「フリースタイルの楽しさは何ですか?」。「フリースタイルに人生を懸けている」ような、フリースタイラーたちに問いかけた。正直な答えの中に、それぞれの考え方が明確に表れていた。
ジェットスキーには、これほどまでに人生を変える力があります。魅力に満ち溢れた、フリースタイラーの「生の考え」をお楽しみください。
WJS 濱中選手は、選手歴は長いですが、まだ、ずいぶんお若いですよね? おいくつになったのですか?
濱中 16歳でフリースタイルを始めて、今30歳です。
WJS フリースタイル歴14年目のベテランですね。改めて、濱中選手にとって、「フリースタイルの楽しさ」を教えてください。
濱中 ギャラリーが盛り上がったときです。
WJS デビュー当時から見ていますが、現在、日本のフリースタイル界の第1人者のひとりであることは間違いありません。フリースタイルは、「楽しい」だけのものではないのですか?
濱中 もちろん、苦労もあります。だけど、その苦労を乗り越えて勝ったときの「達成感」は格別です。
WJS 「苦労」というのは、具体的にどういうことですか?
濱中 マシンの開発であったり、金銭的な問題であったり……。
WJS マシンは濱中選手が造っているのですか?
濱中 基本的に、マシンはチームで開発しています。
WJS 大会会場で見ても、チームの皆さん、とても仲が良く、まとまりがありますね?
濱中 仲間がいるから頑張れます。
WJS フリースタイルの楽しさは、「仲間との繋がり」ということでもあるのですか?
濱中 人との繋がりもそうですが、自分の演技で、「皆が元気になったらいい」ですね。大会の成績も大事ですが、それより、ジェットスキーやフリースタイル界全体が、盛り上がっていけるように尽力したいと思っています。
WJS 具体的には、どういったことですか?
濱中 選手ですから、もちろん、大会に出場することも、結果を残すことも大事です。しかし、競技人口が減少すれば、全てがなくなってしまいますから……。
WJS 濱中選手は、昨年の全日本チャンピオンですよね?
濱中 はい。でも、メジャーな他のスポーツと比べて、ステイタスが感じられません。もっと、フリースタイルの人口が増えれば、ステイタスも上がると思っています。
WJS ただ、勝つだけではダメなのですね?
濱中 はい。勝つことは当然、大事なことだと思います。さらに、フリースタイルを広めるために、いろいろなイベントに参加して、デモンストレーション演技をすることで、より多くの方々に「ジェットスキーやフリースタイルというものがあるんだよ」ということを知ってもらいたい。そのためにも、「フリースタイル」という競技が盛り上がらないと、そのステージに立つことすらできなくなります。僕が頑張ることで、もっと一般の方々を、「フリースタイル」というものに惹きつけることができたらいいですね。
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