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大丈夫!? 「オイルシール」が劣化すると、ジェットスキーが沈没することがあります (水上バイク)

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ジェットの仕組みを知ろう! ヤマハ、カワサキ艇は、「オイルシール」が水の浸入を防ぐ

ここでは、「オイルシール」について説明しよう。オイルシールは、シードゥ艇におけるカーボンリングにように、エンジンルーム内に水が入ってこないようにするためのパーツである。

オイルシールは、エンジンルーム内からインペラーまで伸びたドライブシャフトに取り付けるパーツで、穴にはグリスなどが塗られている。

袋の中のリング状の黒いパーツが「オイルシール」。これが、エンジンルーム内に水が入るのを防いでくれる。

オイルシールの穴にドライブシャフトを通す。オイルシールは固定されている。

オイルシールは消耗品である

オイルシールの穴に通したドライブシャフトは、高回転で回っている。オイルシールとドライブシャフトの間に隙間が生じると、そこから水が浸入するので、ある程度使用したら交換が必要だ。

信頼できるジェットショップで確認してもらおう。大事なジェットが沈没してからでは遅いのだ。



オイルシールはどこにあるの?

ドライブシャフトとオイルシールの位置関係。

オイルシールは、丸で囲んだホルダに取り付けられている。

オイルシール取り付け位置の拡大図。

陸上でエンジンをかけても問題の起こらない。「メーカー推奨時間」を守ること

カワサキ艇は5分以内、ヤマハ艇は3分以内

オイルシールは、ヤマハ艇とカワサキ艇で採用されている。オイルシールの穴の中でドライブシャフトが回転しているので、摩擦で高温化すれば、当然だがオイルシールは疲弊する。普段はオイルシールの後ろ側は水に接しているので冷却されるが、陸上でジェットを洗う際、水道水の水量ではそれほど冷却効果は見込まれない。

陸上でのアイドリング時間の目安は、ヤマハ艇は3分以内、カワサキ艇は5分以内とされている。これ以上、長く陸上でエンジンをかけるのは避けること。

写真中央の穴の開いた黒いパーツが「オイルシール」。この穴をドライブシャフトが通る。オイルシールの穴にはグリス類が塗られている。ここで、スコープゲートから入ってくる水の浸入を防いでいる。

【シードゥ艇は「カーボンリング」が同じ役割を果たしている】 シードゥ(SEA-DOO)艇の弱点

ジェットが沈没する5つの理由

① ハル(船体)に穴が開く。暗礁などに船底がぶつかるなど、外的要因が多い。
② ドレンプラグの閉め忘れ。ドレンプラグが確実に締まっていなかったり、Oリングが劣化していると浸水の危険性がある。
③ ジェットの転覆。転覆したときにすぐに元に戻せば大丈夫だが、そのまま放置していると、エンジンルーム内に空気を取り入れる穴からどんどん水が入ってくる。夏場に、ビギナーが起こしやすい沈没事故だ。
④ エンジンルーム内で、冷却水のホースが外れたまま放置。本来であれば外部に排出されるべき水がエンジンルーム内に溜まって沈没する。
⑤ ドライブシャフトとオイルシールの間に隙間が生じる。オイルシールの劣化や、釣り糸を巻き込んでしまうことで、隙間ができる。その隙間から水が入ると沈没する。

取り扱いを少し間違えただけで、大事なジェットが沈没するといった悲劇は避けたいもの。冷却水のホースとオイルシールの確認以外は、ビギナーでも簡単にできることばかりだ。ジェットの仕組みを知ることで、大きなトラブルを防ぐことができる。


取材協力/スズキマリン

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