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コラム HIROSHIMA 2016.5.27  Yes We Can.

今から4年前の2016年5月27日。アメリカのオバマ大統領が、広島の原爆ドームを訪れた。

オバマ大統領という人は凄い人だ。原爆を投下した国の大統領が、その爆弾で被害を受けた広島の人々に会い、約15分間の演説を行ったのだ。演説のなかでオバマ氏は言った。「71年前の雲ひとつない晴れた朝、何の罪もない人々の日常を、原子爆弾が一瞬で破壊した。こんなことは、人類に2度とあってはならない。だからこそ、戦争も核もなくさなければならない」と。

テレビのニュース映像を見ながら、自分自身がどんどん興奮していった。大して政治に興味もウンチクも持っていない私だが、すごく感動したのは、彼の姿が政治的なパフォーマンスではなく、個人の信念に基づいての行動だと感じたからだ。

アメリカ国内では、この原爆投下という悲惨な事実に対する解釈を、「原爆が戦争を終わらせて、多くの米軍の命を救った」というのが、公式の見解となされているのだ。だから「原爆投下を正当化できる」と思っている人が多いのだ。そんな国の代表としての、オバマ大統領の広島訪問は、大統領個人にとって、あらゆるリスクを背負い込むことになったはずだ。

しかし、現代のアメリカの世論では、「だからといって14万人以上の一般市民(非戦闘員)の殺戮を正当化するのか?」ということについては、40対60%の割合で「正当化できない」という方向に傾きつつあるとテレビでは言っていた。

広島訪問後、オバマ大統領の言葉が、ワシントンポストへ掲載された。そこには、アメリカは世界で唯一の核兵器使用国であるからこそ、核兵器廃絶へのリーダーシップを取り続ける道徳的責務があると書かれていた。

他国のリーダーであろうとも素晴らしいリーダーシップは国境を越えて、人々の胸を打つ。



数年前、原爆ドームの前をジェットで走った。穏やかな初夏の昼下がり、普通の日常が、そこには確かに存在していた。
新型コロナウイルス拡散の恐怖が終わり、普通の日常が戻ることを切に願う。

ワシントンポストに掲載されたオバマ大統領のコメント
As the only nation ever to use nuclear weapons, the United States has a moral obligation to continue to lead the way in eliminating them.

「アメリカは、世界で唯一の核兵器使用国だ。だからこそアメリカは、核兵機廃絶へのリーダーシップを取り続ける道徳的責務がある」

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