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秋に「アニサキス“食中毒”」が増える原因は“日本人の食文化” 人間の“胃の壁”を傷つける“寄生虫”アニサキスの正しい知識!

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アニサキスによる食中毒患者数は、推計で年間約2万人!?

アニサキスは寄生虫の一種で、その幼虫は、長さ2~3cm、幅は0.5~1mmくらい。白色の少し太い糸のように見える。

アニサキス幼虫が寄生している生鮮魚介類を食べることで、 アニサキス幼虫が胃壁や腸壁に刺入して食中毒を引き起こす。

近年、このアニサキスによる食中毒が多発し、ニュース等でも話題になっている。

国立感染症研究所などのグループがまとめたデータによると、アニサキスによる食中毒患者数は、推計で年間平均1万9737人に上るという。


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アニサキス食中毒は「春と秋」に増える

「アニサキス食中毒」の増える時期は、「10月に多い」という報道もある。

これについて、なぜ10月に多いといわれるのか、その理由と対策を厚生労働省に聞いてみた。 すると、10月に特別増えるわけではなく、「春と秋に増える」という答えであった。

日本人の食文化に「刺身」があるが、春と秋には刺身にする魚が増えるからだという。 特に今の季節なら、サンマの刺身がいい例だろう。イワシも旬を迎え、イカ類もたくさん獲れるシーズンだ。

春先なら「初カツオ(鰹)」や、秋口の「戻りカツオ(鰹)」である。 回遊魚のカツオは、春先から九州南部の太平洋側を北上し、秋には宮城県沖で南へ向きを変えて戻ってくる。

これらも刺身にすると美味しい。




日本ならではの「旬」を重んじる食文化

外国では、伝統的に魚を「生」で食べる国は少ないかもしれないが、日本では何世紀にもわたって、「生魚」を食べることが日本文化の一部となっている。

日本は海に囲まれているため、昔から新鮮な魚が豊富に手に入ったことにも起因しているが、もし日本が内陸国だったら、「刺身」という食文化は誕生しなかったかもしれない。

さらに「和食」という、「季節の食材」を食事に取り入れる文化もある。

日本人が旬を大切にする理由は、もちろん旬の食材が美味しいこともあるが、それだけではない。

「旬の食材」は、安価で手に入るうえに栄養価が高く、その時期に身体に必要な栄養素を摂ることができるのだ。

さらに日本人は「初物」を尊び、江戸時代では「初物を食べると75日寿命が延びる」と言われ、競い合うように初物を求めたといわれている。

四方を海で囲まれている日本では、「旬の魚」を食べることは、ある意味、当たり前のことだった。

アニサキスは、海の魚ならさまざまな種類に寄生している。 だから、「刺身」で食べる旬の魚が増える「春と秋」に、アニサキス食中毒も増えるのである。




アニサキスが体内に入ったら、胃カメラで取り除く

アニサキス食中毒は、幼虫が寄生している生の魚介類を人間が食べることで症状が起きる。

食後数時間後から数日後に、みぞおちの激しい痛み、悪心、嘔吐を生じる。場合によっては激しい下腹部痛、腹膜炎症状も起こる。

対処方法は、医療機関で内視鏡の先端に装着された鉗子でアニサキス幼虫を摘出するというものだ。

「刺身は食べたいが、アニサキスも怖い……」。スーパーで売る前に確認するだろうが、売っている刺身にも、アニサキスが混入している可能性はあるという。

心配なら「目視」。それでも心配なら、「冷凍(マイナス20℃で24時間以上)」か「加熱(70℃以上、または60℃なら1分)」が有効である。




アニサキスは魚の内蔵にいる。新鮮な魚なら「身」にいることは少ないが、「鮮度の落ちた魚」は「身」にいることがある

アニサキスは、「魚が生きているうちは内臓にいて、死んでしまうと筋肉に移動する」という性質がある。

だから、アニサキス食中毒の予防法は、生で食べるなら「新鮮な魚」か「冷凍をしっかりした魚」を選ぶ。

冷凍して時間が経つとアニサキスは人体に感染できなくなるからだ。

もし、家庭の冷凍庫がマイナス20℃以下にならない機種なら、「冷凍する時間を24時間ではなく2日間や3日間にするなど、冷凍期間をしっかり取ってください」というのが厚生労働省の見解だ。

「魚を購入する際は、新鮮な魚を選ぶ。また、丸ごと1匹で購入した際は、速やかに内臓を取り除くこと」。

新鮮でない魚の場合、アニサキスは魚の筋肉、つまり我々が食べる「身の部分」に移動しているかもしれない。

巷で言われている「食酢での処理、塩漬け、醤油やわさび」を付けても、アニサキス幼虫は死滅しない。

旬の美味しい魚を、「美味しく」いただきたいものである。






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