者の成長はすごく早い。
実力者の児玉は、鮮やかなライディングを見せてくれる。彼は、勝利に対する執着心より、「自分の理想のレース」をすることに重きを置いているように見える。いずれにせよ、このクラスのキーマンだ。
実力派のベテランと、デビューしたての活きのよい若手が混走するのが、このクラスの魅力だ。4位には、ベテランの杉森 守が入った。
4位の杉森と同様に、三宅も実力者でベテランライダーだ。名門チームのカラーリング「黒船」の歴史は、チャンピオンの歴史だ。
父親もレーサーの増子隆吉。若者らしいアグレッシブな走りで、見ていて楽しい。
向こう見ずな走りが好感の持てる山﨑友裕。
名門シーゼットレーシングの看板ライダーのひとり。毎週、一生懸命練習しているそうで、堅実な走りをする。
8位の束村と同じチームだが、彼女より、さらに堅実な走りをするのが上坂だ。
最終戦は、マシントラブルに泣かされた金子。
第4戦の千里浜大会は「A SKI SLTD Kawasaki」クラスで優勝している。阿部の速さは、折り紙付きだ。
ベテランの鳳山は、前半戦はマシントラブルに泣かされたが、後半戦になるにつれて、マシンが仕上がって来た。
高橋は、シーゼットレーシングの大ベテランレーサーである。
最終戦に勝利し、文句なしのシリーズチャンピオンを獲得した佐藤 颯志。今大会をもって、2021年度のJJSA「A SKI SLTD ALL」の全ての戦いが終了した。「年間シリーズチャンピオン」は「佐藤 颯志」である。
今年のA SKIクラスは、若い佐藤、陣川雄大、金子真珠の台頭と、実力のあるベテラン勢の混走となり、見ごたえのあるレースが多かった。
若手の佐藤颯志と、ベテランで実力者・児玉智裕のバトル。今年のこのクラスを象徴するシーンだ。| 順位 | ライダー名 | 最終ポイント | 第4戦を終えた時点でのポイント |
|---|---|---|---|
| 1位 | 佐藤 颯志 | 132P | 97P |
| 2位 | 陣川 雄大 | 116P | 86P |
| 3位 | 金子 真珠 | 108P | 96P |
※上位3位まで掲載
これが、最終戦を終えての総合ポイントである。右の数字は「最終戦を戦う前・第4戦終了時」の総合ポイントである。厳密にいえば、全５戦中、成績の良い４戦の合計ポイントで争うので正確な言い方ではないが、１位の佐藤と金子の差は１ポイントしか差がなかった。
どちらがタイトルを獲得してもおかしくない状況だったのだ。
初めて「佐藤颯志」という名前を聞いたのは、今年の春先のことである。世界チャンピオンの砂盃 肇が、「まだ粗削りだけど、活きのいい若手がいるんです。スタンドアップでブイをまわっていると、俺と桜井（直樹）さんの間に、平気でねじ込んで来る」と、嬉しそう言っていた。それが佐藤であった。今シーズンは全５戦中、４戦出場し、3勝挙げている。
写真左：陣川の父で、M SKIクラスに参戦している河口 勝則選手。右：プロフォースに乗り、勢い付く陣川 雄大。
陣川のプロフォースは、ホールショットを連発する速さだ。
陣川の急成長の秘密は“家族”で戦っていること。3年前、彼が初めてレースを始めたころには、わずか3年で「A SKI」クラスでホールショットを獲るなんて夢にも思わなかった。
この大会の成績いかんで、シリーズチャンピオンも狙える位置にいた金子真珠。しかし、マシントラブルが発生し、マシンをチェンジ。彼女本来の走りが出来なかったことが悔しい。
金子のレース艇。今シーズンは大活躍であった。
金子の実父。通称：親方。レース前、「マシンが壊れて、真珠がかわいそう」と言っている話を聞いた。なんとなく「親方」のほうがかわいそうに感じた。娘のレースには、毎回、参加しサポートしている。
写真左、金子真珠。「家族で戦う。それが強み！」と思っている。右は金子の実姉、真ん中は、かわいい姪っ子である。
JJSA 全日本選手権「 A SKI SLTD Kawasaki」クラス表彰式| 順位 | ライダー名（チーム名） |
|---|---|
| 1位 | 森 茂 （TEAM MSP） |
| 2位 | 斎藤 恵利子（TEAM EAST JAPAN） |
| 3位 | 大滝 純平（TEAM M.P.S） |
※上位3位まで掲載
2ヒートともトップで、文句なしの1位となった森。
2位の斎藤 恵利子。
3位の大滝 純平。
4位の奈良井 好典。【RACE 関連記事】
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