
これは本来、優良ショップで購入した人だけが聞けるジェットスキーを壊さない遊び方の秘訣です。
今回は、「ジェットスキーを水からトレーラーに上げるまで」の上級者編です。
ジェットスキーの扱いに慣れた人でも、この方法でトレーラーに乗せるときには、細心の注意を払いましょう。ジェットスキーに乗ったまま作業する人は、極力、「楽をしたい」と思っているかもしれません。
しかし、そう思っていると、トラブルが起きやすい。むしろ、いつでも水に入り、ていねいにジェットスキーを扱うことを心がけましょう。
まわりの状況を良く確認して、浅瀬に気を付けながらトレーラーに近づく。ジェットスキーに乗ったまま、水からトレーラーに上げるときの事故は、ほとんどがこのときに起こる。
キチンとトレーラーの真ん中に進めず、フェンダーの上に乗り上げたり、ひどい人は、勢い余ってジェットスキーごと陸まで飛んでいく。
また、ていねいに扱っているつもりでも、トレーラーとジェットスキーが接触する衝撃で、両方に多大なダメージを与えているケースが多い。だから、西本店長は、自分のお客様には「ジェットスキーに乗ったまま、水からトレーラーに上げないよう」にと、説明しているという。
ジェットスキーのフロント部分を、トレーラーに全く衝撃を与えないように接続する。
トレーラーに乗せる際、全くショックを与えないように、ジェットスキーのブレーキ&リバースを利用する。ジェットスキーのフロント部をトレーラーに接続する。
ブレーキ&リバースの装備されていないジェットスキーだったら、本シリーズ第3回目「ジェットスキーを水から上げて帰るまで」で紹介した方法で行うと良い。
トレーラーに乗せようとする際のぶつかったショックで、ジェットスキーの下ハルを痛めたり、トレーラーやヒッチメンバーを痛める。
トレーラーと接続して、ジェットスキーが静止している状態から、アクセルを少しずつ開けてトレーラーに乗せていく。
焦らずアクセルを徐々に開け、絶対に急発進をしない。
ゆっくり徐々にアクセルを開けていけば、トレーラーから滑り落ちることはない。落ち着いて、ていねいに作業を行う。
この場面では、ジェットスキーをキールローラーに接触するまで進めない。前項で「キールローラーに接触するまで進めない」と書いたが、エンジンを掛けたまま、ジェットスキーのフロント部がキールローラーにぶつかると、衝撃が加わってトレーラー、ジェットスキーの両方が破損するケースがある。
ジェットスキーから降りる。このとき、まだエンジンは停止させない。
ブレーキ&リバースが付いているジェットスキーであれば、「F」の表示(前に進める状態)にしたままドライバーは降りる。このとき、「N(ニュートラル)」にしたり、エンジンを停止させると、ジェット噴流による推進力がなくなり、トレーラーのレールの傾きでジェットスキーが水に滑り落ちてしまう場合がある。また、止まっているように見えても、他のジェットスキーの引き波などでトレーラーに振動が加わると、簡単に滑り降りてしまう。
エンジンの回転数はアイドリング状態。モードは「F」である。
ハンドウインチのロックを外し、ストラップを伸ばしてからバウアイにフックを引っ掛ける。
ストラップを巻き上げる。
くれぐれも、勢いよくトレーラーに乗せたりしないように! ジェットスキーもトレーラーも、大切な宝物。ていねいに扱いましょう。少しでも操船に自信のない人は、シリーズ第3回・実践編「ジェットスキーを水から上げて帰るまで」を実践してください。プロが教える「初めてのジェットスキー」も、今回で5回目。何度も見て、確認して、事故のないように、安全にジェットライフを楽しんでください。
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