ブルーラメに光り輝くこのジェットスキーは、オールペイントされた「フィッシュプロ」である。
オーナー氏は釣り好きで、長年、バスフィッシングを楽しんでいた。バスフィッシング用ボートは、ギンギラなペイントとカスタムチューンを施すのが当たり前。その自慢のボートで、「いかに速く漁場に着くか」という文化がある。だから、自分のフィッシュプロも「それに倣ってギンギラに仕上げた」と言う。
ペイント総額は、約70万円。カラーリングの肝は、「ハイラックスのブルー」だ。オーナー氏の愛車のハイラックスサーフと同系色のブルーに、ラメを入れてギンギラに仕上げている。一見、ただの青のようにも見えるが、美しい「フレーク塗装の施されたキャンディブルー」なのだ。
ペイントを担当したのは、「HIROKIX DESIGN(ヒロキックス デザイン)」の佐々木宏樹氏である。この「フィッシュプロ」は、アンダーハルまでペイントしているが、最初は、「金額的にも現実的にも、アンダーハルの周囲だけホワイトに塗って、船底はそのままでもいいのでは?」と思ったそうだ。しかし、オーナー氏の要望は「完全なオールペイント」であった。
後日、「物足りないので、クーラーボックスもペイントしてほしい」という依頼に腰を抜かした佐々木氏。ちなみに、もともとのフィッシュプロ専用クーラーボックスは、真っ白である。「アメリカ人なら、言わなくても製造メーカーが分かる」という理由でホワイトのままにしているボックスも、オーナー氏は「ペイントしてほしい」と言うリクエストだった。
「クーラーボックスのペイントが終わった」と連絡を受けたのでマリーナに行くと、オーナー氏は、ブルーのハイラックスに、完成したフィッシュプロを牽いて来た。ペイントされたクーラーボックスは、我々の想像を遙かに超える仕上がりだった。これを見たら、絶対にクーラーボックスもペイントしたほうが良いと思った。
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