
ヒロキックスデザインでは、下地となるサフェーサーも、他のペイントショップが使っているものとは違って、非常に高価な製品を使用している。これも全て、「良いペイントは、良い下地作り」という考え方からである。
パテを研磨したことで、船底の形は完璧に復元された。爪楊枝で指しているような細かな傷も、完全に修復されている。
前回、完璧に復元された船体。
今回は、サフェーサーの塗布を行う。サフェーサーとは、塗装の下地となる塗料のことだ。
サフェーサーを塗布したところ。
約10分かけてサフェーサーを塗り、10分ほど時間をあけて再度塗布する。2度塗りするのだ。
サフェーサーは、「とても大事だ」と、佐々木氏は何度も言う。良い材料で、良い下地を作る。当たり前のことだが、これが一番重要なのである。「塗料」は、溶剤が揮発・乾燥することによって固化し、密着する性質を持つ。厚みが薄くなることを、ペイント業界用語で「ヤセる」という。サフェーサーも塗料なので、当然、ヤセる。例えば、塗ったときには1cmの厚みがあったペイントが、1カ月後に3mmになったら、耐久性も落ちることは誰でも理解できるだろう。しかし、高価なサフェーサーはヤセにくいのだ。
ヒロキックスデザインでは、他のペイントショップが使っているものとは違い、非常に高価なサフェーサーを使用している。「良いペイントとは、良い下地作り」という考え方から、値段の高い製品を使うことにしたという。
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