これは夏のビーチの定番アイテム「トーイングチューブ」の、とある製品に付けられていた説明文だ。トーイングチューブとは、通称・引っ張りモノと呼ばれる、浮き輪の親玉みたいなアレだ。
私のイメージする「引っ張りモノ」といえば、南の島のリゾートホテルにある定番アクティビティ「バナナボート」。
真っ黒に日焼けした、やたら歯が白い爽やかインストラクターが、ジェットスキーで引っ張ってくれるバナナ型のヤツ。このときインストラクターに求められるのは、バナナボートに乗った水着のお嬢さんたちを「いかに上手く水に落とすか」という技術のみ。
子供もオネーちゃんも、「トーイングチューブ」が大好きだ。
南の島に行かなくても、海水浴シーズンの「ジェットスキーとトーイングチューブ」の組み合わせは最強である。陸上では、いくら声を掛けてもなびかない女の子が、「乗せて~」と寄ってくる「魔法のアイテム」と豪語する強者もいるほどだ。
トーイングチューブは、夏のキング・オブ・レジャーの代名詞だと思っていた。
◆◆◆
ただ引っ張られるだけだと思っていたのに、ひき波を超えてスラローム!? 練習って何? トーイングチューブってそういう乗り物だっけ?
練習して上達するなんて、まるでジェットスキーのようだ。ただ乗っているだけじゃダメなの……?
思うに、これを開発した人は、引っ張られるだけの存在に物足らなさを感じたのだろう。相手のペースで引かれるのではなく、自分の思うようにコントロールできたらもっと楽しいはず。よりアグレッシブなスリルを求めたのだと思う。トーイングチューブ界は、知らないうちに恐るべき進化を遂げていた。
ジェットスキーでのツーリングが「大航海」という新しい扉を開けたように、引っ張りモノも「レジャースポーツ」という新境地を開拓していたのだ。
最近では、自力でサーフィンライドができるトーイングチューブも発売されている。そのうち、エンジン付きの引っ張りモノが出てきて、ジェットスキーと肩を並べて走る日が来たりして……
それはそれで興味はあるが、まだしばらく、トーイングチューブは「夏のキング・オブ・レジャー」として、子供やオネーちゃんを乗せてキャーキャー言わせたいと思うのだ。
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