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初めての船体修理 1 「故障原因、症状」 ジェットスキー(水上バイク)

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昨年(2019年)3月28日のことです。1日乗って、洗い終えた愛艇「SX-R」を移動させようと、ジェットランチャーを持ち上げた瞬間、コンクリートの地面にジェットスキーが滑り落ちました。ジェットとランチャーを繋ぐフックを掛けるのを、うっかり忘れていたのです。顔面蒼白です……。

ジェットが壊れた!! 正しい修復の全記録

これは、私の愛艇の船体修理およびペイントの記録です。どんどん復元していく様子は凄い。

世の中に、「やってはいけない直し方」は、多数ありますが、「正しい船体の修復方法」を見つけるのは一苦労です。そこで、今回、編集部が「正しい方法」で修復した、その記録を全て公開します。本当は、修復しないのが一番なのですが……。

3月28日 無念の落下。そして損傷……

表面の黒いゲルコートが剥げ、FRPが見えてしまった船底。落下時、いかに衝撃を受けたかを物語っている。

私からのSOSを受け、すぐに駆けつけてくれたヒロキックスデザインの佐々木宏樹氏。状態を見てもらうと、「どこまで亀裂が入っているか、表面の黒いゲルコートを剥いで見ないと分かりませんよ」と、しこたま叱られた。「全てよろしくお願いします」とお願いした。

コンクリートに落としたダメージは、想像以上に大きい

人間は具合が悪くなったら医者に診てもらう。ジェットスキーも同じだ

損傷のダメージが分からなければ、プロに見てもらうのが一番だ。というわけで、船体修理のプロフェッショナル、ヒロキックスデザインの佐々木宏樹氏に状況を見てもらった。

私の愛艇を見て「このままでは乗れないですよ」と一言。塗装が割れ、FRPが白く剥き出しになっている部分から水が滲み込んできて、このまま乗り続けたら、最終的には穴が開いて沈没するかもしれないという。「キチンと補修したほうが良いですよ」と言われた。

傷つけたハルのフロント部分は、最も水圧がかかる場所である。ここがヒビ割れていると、ものすごい水圧がかかったときに割れるそうだ。さらに、「今、見えている部分だけではなく、傷がついた周囲のゲルコートを剥いでみないと、本当の状態が分からない。恐らく、かなり深くクラックが入っているはず」というのが佐々木氏の見立てである。

「全てヒロキックスデザインで修復をお願いします」という私のお願いを快諾してくれた佐々木氏。それには、「エンジンルームを空にしないと修理ができない。エンジンだけでなく、ドライブシャフトやハンドルポールも全部取り外して、船体だけにしてください」と言われたので、船体修復の前にSX-Rを空にする作業から始めることにする。

修理に出すため、エンジンだけでなく、ドライブシャフトやハンドルポールも全部取り外す。

船体修理のために、SX-Rをドンガラ状態にする

もちろん、私1人でエンジンが降ろせるはずもない。そこで、世界的コンストラクター・藤江功一氏にお願いした(エンジンを降ろすまでの作業は『エンジンの降ろし方「SX-R編」』で公開中)。

次へ 初めての船体修理 2 「エンジンルームの塗装」

修復作業工程の日程

3月28日:コンクリートの地面に落下、下ハル破損

7月12日:エンジン、ドライブシャフトやハンドルポール取り外し

7月30日:エンジンルームの塗装

11月11日:船体補修、船体研磨、FRP樹脂塗布
(数日後にペーパーがけし、表面を整えてパテ埋めする)

12月2日:船体補修、パテ研磨
(数日後にペーパーがけし、表面に細かい傷を付ける)

12月19日:サフェーサー塗装
(数日後にペーパーがけし、表面に細かい傷をつける)

12月26日:船体塗装・完成

 

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