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実録・アナタならどうする!? 同乗者が突然、落水 意識不明の状態でうつ伏せのまま海面に浮いていたら‼ パルアップ ダーさんレポート ジェットスキー(水上バイク)

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前を走っているジェットスキーの後部座席から女性が落水!? 一体どうしたの?

暑い日が続きます。先日、「さすらいのツーリスト、パルアップのダーさん」から、驚きの体験レポートが届きました。
「お盆にあった出来事を送付します」という書き出しで始まったレポートには、「前を走っていたジェットの後部座席から女性が落水しました。普通に乗っていて、大した事故に思えなかったのですが、本人は意識不明の状態で、うつ伏せのまま海面に浮いていました」と書かれていました。
これは、ダーさんのレスキュー体験です。

ジェットに乗っている限り、いつ体験するかわからない実話です。ぜひ読んでおいてください。

レポート・写真/ダーさん(パルアップ)

救急車は、ためらわず呼んでください!

ダーさんのお盆の出来事。バーベキューを終えてからの帰路で起こった悲劇

夏の真っ盛り! ジェットツーリングでBBQ。とても楽しい思い出になること間違いなしです。
参加者全員、行く前からワクワクしていました。こんな場合、体調万全で行くのがベストなのですが、徹夜で仕事を終わらせて参加された方もいました。

その出来事は、楽しいBBQを終えてからの帰路で起こりました。夕方4時、皆で帰り支度を整え、ツーリング先の寄港地から、パルアップに向けて出航しました。波は穏やかで走りやすい海面です。私は、グループの最後尾を走っていました。

出発して数分後、明石海峡大橋をくぐり抜けたあたりで、2台ほど前にいたカップルで乗っていたジェットの後方席から、女性が落水したのです。
最初は、普通の落水に見えたので大して心配もせず、「まだ、海に浸かり足りなかったのかな?」なんて思いながら近づいていくと、私の前を走っていたジェットの操船者が、海に飛び込んで泳ぎだしたのです。落水した女性は、海面上にうつ伏せの状態で、上半身が浮いていました。意識を失っているようでした。

救助に飛び込んだ方が、彼女をひっくり返して仰向けの状態にし、ライフジャケットの一部をつかんで、背泳ぎの状態で落水したジェットに向かいます。
女性を乗せていた運転者の男性と救助の男性の2人がかりで、何とか彼女をジェットに引き上げました。意識のない人間を引き上げるのは、とても難しそうな感じでした。

ここは明石海峡です。潮流は早く、上下の流れもある場所です。
ジェットの上からはライフジャケットを掴み、海面からは彼女がライフジャケットからズリ落ちないようにサポートしたことが、無事に引き上げられたことに繋がったのだと思います。
(※注:過去に、意識のない人のライフジャケットの肩口をつかんだとき、身体からライフジャケットがすり抜けて脱げ、水中に沈んでしまった痛ましい事故があります。落水者を水面から引き上げる際は、体がライフジャケットから抜けないような注意が必要です)
今回、サイズの合ったライフジャケット装着の重要性を痛感しました。

意識がなく白目をむく彼女。この場所にいる3台で協力しながら、彼女を連れて帰らないと!

ジェットの上に引き上げられた彼女は、白目をむき、口は半開きで呼吸はしておらず、意識のない状態でした。同乗者が、叩きながら名前を呼びます。
私は、救助に飛び込んだ男性をジェットに乗せて、彼のジェットに戻りました。

その間もずっと同乗者の男性は、彼女の意識を回復すべく名前を呼び続けていました。身体に力の入っていないグニャグニャの彼女を支えながら、彼は必死に頑張っています。
そこで私は、「鼻をつまんで、口から息を吹き込んで」と言いました。彼は一瞬ためらいましたが、大きく息を吸い込んで、白目をむいた彼女に息を吹き込みます。
数回吹き込んだところで、彼女の両側の頸動脈が2cmぐらい外に膨らむのが見えると同時に、ピクリと体が動いて意識が回復しました。
私は「生き返ったー!!」と思いました。

意識が戻ったといっても、彼女はフラフラです。
ここからパルアップまでは40km近くあります。気が付かないで、先に行ってしまった人たちに追い付けなくても、今、この場所にいる3台で協力しながら、何とか彼女を連れて帰らないといけないと思っていました。

現在の彼女は、モノを掴むことはおろか、背筋を立てて座ることすらできません。そこで、思い出したのが、ツーリングのとき、私はいつもスーツケースの蓋が開かないようにするためのベルトを持参していること。
これは、子供と一緒にジェットに乗っているとき、子供が眠ってしまっても落水しないように、自分と子供のライフベストをベルトで繋ぐためのものです。

100均で購入した、スーツケース用のベルトです。

そのベルトで、彼女と運転者の彼を繋ごうとしましたが、彼女の体がグニャグニャの状態で背筋が伸びず、なかなか上手く繋げません。
四苦八苦していると、先行していた方々が「3台、付いて来ないし遅すぎる。何かあったのでは?」と戻って来てくれました。

このとき、戻って来てくれたベテランの2人が私たちを見るなり「救急車!! 救急車を呼んで乗せろ!!!」と言いました。
さすがベテランの知恵です。冷静な判断に感謝です。私は、彼女の意識が戻ったので、このままパルアップに帰港することしか考えていませんでした。

素晴らしい連携プレーで、無事に彼女は救助されました

力強い援軍が増えました、それからは、素晴らしい連携が始まりです。
救急車を呼ぶ救助者。落水した彼女を他のジェットに乗せ、「運転者・彼女・同乗者の彼」の順で彼女を挟み、先ほどまでBBQをしていた出発地に戻りました。

無人となった彼のジェットはロープで繋ぎ、援軍の1人が牽引しながら、先にパルアップに向けて出発しました。

陸地に到着するやいなや、救急車がやってきました。救急車は、通報から平均5分で到着すると言いますが、ホントに早いと思いました。
同乗者の彼に肩を借りながら、砂浜を歩く彼女を見送りました。彼女の背中をキレイな夕日が照らしていました。
(※注:一度意識を失った人を歩かせるのは身体に負担がかかるため、危険を伴います。本来は、ストレッチャーなどで寝かせて運んだほうが良いようです)

私は、パルアップに連絡をして事の顛末を話し、「門限ギリギリになるかもしれない」ことをショップに伝えて再出発しました。帰りも、とても穏やかな海面でした。

先に出発して皆さんと須磨海岸沖で合流。無人のジェットは、燃料負担を分散するため、皆で交代しながら牽引しました。

私は、神戸港沖から牽引しましたが、六甲アイランドのコンテナバース付近に来たとき、ガス欠になってしましたので、ここで違う方にジェットを引き継ぎました。
給油してからパルアップを目指します。夕方17時30分にパルアップに到着しました。
「救急車を呼べ!」と提案してくださった方は、過去にもジェットに乗っているときに、救急車を依頼したことがあると話していました。

帰宅後、彼女の無事を知らせる連絡が回ってきました。落水した彼女は、徹夜に近い状態で参加したらしいそうです。大事に至らなくて、本当によかったです。

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