進藤 邦裕 選手は、我が国における「ファンキー X-2フリースタイル 」の 象徴である。
X-2によるフリースタイル といえば、大塚 裕之 選手、植木 將夫 選手、矢野 秀一選手などの名前が頭に浮かぶだろう。
しかし、彼らの演技は、皆、「2枚目路線」である。
こんなことを言ったら、「 俺が1番 男前や! 」と進藤選手に 叱られそうだ。
しかし私の中で、「進藤 邦裕」という選手は、そういった括りとは別の場所にいるのである。
彼が登場するだけで、「絶対に、面白いものが見られる」という、妙な信頼感がある。
そして、それが外されたことがない。
本誌は 昔から 進藤 邦裕 選手 の 演技が 大好きだ。
「 格好いい俺を見ろ! 」ではなく、「 コレは ウケる やろ!」と、ギャラリーを楽しませることを一番に考えている。
フリースタイルを見ているはずに、まるで「 吉本新喜劇 」を 見ているような 気になってくるのだ。
「伝統芸能」というほどに昇華された熟練の技を、ここ何年も見られなかったことに寂しさを感じていたのも事実だ。
イケメンで爽やかな 濱中 直也 選手 の後に、 コテコテの 大阪の お好み焼き の ような進藤選手 の 演技が 見られることは、至福の時間以外のナニモノでもない。
「進藤 邦裕」といったらこの技! と、私に刷り込まれているのが「ボディ・スピンターン」だ。
ジェットから離れて、クルっと“自分だけ”が1回転して、何ごともなかったかのようにジェットに戻るという技だが、このトリックだけは、何度見ても、毎回笑ってしまう。
例えが “関西寄り” で申し訳ないが、吉本新喜劇で例えるところの 桑原 和男 氏扮する和子ばあちゃんの定番ギャグ『「ごめんください!(どなたですか?・・・)(お入りください)ありがとう」』 に通じる面白さなのだ。
分かっているのに、やっぱり笑ってしまうのである。
他の選手が、“正統派”エアリアル・トリックを披露している最中、進藤 選手は 真剣 に コミック・スターを演じてくれる。
始まりは、垂直にジェットを立てたウィリー。
何の前触れもなく、ジェットから離れる。
勢いをつけて、一気に回り始める。
見よ! この真剣な表情を。視線は、これから自分が戻る場所。
相棒・X-2も、進藤選手が戻ってくるのを待っている!?
あぁ わが青春 の フリースタイル「 ボディ・スピンターン 」。10年のブランクを全く感じさせない動きだ。
今から考えれば、昔は 選手の技も、バリエーションが豊富だった。
今でこそ、名チューナーで知られている中田 正樹 氏は、現役のフリースタイラー時代、頭にシャンプーを付け、髪を洗いながら泡だらけの頭で登場。
サブマリンで水中に潜り、水上に現れたときには、きれいさっぱり泡が消えている「シャンプー」という技を “持ちネタ” にしていた。
人好きのする笑顔で登場し、毎回、この「シャンプー」で、ギャラリーの心を掴む。
不思議なことに、何度見ても飽きることはなかった。
技にしても、選手ごとにキラートリックが異なっていた。
例えば、「バックライド・バックフリップ(後方空中1回転)」といえば 植木 將夫 選手、「バックぴょんぴょん」といえば 大塚 裕之 選手、「ボディ・スピンターン」といえば 進藤 邦裕 選手 というように、技名を聞けばライダーの顔がすぐに浮かんできたものだ。
技にオリジナリティがあったころ、フリースタイル は 今よりも “華やか”だった気がする。
パワーフリースタイルが全盛となり、全員がバックフリップをするようになっても、進藤選手は自分の“スタイル”を貫いていた。
残念なことに、いくらギャラリーが沸いても、エアリアル・トリックでなければ、大会では高い点数が 付かなくなっていった。
そのため、個性で“魅せて”くれた選手が、次々と大会を去ってしまったことは、今でも非常に残念に思っている。
フロントを抑え込み、水しぶきを上げながらジェットをグルグルまわす。このときの軌道が、真円に近いほど美しいと言われた。まるでフィギュアスケートの高速スピンを見ているようで、ギャラリーも大喜びしたものだった。今、この技が見られるのが嬉しい。
お見事! みんなが喜んだ。
スロープを歩いて降りてくる進藤選手。それを見たMC SAKOちゃんが、進藤選手の歩きに合わせて、水戸黄門の主題歌「ああ人生に涙あり」のイントロを熱唱。そのテンポが、やけに進藤選手とシンクロするのだ。インタビューをされる姿も、もう“ご老公”にしか見えない!?
何年経っても、フリースタイルに対する真摯な気持ちは変わらない。
「ここ10年、 X-2 には乗ってません! 何も出来ません!!」と 言っていたのに、気が付けば撮影会 を ジャック! フリースタイル に捧げた青春は伊達じゃない!
自己紹介は「チーム・ジェットロードのキクタです。新参者ですがよろしくお願いします!」。得意技は「バックフリップ」というキクタ選手。
バレルロールも披露してくれた。
空中姿勢が美しい。
エアリアル・トリックで魅せてくれた。
笑顔のキクタ ノブヤス 選手。
自己紹介は「ジェットロードの尾崎です。ジェットパーツを20年作り続けてるので、加工品はお任せください」という尾崎選手。
キクタ選手と同じチームだけあって、エアリアル・トリックが得意。
キレイなフォームで飛ぶ。
練習を積んでいなければ、これほど安定した姿勢にならない。
スプレーでフィニッシュ! ハイパワーマシンは、スプレーも遠くまで飛ぶようだ。
お茶目なポーズでキメてくれた。
大阪から参加してくれた坪中 博文 選手。自己紹介は、無所属の坪中(大会では坂口)とも言われます。得意技:ネットショッピング。
高いバックフリップを披露。
撮影会なので、いろいろな角度でやってくれるのはありがたい。
大会にも出ているだけあって、落ち着いた演技を見せてくれた。
坪中 博文 選手(写真左)と、北村 義治 選手(右)。同郷のツーショット。
自己紹介は、「利根川3丁目から参加。エンジョイポンコツです。得意技:デトネーションさせる」。不穏な得意技(?)の北村 義治 選手。
バックフリップをキレイに決めてくれた。
ノーハンドのエアリアル・トリックもお手の物。
爽やかな笑顔の北村 義治 選手。
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