トーイングチューブは、水上バイクと長いロープで繋がっています。そのため、水上バイクはゆっくり旋回したつもりでも、遠心力がかかったロープの先のトーイングチューブは、驚くほど速い速度になっています。
直線走行だけなら水上バイクのスピードと同じ速度ですが、曲がったとき(回転)にかかるG(重力加速度)は、約3倍ともいわれます。 例えば、水上バイクが時速30kmで曲がったとき、トーイングチューブは約90km/hもの速度で滑走していることになります。
人乗りのランナバウトが主流の現在、「夏しか乗らない水上バイクオーナー」が非常に増えています。年に1~2回しか乗らないような、操船に慣れていない「ビギナー」に、トーイングチューブを引っ張られていると考えると、恐くなりませんか?
トーイングチューブの特性を理解していない運転手は、ある意味「動く凶器」です。 水上バイクの上級者は、この「遠心力」を計算しながら、トーイングチューブを引っ張っています。
トーイングロープは、購入したときの長さで使うと長すぎます。だから、自分で長さを調整して使います。
基本の長さは「水上バイクの全長の3艇分」といわれています。 しかしこれも、トーイングチューブに乗る人によって変えます。
例えば小さな子供をトーイングチューブに乗せるときは、当然、スピードを落とし、ロープも通常より短くして、遠心力がかかりにくくし、十分に安全に配慮するべきなのです。