新型コロナによる 移動制限が解除され、5年ぶりにアメリカへ 行きました。
目的は、「 本場・アメリカの レーシング550 」に 乗ること でした。
現地に行って、実際に 体験しないと 分からない。
アメリカの「今」! を 報告します。
大リーグ「ショウヘイ・オオタニ」さんのチーム、アナハイム エンゼルスの本拠地、エンゼルス スタジアムのシンボルタワー、巨大広告塔「BIG―A、通称「HALO(天使の輪)」球場脇の高速道路に面した高さ70メートルの塔。
10月4日、水曜日に到着 。
これから2日間は、LAで フラフラと 観光する。
LA を見てから 行った方が、楽しいからね。
映画に登場したツイン・パインズ・モールの看板。実物が展示されている。
一度行ってみたかった、現存する「全米、最古のマクドナルド店舗」。やっと来れた!
1953年に、マクドナルドの4番目の店舗としてオープンした。他の3店舗はもうない。味は……。ものすごく不味かった!バンズもパサパサで、全体的に油っこくて、作っている従業員も いい加減に見えた。残念!
カリフォルニア サイエンス センターに展示されている本物のスペースシャトル エンデバー!
LAで ラーメン屋に 行きました。 メニューの写真に、美味しそうな 焼き餃子が あったので それを 注文したら、出てきたのは「揚げ餃子」。しかも 不味い。最悪でした。
ラーメンと餃子で5000円。高いね、ヤバイっすよ。日本の倍以上です。死亡です(笑)。
映画スターウォーズのミレニアム・ファルコン号が展示されている。
LAのモーテルを出発。
アメリカのフリーウエイ。10月6日(金)・ハバスに向かいました。道中は砂漠景色ですが、アメリカくさくて最高です!
途中の ドライブインで はしゃぐ アレックス。
アレックスは、僕の知り合いのなかでも、ちょっと異色の経歴です。
アレックスの お父さんが、90年代に活躍した伝説のスタンドアッパー、ドラゴン前田さん(前田一龍氏)の弟子でした。
彼は現在21歳、ドバイのニューヨーク大学に在籍しています。
「1年間、大学を休学して、スポーツに打ち込みたい」と、日本に来ました。
それで、「村尾のところに行け」と 前田さんに紹介されたそうで、僕のところで550のレースを始めました。
キャンピングカーの後ろにジープを繋げて 引っ張っている。
少し寂しくなった感じの レース会場。
アメリカのパーツ屋さん。BJS performanceのジェイソン・シュライナー。
何台か乗せてもらいました。
本気のマシンには レース終了後の 月曜日に乗ることに。
テイラー・カーティスと久々の再会です。
コイ選手の乗る スーパージェットが "速い" という噂 だったので 乗らせてもらう。
乗り終えて、これなら、僕の方が「 速い マシンを 作れる 」と 感じた。
アメリカのレギュレーションでは、「 800cc 」までと 決められている。
スーパージェットの場合、排気量は「 760cc 」まで。
改造が 許されるのは インペラー交換と リミッターカット のみ。
今、ニュージーランドとオーストラリアでは、スーパージェットが 流行っているようで、6、7台が レースに 参戦していた。
羨ましいのは このクラスが 盛り上がりを 見せていること。
この レギュレーションなら、僕の方が もっと"速い"マシンを作れる自信がある。
日本に帰ったら、でスーパージェットとカワサキの750で、"超"速いマシンを 作るつもりだ。
旧X-2が2台、ピックアップ トラックの 荷台にはモトクロス・バイク。コレこそが、アメリカ。
全く知らないアメリカ人から、「 あなたは、どんなジェットでもバレルロールしている、あの Takaか? 」って、イキナリ聞かれた。
「 SNSって、本当に スゲぇ 」って思った。
僕はアメリカでも、なかなかの 有名人だった(笑)。
「 カワサキ・SX-R 」「 ヤマハ・スーパージェット 」「 550 」、全部の機種でバレルロールをしている。
だけど、アメリカ人が 最も驚くのは「 550での バレル 」みたい。
非力な 550での空中1回転は、本当に 賞賛してくれます。
アレックスの雄姿!ログジャンプにて。
10月7日(土)・朝、会場行ったら PJSのブースで、現社長の ゴードンさん(写真:右)に 声を かけられた。「 今年、マーク・ゴメスが レースに出ない。僕の550を貸すから、レース出ないか? 」って。 一緒に来ていた アレックスが「 出たい 」って言ったので、急遽、出場することに なった。写真、左から、一緒に日本から来た、菊池さん、アレックス、僕。
PJS製、ゴードンさんの550。
いきなり レースに出られるとこが、まぁアメリ感で 素敵だ!
僕も ホルダーやって、本当に いい経験になりました。
レース直前、緊張の アレックス。
結果は 総合10位 だったけど、ワールドファイナルに出られたのは、彼にとっても いい経験に なったんじゃないかな。
関係者やPJSのゴードンさんに感謝です。
フリースタイル会場、ナイターの「MOTO・2」
10月7日(土)・フリースタイル お昼の「MOTO・1」と ナイターの「MOTO・2」を見た。
昔、あんなに 華やか だったのに、プロクラス出場ライダーが たったの11人。 「 かなり 少なくなったなぁ 」少し、寂しい。
だけど、トンデモナイ選手が居た。
Nolan Jukish(ノーラン・ジュキッシュ)っていう 15歳の フリースタイラーで、彼が ワールドチャンピオンに なった!
その子、むちゃくちゃ上手くて、僕のジャッジでは パーフェク トウィン!
久しぶりに、気持ちいい 圧巻の パワー フリースタイルを見た。
演技の 流れも 全部良かったし、つなぎ技での失敗が 一つもない。
技の繋ぎも 高さも 回転力も、全てが良かった。
本当に、久々に 完璧な選手を 見た。
リー・ストーンは 引退した みたいだし、マーク・ゴメスは いまいち キレがなかった。
タイジ(山本汰司選手)は練習不足なのかな? って感じに見えた。
まぁ、フリースタイルも 世代交代なんでしょうね!
時代は ドンドン 変わりますね。
左から、僕、タイジ(山本汰司選手)、ブンさん(渡部文一氏)。
ゲームセンターにしか ないはずの ナムコのゲーム機が なぜか 家にある。
アレックス、550のレースに突然、緊急参戦することになり…ヘルメットが無いので、マーク・ゴメスに借りに行った。
世界チャンピオン艇
確かに 速いが、予想していたよりは 遅かった!
ヴィンテージスキークラスでワールドチャンピオンになったアンドリュー。彼は、フリーライダーだから 以前から知っていた(Andrew Cecere).
これは、アンドリューの 彼女のマシン。
エンジンルームも華やか!
マシンはバリバリにチューニングしてあるだけど、挙動がちょっと変。
同じような感じ!
アンドリューと僕と彼女。
アメリカ人は「やれることはみんなやる」って感じの改造が多い。
レースガス入れて、コンプレッション上げて、MSD入れて、「付けられるモノは、全部付けちゃえ! パワーはMAX!!」って感じで作ってる。 行く前に、予想していた通りのマシンだった。
アメリカ人は、レースガス入れて、コンプレッション上げて MSD入れて、もう付けれるモノは全部付けちゃえ!パワーはMAXって感じで作ってる。
日本の僕らは、「 壊れないように 速くしよう 」って 考えるけど、アメリカは 全く逆の 作り方だった。
日本に このままの仕様で持ってきたら、必ず壊れる? まあ レースガスを入れないと壊れる。
彼らが使っているのは 本当のレーシングマシン。
ハバスで戦うなら、僕らも この使用で作ります。
でも、日本で走るのに それをすると、お金が かかりすぎて 続かなく なっちゃいます。
だけど、ココに来て、乗ってみて、世界で「 勝てる マシンを 作れる 」と確信しました。
乗る前に 予想していた通りの マシンでした。
レースの周回数は 6周です。
ハイオク仕様だけど、僕のマシンの最高速は「 81 ㎞/h」です。
アメリカで、レースガス仕様の 最速艇で、最高速は「 89 ㎞/h」です。
しかし、アメリカでは100%のライダーが、750のポンプを入れている。
僕が作った、豪君のマシンは750のポンプを入れている。
ハイオク仕様なのに、最高速は「 86 ㎞/h」です。
豪君のマシンを、レースガス仕様に変更するだけで、マシンのポテンシャルは、彼らよりも 上に行ける と思います。
ライディング・テクニックも 芳賀さんや 豪君の方が 上だと思いますので、来年はチーム・ジャパンで 世界1を 狙います。
ハバスでの3日間は、4人で「家」を借りました。
「家」の方が、モーテルより、ずっと安くて驚きました。
ジェットスキーの神様「ラリー・リペッンクローガー」さんと僕。
「 ラリー・リペッンクローガー 」と いえば、レースが本格化した 1982年~1990年代に 活躍したライダー。
レースでは 『 通算「 116回 」の勝利 』という 大記録を 打ち立てた 人。
レースだけでなく、550 フリースタイルの ワールドチャンピオンでも あります。
レース引退後は、ハリウッド映画に進出し「 スタントマン・ビジネス 」で 大成功を収めました。
スタントマンとしても、オスカー賞を 受賞されている、業界ナンバー1の 成功者です。
同時代に活躍した 日本チャンピオンの「 ドラゴン・前田こと、前田 一龍氏 」とも 親交があり、前田氏も ハリウッド映画に スタントマンとして 出演しています。
今回、前田さんが 事前に ラリーさんに コンタクトを 取ってくれていた こともあり、わざわざ ハバスの会場まで 僕とアレックスに 会いに 来てくれました。
◆
ラリーさんはハバス在住で、なんとゴルフコース付きの 豪邸です。
家には、トロフィーや スタントマン時代に使用した 映画の衣装などか 展示してあり、むちゃカッコよかった。
オスカーのトロフィーもあって、スタントマン部門で受賞したと言ってました。
自分がガキのころ、雲の上の存在だった人の家に 招待されるなんて、「 僕も 偉くなったな 」と 思いました(笑)。
映画のスタジオ・セットのようなリビング・ルーム。
窓から見えるのは、自宅の中のゴルフ・コース。
ラリーさんの、トロフィー・ルーム。
「 1989年、ワールド・チャンピオン プロ・フリースタイ 」」と刻印されている トロフィー。 当時は 550での フリースタイル。バレルは まだ生まれてなく、ジャックナイフや、オンザフード、サブマリンで演技を構成していた。
550で BIGジャンプの写真や 当時の本。
ドラゴン前田さんと、家族ぐるみの付き合いの写真。2人は親友。
今から 33年前、 1990年5月13日に、沖縄のオクマリゾートで行われた「セーラム ジェット スキー ワールド カップ」のトロフィー。
ラリーさん、有難うございました。
というわけで、5年ぶりのアメリカ、そしてハバスは、今まで行った中で、1番の収穫になりました。
さぁ、また来年行けるように、頑張って仕事しよっ!
「 村尾"DEVIL"高明 」本名:村尾 高明 1974年生まれ 16歳でジェットを始め、2000年に フリースタイルの全日本チャンピオン、2008年に KINS CUP フリースタイル チャンピオン、2016年に ifwa world freeride #5。現在はビンテージ550の 日本最強のマシン・ビルダーとして活躍中。
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