この車はトヨタ ハイラックス スポーツ ピックアップ(2,000cc)です。古いピックアップトラックですが、グアムやフィリピンで、この年式の同じ車を見たら、たいてい塗装が剥がれ落ち、サスペンションが完全にヘタり、「よくこれで走ってるな」と思わされるようなものしか見ません。
オーナーは、この車を非常に大事にしています。派手さはないけど、波打ち際がとても良く似合います。とても良い感じに、力が抜けて、素敵さが際立っています。
世の中、電気自動車やハイブリッドカーに注目が集まっていますが、「車って良いな」と感じるのは、こういう自動車を見たときです。
WJS キレイで素敵なハイラックスですが、何年式ですか?
オーナー 年式……、うーん、30年くらい前ですね。
WJS 結構、古い車だと思うのですが、壊れませんか?
オーナー 全然壊れないです。15万kmくらい走っていますが、全く平気です。
WJS 自動車って、乗り手を想像させてくれますよね? 例えば、ロールスロイスなら「お金持ち」という感じに。この車に乗る人は、嫌味な人が乗っている感じがしません。むしろ、「分かっている人」のような感じです。
オーナー イヤイヤ、そうですか?(笑)
WJS 外観で目を惹くのは、タイヤとホイールですが、特別なこだわりがあるのですか?
オーナー こういうピックアップに乗る人は、ローダウンにすることがあると思うのですが、僕は逆に、タイヤはノーマルのサイズにこだわりました。荷台にジェットスキーを積むので「実用的」という意味では、ノーマルサイズが1番便利だからです。
WJS ノーマルサイズのタイヤとホイールが、この素敵な雰囲気を醸し出しているのですね。他に、こだわっているところはありますか?
オーナー 黒い車って汚れが目立つんです。だから、いつもピカピカにしています。
WJS 室内も、とてもキレイですが、足元にある黒いトレイは、もしかして土足厳禁ですか?
オーナー ハハハ(笑)。これは、ビーチでジェットに乗ったときのためです。そのまま車に乗ると、室内が砂だらけになるんです。それが嫌で、砂を室内に落とさないようにしています。