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日本人ライダー「ジェットスキーワールドカップ 2019」ダイジェスト「Pro Runabout GP」

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日本人ライダーを含む、「ジェットスキーワールドカップ」を盛り上げたライダーたちをカテゴリーごとに一挙に紹介

昨年12月にタイで行われた「ジェットスキーワールドカップ」のダイジェスト版。このレースの詳細は、電子書籍1月10日配信の「2月号」に掲載します。雑誌という性質上、どうしても本誌では表彰台に上がった選手しか取り上げることができません。結果は残らなくても、健闘して、会場を沸かせた日本人ライダーがたくさんいます。

この記事は、レースを盛り上げた海外のライダーと、日本人ライダーの健闘を報告します。今回は「Pro Runabout GP(プロ ランナバウトGP)クラス」です。そのほかのクラスも、順次公開していきますので、お楽しみに!

Pro Runabout GP Class

砂盃肇選手に期待する大応援団。

レース前、2018年のチャンピオン、砂盃肇選手を讃える映像が会場内の大オーロラビジョンに映し出される。

写真左:砂盃 肇選手。写真右:コンストラクターの今崎真幸氏。

レース前の展望

この「Pro Runabout GPクラス」は、ランナバウトクラス最高峰のカテゴリーだ。レース前、「2019年の見どころ」と予想したのは、フランスのジャン・バティスト・ボッティ選手と砂盃 肇選手の直接対決だ。ボッティ選手は、スキークラスの世界チャンピオンで、ランナバウトクラスでもタイトルを獲得している。「彼が出ると優勝する」といわれるほどの実力者で、結果を出してきている。

ボッティ選手のライディングフォームは、ランナバウトに乗っているときでも、スタンドアップと全く同じフォームで走る。文字通り、「常に立って」乗っているのだ。その卓越したライディングテクニックにより、他のランナバウトのライダーたちからも高い尊敬を勝ち得ている。

日本が誇る砂盃選手も、ライディングの上手さに定評がある。マリンメカニック製のマシンも世界レベルだ。この2人の直接対決に、中東勢がどのように絡むのかが楽しみであった。また、もう1人の日本人ライダー生駒 淳選手は、この大会のためオールドライカーボン製のニューマシンを投入すると聞いていた。こちらの走りも期待されるところだった。

今大会、エントリー数が24台と多く、2組に分かれて予選が行われた。予選第1組の勝者は砂盃選手。昨年のチャンピオンらしく、ホールトゥフィニッシュの快勝だった。この写真は、ホールショットを獲得し、合流で先頭に立ったところ。ちなみに予選2組の勝者は、砂盃選手と同じくホールトゥフィニッシュで快勝したボッティ選手。両者の走りに会場中が盛り上がり、ますます決勝での直接対決が楽しみになった。

写真左が砂盃選手。右がボッティ選手。珍しいツーショット。

砂盃選手の走り。

今大会、砂盃選手に何が起きたのか

プロランナバウトGPクラスの決勝は、全3ヒートで争われる。土曜日が予選と第1ヒート、日曜日が第2、第3ヒートというスケジュールだ。

予選で快勝した砂盃選手は、気分良く第1ヒートに臨んだ。しかし、シートが外れるというマシントラブルに見舞われ順位を落とした。このレベルのマシンパワーが出ていれば、想定外のどんなトラブルが起きてもおかしくない。

翌日の第2ヒート。スタートは砂盃選手らしくアウトコースのトップで飛び出した。そのままホールショットを獲得するはずだったのに、先頭で第1ブイを左に旋回しているとき、コースが見えていない、もしくはワザと内側から真っ直ぐに走ってきたライダーに突っ込まれたのだ。その衝撃で、マシンは多大なダメージを受け、砂盃選手自身も足を負傷した。この時点で、今年のタイトルは絶望的となった。

レース直後、「何があったのか?」と尋ねた私のことを、砂盃選手は全く覚えていないという。強烈な衝撃を受けると、脳の自衛本能が働き、24時間後から記憶がなくなるという症状はよくあることらしい。

そんな状態だったにも関わらず、最終の第3ヒートに意地を見せ、2位になった。しかし、そのことを本人は覚えておらず、見ているギャラリーも先頭を走るボッティ選手の速さばかりが際立ったレースになってしまった。砂盃選手にとっては、非常に不本意な結果に終わったことだろう。

帰国後、砂盃選手に「もし、ライダーが万全な状態でボッティ選手と対決したら、どうなっていたと思いますか?」と聞いたところ、「勝てなかったかもしれないが、戦えた」という返事だった。こういう質問に対して、砂盃選手は飾ることなく非常に正直に答えてくれる。きっと、記憶に残るいいバトルが見られたのだろう。

レースを見て興奮する中東勢。

レースを見て興奮(?)する日本勢。

迫力のスタートシーン。インコース手前から2台目が砂盃選手。

ニューマシンを投入した生駒選手。生駒選手曰く「真っ直ぐに走らない。明らかにマシン開発の時間が足りなかった」と悔やんでいた。

チーム生駒陣営。

生駒選手と愛妻・アケさんとのラブラブツーショット。「総合6位でした」と、生駒選手。

日本から参戦した船戸大輝選手。予選前、不運にもマシンが壊れたという。何が起こるか分からないのが海外でのレースだ。

写真右が船戸選手、左が海辺満幸選手。

日本からの美女応援団。

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