ツーリングの鉄人こと、パルアップの斉藤智祐オーナーのショップには、釣りとジェットスキーとツーリングの好きな人がたくさん集まってきます。今回、ツーリングと釣りに行ったのは島根県沖に浮かぶ隠岐の島です。
このツーリングは、本誌2020年1月号で掲載したケーシー小野さんからのリクエストでした。小野さんは、「ジェットスキーと釣り」が目的で、観光には一切興味がありません。前回、偶然できたまとまった休暇を使って、天草で釣り三昧の日を送ったのですが思ったほどの釣果がなく(といっても、天草基準の「釣れなかった」ですが……)、ちょっと不満が残っていました。そのリベンジで、日本海の離島・隠岐の島へ釣りに行くことにしました。
隠岐の島は「青物」狙いで行ってきました! 青物とは、アジやサバ、ブリやヒラマサなど、背の青い魚の総称。そのなかでも、特にヒラマサを狙っていきます。ヒラマサは、釣れるときの引きがすごいんですよ!
今回は、1泊2日の結構な強行軍です。いつもは、パルアップのトラックに何台もジェットスキーを積んでいくのですが、運ぶのが小野さんのジェットだけだったのでトレーラーで牽いていきました。遠征ツーリングで、レンタルではなく自分の愛艇で走るのは憧れです。やっぱり、皆、自分のジェットが一番好きなんです!
島根県松江市からフェリーに乗り、一路、西ノ島へ。フェリーに乗っている時間は2時間半くらいです。到着後、漁港のそばにある食堂で昼食をすませてジェットの用意をしていると、漁業組合の島内放送が流れてきました。
「漁港で余ったイワシとヒラマサを自由販売します」と言っています。販売所の近くにいたので、見に行くことにしました。 島の人が集まってくるのですごい人数です。皆、バケツや発泡スチロールのトロ箱を持参しています。見ていると、スーパーのレジ袋にイワシが満タン(40~50匹)入って500円。形のいいヒラマサが1本500円と、メチャ安でした。
地元の方たちにはイワシが大人気。そっちには長い行列ができていて、すぐに売り切れていました。ヒラマサの列は空いています。このあたりで獲れるイワシは大きいので、お刺身にして食べるのと、干物にすると美味しいらしい。その日の夕方には、各家庭の前にイワシの干物がたくさん干してありました。ヒラマサの人気のない理由が分かったような気がしました。
「釣れなかった」ときのことを考えて、私(斉藤)もヒラマサを4本購入しました。でも、これから海に出て、このサイズのヒラマサをたくさん釣る予定。なので、購入は少なめにしました。でも、あとから考えたら10匹くらい買っておけばよかったかなぁ……。
15時ごろ、ジェットスキーの用意ができたので出発。しかし外海に出ると、うねりが高く、とても釣りができる状況ではありません……。
荒波の中、ケーシー小野さんのジェットスキーがエンジン停止!? 原因はすぐに分かったけれど、手持ちの工具が足りない。ドライバーが1本あれば直せたのですが……。とりあえず、応急手当だけして、風のない内海での釣りに切り替えました。しかし、ほとんど釣れませんでした……。
この日は諦めて、明日へ期待することに!
釣りをするなら、「朝まずめ」と「夕まずめ」といって、日の出・日の入り前後が最もよい時間帯と言われています。ジェットスキーは太陽が出ている間しか乗れないので、夜明けを待って出港します。朝6時には出港準備を完了していました。
しかし、この日もあいにくの強風。釣れそうな場所は波が高く、釣りになりませんでした。風の当たらない「風裏」を移動しながら、内海の波のないところで、お土産だけはゲットしました。
何しろ1泊2日です。この日、午後3時のフェリーに乗って帰らなければいけません。慌ただしいですが、お昼過ぎには終了して帰路につきました。釣果は、海が荒れていたのであまり釣れませんでしたが、それでもアオハタやアコウ、イシダイなどが釣れました。どれも美味しい魚ばかりです。
ちなみに、ケーシー小野さんは、翌日の朝イチから仕事だそうです。タフですね。今回、私(斉藤)は船で伴走し、小野さんがジェットスキーから釣ったのですが、改めて「ジェットスキーの機動力の高さ」を実感しました。小回りが利くし、ポイントの移動も楽にできます。魚探を見ながら、魚影を追いかけられます。船釣りよりも、ジェットスキーで釣る方が絶対に釣れますよ!
ツーリングの鉄人こと、PAL-UP代表・斉藤智祐氏。「ジェットで、瀬戸内海を1週間巡っていたい……」と言い、実際にそれができる人。朝起きてジェットに乗り、日が暮れたら島の民宿に泊まる。超多忙な現代人ほど、そんな遊びに憧れる。斉藤鉄人のファンが多いのも頷ける。
【Shop Information】
PAL-UP(パルアップ)
兵庫県西宮市西宮浜1-46
☎0798-26-7572
URL.https://www.pal-up.com
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