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  3. 2019年 ジェットスキーの世界最強は誰?

世界最強ライダーの定義

上の画像は、12月にタイで行われた「ジェットスキーワールドカップ 2019」の公式エンブレムである。使われているのは、スタンドアップの走行だ。ジェットスキーという乗り物の特性上、「いかに水を吸い込ませて、マシンを安定させて走らせられるか」という技術において、小さなスタンドアップでシノギを削ってきた人間には勝てない。そういう意味でも、我がジェットスポーツの定義として、「スタンドアップの勝者が、本当の実力者」と呼ぶのに相応しい存在ということだ。

2020年に突入する寸前、12月の現時点での世界最強ライダーは誰かを、編集部の独断と偏見で報告する。2019年に行われた主要な国際大会が終わった今だから、自信をもって言える。

編集部が、現在、世界最速のスタンドアッパーだと思う6名のライダー。

スキークラス世界最強は、この6人のなかにいる

2019年、レースシーンにおける「KING of SKI」、つまり「世界最強のライダーは誰か?」と聞かれたら「この6人の誰かだ」と言う。「クエンティン・ボッシュ」、「コレ・クレイマー」、「ジェレミー・ポレット」、「マーリン・ラファエロ」、「ケヴィン・ライテラー」、「マーティン・マニー」だ。

このなかでクエンティン選手とクレイマー選手以外が参戦したのが、12月のジェットスキーワールドカップである。世界ナンバーワンだと思っていたクエンティン選手は、10月に行われたワールドファイナルで足に大怪我をして、現在、療養中である。スキークラスにはマグレ勝ちは存在しない。実力が上の選手しか勝たないというのなら、もし彼が今大会に出場していたら、タイトルに1番近い存在だったはずだ。

クエンティン選手と同様に、ジェットスキーワールドカップには参戦していないのが、コレ・クレイマー選手だ。彼は、10月にアメリカで行われたワールドファイナルのスキークラスの世界チャンピオンである。

ジェットスキーワールドカップの優勝者で、10月にアメリカで行われたワールドファイナルで2位のジェレミー・ポレット選手。

ジェットスキーワールドカップで2位、ワールドファイナルで3位のマーリン・ラファエロ選手。

ジェットスキーワールドカップで3位、ワールドファイナルで6位のマーティン・マニー選手。

ジェットスキーワールドカップで4位に入賞。ワールドファイナルは不出場のケヴィン・ライテラー選手。

実力が拮抗する黄金世代

ジェットスキーワールドカップでの走りを見るまで、編集部の中の「世界最強ライダー」に、マーティン・マニー選手の名前はなかった。しかし、今大会を見て、入れるべきだと思ったライダーだ。マニー選手は、10月のワールドファイナルのときとは別人かと思うくらい強くなっていた。そして最後まで決して諦めない攻めの走りに驚かされた。

取材を重ねていくと、マニー選手の急成長の理由は、クレイマー選手のワールドチャンピオン獲得にあるということが分かった。クレイマー選手は現在17歳。マニー選手とクレイマー選手は、ジュニア時代から凌ぎを削ってきたライバルである。そのライバルがワールドチャンピオンを獲得したのだから、「自分もやらねば」と奮起したのだろう。実力のある若い選手が「自信」を持つと、世界はあっという間に変わる。

日本の女子ゴルフで、最近、良く使われている「黄金世代」という言葉がある。1998年生まれの女子ゴルファーのことを指し、そこに名前が挙がる選手は12人もいるという。「ジュニア時代から戦ってきた同期が勝つなら私も」と、同世代の女子プロたちがバンバン勝ちだした。それをまとめて「黄金世代」と呼んでいるそうだ。

そう聞くと、今回挙げた6人のライダーも、同じ年ではないがジュニア時代からシノギを削り合ってきた同じ世代と呼んでも良いだろう。

SNSの盛んな現在、本当の実力者を見極めるのが難しい時代だ

SNSが盛況な現在、スポンサー獲得のため、選手たちは情報の自己発信とプロモーションを行わなければならない。それが不得手なライダーもいるが、上手く活用している人は、小さな大会で勝っただけでもワールドチャンピオンを獲得したかのように発表できる。そうなると、世の中に世界チャンピオンが乱発され、一体、誰が本当の実力者なのか分からなくなる。そんなスポーツが世の中で評価されるはずはない。だからこそ、あえて言うべきだと感じた。現在の世界最強ライダーはこの6人の誰かだと。

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