トレーラーは、400kgを超えるジェットスキーを積んだ状態で、自宅から何時間もかけて高速道路やオフロードを走り、ジェットスキーを降ろすためにそのまま水に浸けられることが多い。いうなれば、「熱くなった鉄を、一気に水で冷やす」のと同じ状況です。グリスは、温度変化によって酸化したり変質することで劣化します。これが、トレーラーにとって良いわけがありません。
トレーラーの車軸には、「グリス」が注入されています。グリスとは車軸の潤滑剤で、経年や使い方次第で劣化します。さらにグリスと水が混ざると乳化します。グリスが乳化すると粘度が低くなり、焼き付きの原因になります。また、水分による腐食の原因にもなります。
トレーラーを移動に使うだけで、「水に浸けない」という人もいると思います。使い方によって、劣化具合が全く違ってきますが、トレーラーは車です。車同様に普段からメンテナンスをしなければ、最悪、タイヤが外れるなど、重大事故に繋がる可能性もあります。実際、海外で走行中にタイヤが外れた場面を見たことがあります。搭載されているジェットスキーも大惨事に見舞われます。
使用頻度に関わらず、トレーラーのメンテナンスは大事です。こまめに新しいグリスと交換することが、トレーラーの安全性を高める最大の秘訣です。最低、年に1度はグリスの交換を行いたいものです。