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ジェットスキーの世界大会 ベルギー、アメリカ、タイ 総合チャンピオン日本人獲得の快挙(3/3)

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無事にMOTO 3を走り終えた片野選手。松葉杖がないと1人では歩けない。まさに満身創痍。

スタートシーン。ケガとマシントラブルで、MOTO 1からどんどんスターティンググリッドに並ぶ選手が減っていく。とんでもないサバイバルレース。

痛みを、自らのアドレナリンで飛ばして走る片野選手。

各自が「自分の仕事」を全うしたことが勝利に繋がった

WJS MOTO 3はどういった作戦を立てたのですか?
藤江 アウトコースを選択させ、ガンガン行かず、できる範囲で走り切るということが目標でした。

WJS レース序盤で、セッツーラ選手とファージング選手の息子、デヴン選手がぶつかり、走行不能となってリタイヤしました。丈一郎選手と同じようにセッツーラ選手も足を痛めたうえにマシンも大破して、レース自体をリタイヤしました。嫌な言い方になりますが、セッツーラ選手のリタイヤは嬉しかったのではないですか?
宣之 いや、彼らがクラッシュするより前に、ジョーがスタートから4番手で戻ってきたので、「これは絶対イケる」と思っていました。
丈一郎 あのときは、アドレナリン全開でした(笑)。
宣之 私は、「このままの順位で安全に行け」と思っていたのですが、隣で藤江さんが「1台抜け!」と叫んでいました。結果、4位でMOTO 3を終えたので、この時点でタイトルはほぼ手にいれたと思いました。

WJS SPORTS GPクラスは全4ヒートなので、午後にもう1レースあります。MOTO 4の作戦はどうしたのですか?
宣之 最終ヒートは走り切れれば良いと考えて、アウトコースのアウトを選択しました。万が一、誰かがぶつけに来ても避けられるようにね。とにかく、走りきることが目的でしたから。

WJS 最終的にMOTO 4は何位でしたか?
丈一郎 ビリからスタートして5位です。

WJS 最初、スターティンググリッドには20台くらいいたのに、最終的にゴールしたのは8台くらい。相当過酷なサバイバルレースであったのは間違いありません。今回、タイトル獲得の最大の要因は何だと思いますか?
藤江 チーム監督の宣之さんが、キチンとチームをまとめたことです。これに尽きると思います。

WJS 具体的にはどういうことですか?
藤江 分業です。ライダーは乗るだけ、僕たちメカニックはライダーの要望を聞き入れて、総合的に判断しながらマシンを作る。細かな揉めごとなんて論外だし、各パートのプロフェッショナルが、それぞれ「このライダーを勝たせる」ということだけに集中して、各自の仕事をキチンとこなす。チームのまとまりがないと、結果なんて絶対に出せません。F1のチームと同じです。そういった意味で、宣之さんは本当に良くチームをまとめて引っ張ってくれたと思います。

WJS 片野選手がトリプル・クラウンを獲得して、宣之さんが一番嬉しそうですね。
宣之 嬉しいです。このタイトルのために、1年かけてやってきたわけですから。賞金は10,000USドル(約110万円)ですが、その何倍も費用がかかっています。でも、お金ではなく、「トリプル・クラウン」のタイトルが本当に欲しかった、何しろ、今年、初めて開催された世界大会シリーズ戦です。その初代チャンピオンは、歴史に名前が残るはずですからね。

タイトル獲得を確信した直後の片野選手(写真左)と宣之氏(右)。明らかに、父の顔に戻っている宣之氏のほうが興奮している。

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