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真夏の祭典 2022 パワーボート・レ-ス【aquabike】 国土交通大臣杯  POWER BOAT RACE JAPAN GRAND PRIX in 東京湾

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22022【aquabike】国土交通大臣杯 POWER BOAT RACE JAPAN GRAND PRIX in 東京湾

真夏の東京湾で熱戦が繰り広げられた

7月23日(土)、24日(日)の2日間、千葉県木更津市金田海岸沖にて、「POWER BOAT RACE JAPAN GRAND PRIX(パワーボートレースジャパングランプリ)」と「aquabike(アクアバイク)」のレースが開催された。

土曜日、日曜日の両日ともに天候に恵まれた。

この記事では「POWER BOAT RACE JAPAN GRAND PRIX(パワーボートレースジャパングランプリ)」を報告する。


優勝候補艇の出発にギャラリーの注目を集めていた。

優勝候補艇、ゼッケン1「KE RACING」のボートに乗り込むのは、世界最高のライディングテクニックを有するスロットルマン・William Moore選手。多くのギャラリーが詰めかけた。

会場には、素敵なピックアップトラックとパワーボートが並ぶ。

左:アメリカ&カタールのパワーボートチャンピオン・ William Moore、中央:日本パワーボート協会会長 小嶋松久氏、右:クエーキーセンス 紅矢俊栄氏。

大きさが半端ないので、移動はクレーンで空中浮遊。デカいのにライトウエイト。速く走るため“だけ”に造られたマシンである。

パワーボート・レースのカテゴリー

パワーボートのレースでは、国内競技規則に基づき、エンジン排気量の違いで、船体の長さや大きさなどがカテゴリー別に分けられている。大排気量、ビッグパワーのエンジンを搭載するなら、ある一定以上の大きな船体でなければ危険だからである。

まず最初に紹介するのは、パワーボートのカテゴリーでは比較的小型クラス、F550の15周耐久レースだ。

記事の後半で、大会のメインである全てのカテゴリーが一緒に走る「Aコース 総合成績」を報告する。ここではカテゴリーは関係なく「1時間耐久レース」の純粋な勝者が表彰される。
今回のレースは「1時間耐久レース」なので、いくらボートが速くても最後まで走り切らなければ勝てない。
最速のモンスターマシンが壊れて、スモールマシンが栄誉に輝くケースもある。

POWER BOAT RACE・優勝候補艇の紹介

今大会「実力ナンバーワン」と言われる【KE RACING】のボート。

最高時速は約230kmオーバー、日本を代表する POWER BOAT

レース結果の報告をする前に、パワーボートの最高峰クラス「OFF-OPEN」カテゴリーで実力ナンバーワンと言われる「KE RACING」のボートを紹介する。

今大会もレース終盤まで2位以下を大きく引き離し、圧倒的な速さでトップを独走し続けていた。惜しくもマシントラブルでリタイヤしたが、 他を圧倒する走りであった。

このマシンの概略を紹介することで「パワーボート」の概略を理解していただければ嬉しい。

ボートナンバー 1・「KE RACING」OFF-OPEN艇

最高時速は約230kmオーバーで、まさに「海のF1」に相応しい走りを見せてくれた。レース終盤まで2位以下を大きく引き離し、圧倒的な速さだった。

1600馬力のモンスターパワー、船内には8,200ccのエンジンが2基搭載されている「インボートタイプ」。全長約35フィート(15.24メートル)のマシンは、運ぶだけでも大変だ。

ボートの左右には巨大なインペラー。このボートは「スロットルマン」のスキルが勝敗の鍵を握る。

驚愕のエンジンスペック

エンジンは8,200ccを2基搭載した、1600馬力のモンスターパワー。 アメリカのゼネラル・エレクトリック(General Electric Company、略称: GE製)である。

8,200ccというのはインチに換算すると500キュービックインチ(立方インチ)。国際規格でいうところの「クラス1」というカテゴリーに属する。

アメリカは独特ルールで510キュービックインチで仕切っている。ヨーロッパやUIMのレギュレーションは500キュービックインチ 。 日本はUIMのレギュレーションと同じなので500キュービックインチ(8,200cc)と定められている。

世界中のパワーボート・レースで最高の結果を残している、最強スロットルマン・William Moore選手、

KE RACINGマシンのレーサー・飯塚 詩博。

カタマラン(双胴船)なので、安定性が高くて傾き(ヒール)が小さく、巡航速度を高められる。

「クエーキーセンス」のブースが出展

クエーキーセンスのブースでは、人気の最新アパレルが販売されていた。

今大会用に作られたオリジナル T シャツも販売されていた。

パワーボートの「耐久レース」とは?

今大会で設定されたレースカテゴリーは2つ。
1・小型の排気量(550cc)のボートで、「周回数15周」を競うレース。
2・850㏄以上のボート全てが1時間走り続ける「1時間耐久」レース。ここにクラス別の表彰も含まれる。

F550 15周 耐久レース・レース結果

最初に「F550 15周耐久レース」の結果を報告する。今回、波が出たため周回数を「13周」に減らした。

このクラスはエンジン排気量・550cc以下(2ストロークエンジン)のパワーボートが13周走って順位を争うレースである。4ストークエンジンの場合、550×1.6のエンジン排気量まで出場できる。

1位【Boat No 8】後藤翔太(KE RACING)

ボートというより「ジェット戦闘機」に見える。

優勝タイムは0:18:47  

優勝したKE RACINGの後藤 翔太。笑顔が爽やかなナイスガイだ。

スゲー! カッケ―! 化学忍者隊ガッチャマンだ!

2 位【Boat No 7】 林田祐介(KE RACING)

タイムは1位と僅差の0:18:55。

スタート前の2ストロークエンジン調整。メカニックというより、熟練の職人という感じがした。

どう見ても戦闘機でしょ!

3位【Boat No 47】藤本誠(TEAM 誠)

小さくて速い!

タイムは0:19:51。

4 位【Boat No 77】大澤雄大(チーム コルト)

タイムは0:20:12。空を飛んでいるようにしか見えない!

6 位【Boat No 9】山崎晃裕(TEAM 誠)

タイムは0:18:57(12周)

緑、オレンジ、黒、この光景こそ非日常! 遊園地みたい!

速くて少しイカツく見えるブラックマシン!

7 位【Boat No 71】梅田京之介(チーム コルト)

4位の大澤と同じチームなので、マシンのカラーリングも同じ爽やかなブルーだ。

8 位【Boat No 35】村上 悟(アート レーシング)

会場を歩いているとイキナリこんな光景に出くわす。トレーラーに積まれたパワーボート3艇。

走り出すと戦闘機みたい!

トレーラーに積まれていると、なんだか嘘みたい!

走るとやっぱり戦闘機だ!

Gallery

真夏の東京湾に、鮮やかなオレンジが映える!

アクアラインと並走。

Break Time

美しく綺麗に飾られた表彰台。

TOPICS 「WJS編集部・試乗記」パワーボートの乗せて頂いた!「こんな乗り物、他にない、絶対ない!」

中島貴応、谷雅史

TOPICS WJS編集部・試乗記

レース前日の練習走行時に、上写真の「パワーボート」に同乗させていただいた。ヘルメットを被った中島貴応さんと谷雅史さんの後ろに、望遠レンズを装着したカメラを抱えて乗り込んだのだ。
「パワーボートのレースを撮影するなら、パワーボートの上からだろう」という理由からであった。

結論は、「あんなスピード領域で、空を飛ぶように走るパワーボートから、撮影なんて出来ません!」である。

生まれて初めての感想は「このマシンはタダモノではない」だ。最高時速200km以上と聞いてもピンと来なかったが、乗ったら理解できた。
「船」というのは名ばかりで、ただひたすら“速く”走るため“だけ”に設計されたロケットのようだった。

大きな船体の中身は空洞で、超軽量なのが良く分かる。ドッカーンと加速するし、どこまでもトップが伸びる。泣きそうになる加速力だ。

前に座る2人はバケットシートにヘルメット。私はカメラを抱えてFRP船体の上に直接座っている。波があるとミサイルのように空中を飛び上がる。スピードがハンパないので着水時の衝撃がまたスゴイ。
カメラを庇いながら、ドライバーズ・シートの後ろに必死でしがみついていた。

しかし、怖いけれど不思議なことに何とも言えない魅力があった。男だったら「1度乗ると欲しくなる」何かがあるのだ。胸がすくようなドカーンというパワーにワクワクした。高額なマシンを買ってレースに出場する選手の気持ちが少しだけ理解できた。

コースの中ほどで、速度がドンドン遅くなる。最終的には徐行程度にまでスピードを落とすと、ドライバーの谷さんと中島さんが振り返って、私の顔を見ながら笑って言った。
「パワーボートの魅力を伝えるために、良い写真を“たくさん”撮って!」。そう言われた私は、思う存分、最高のポジションで撮影させていただいたのだ。

中島貴応さん、谷雅史さん、ありがとうございました。

このパワー、本当にヤバかった。

大会Gallery・パワーボートレースはお祭りだ!

大会受付ブース。

クエーキーセンスのテントが並び、華やかなレース会場。

この大会の主催者である日本パワーボート協会の小嶋松久会長は、日本で初めてプライベーターチームで国産F1「KE007」を走らせたレジェンド。貴重なクルマが勢ぞろい。

かつて少年たちが夢見た往年のレーシングカー。

スーパースター登場! 「テレビで見たことがある!!」と注目の外国人が小嶋会長に挨拶!

ワオ! スゲー!  伝説の暴君、K1チャンピオンの「ピーター・アーツ選手」が来場した。「上半身“ハダカ”じゃないから分からなかった…」と、舞い上がってトンチンカンな挨拶をしてスミマセンでした。

炎天下の中、働く皆さま!

ヘリが空を舞う!

働く裏方!

ブガッティ! レース会場には、普段見られないクルマが集まっていた。

どこを見ても美味しそう! 飯テロの会場内。

彼はBIG BOSS! 最速の日本人ボートレーサーという噂を聞いた。

会場は超広い! 移動にはカートが便利!

働く裏方! 縁の下の力持ち! 炎天下のレース会場! タフな笑顔の男たち!

表彰式のプレゼンテーターは、アスリート系レースクイーンのREIKAさん。大会に花を添えてくれた。

Aコース 総合成績・RACE RESULT

今大会、かなり波が高かったため、安全に配慮して1時間耐久ではなく、「43分間」に時間が短縮された。

1位【Boat No 32】須賀博政、千葉啓登(リキ レーシング・チーム 1)

周回数19周(タイム/0:43:03)。「OFF-2」カテゴリーでも1位。

1位の須賀博政、千葉啓登。」

今大会のために来日したロッキー青木のご子息より、特別賞を授与される。

2 位【Boat No 69】上堂園直樹、北野弘祐(アサヒ レーシング)

周回数18周(タイム/0:43:10)。「OFF-2」カテゴリーでも2位。

上堂園直樹、北野弘祐。

3 位【Boat No 5】神田知輝、浅原数敏(東海  マリンクラブ)

周回数18周(タイム/0:43:47)。「 OFF-2」カテゴリーで3位。

洗練された素敵なデザイン!

アニメのスーパージェッターみたいで格好いい!

走行中は大迫力!

3 位に入賞した、神田知輝、浅原数敏。

4 位【Boat No 71】飯野晃之、尼野太(チーム コルト)

周回数17周(タイム/0:45:12)「OFF-2」カテゴリーで4位。

何ともいえないオーラがあるマシン。

4 位に入賞した飯野晃之、尼野太。

5 位【Boat No V38】石井康隆 (東海 マリンクラブ)

周回数16周(タイム/0:43:45)。「 V3000」カテゴリーで1位。 6 36

インパクトのある形状の船体。両サイドにバットマンのマーク! 水上の白いコウモリだ!

5 位の石井康隆 。「 V3000」カテゴリーでも1位を獲得。

6 位【Boat No 36】佐藤浩実、佐藤敏広(チーム コルト)

周回数16周(タイム/0:43:48 )。「OFF-OPEN」クラスで1位。

人間と対比すると、ボートの大きさがよく分かる。

6 位の、佐藤浩実、佐藤敏広。

パワーボートは撮影する角度で大きさが違って見える。

7 位【Boat No M-16】徳山貴彌日登、出口恵介(チーム ベック)

周回数14周(タイム/0:43:11)。「OFF-4」クラスで1位。

黒くて速いマシンだった。

7 位の徳山貴彌日登、出口恵介。

8 位【Boat No V32】奥村浩一(チーム コルト)

周回数13周(タイム/0:43:21)。「V3000」クラスで2位。

「波が出たらVボートの方が速い」と小嶋会長は教えてくれたように、荒れた海面をものすごい勢いで駆け抜けていった。

8 位、奥村浩一。

停止中はカワイイ小船に見える。羊の皮を被った狼だ。

9 位【Boat No V73】松村洋平(チーム コルト)

周回数13周(タイム/0:43:49)。「V3000」クラスで3位。

9 位、松村洋平。

10 位【Boat No V55】末永 毅(チーム ベック)

周回数13周(タイム/0:44:10)。「V850」クラスで1位。

10 位、末永 毅。「V850」クラスでも1位を獲得!

DNF【Boat No 8】中島貴応、谷雅史(KE RACING) OFF-2

土曜日に撮影で同乗させていただいたマシン。不運にもマシントラブルに見舞われた。残念!

中島貴応、紅矢俊栄氏、谷雅史。

DNF【Boat No 10】松葉和孝、藤田哲也(アサヒ レーシング)OFF-2

レース序盤から中盤にかけて快走していた。

レースの中盤で突然ストップ、救助を要請した。

よく見ると船外機の片方がもげていた。エンジンは海の底に……。

レース前、笑顔の2人。「松葉和孝、藤田哲也」。マシントラブルであったが、2人に怪我がなくて良かった。

DNF【Boat No 51】小久保弘一、越川高嗣(サバス レーシング)OFF-2

練習走行でコースを確認しながら進むが、海面が荒れると低い船体で前方が見にくい。

トラッツクに積まれているだけで大迫力。

DNF【Boat No 74】杉原 豊、石井たかふみ(TOKYO KID)OFF-OPEN

今大会、参加艇の中で、最大のマシンスペックを誇るレースマシン。

出航前の緊迫感!

左右にスーパーチャージャー付の 8200 CC エンジン が搭載されている。

エンジンカバーが閉じられた状態。アイドリングだけでもマフラーから凄まじい重低音サウンドが。

走行時のサウンドも半端なじゃない。

右側のエンジンルーム。スーパーチャージャーが装着されている。

エンジンとマフラーの距離が!

小嶋会長に最高速を聞いたら、「約270kmくらいやろ!」と言われた!

DNF【Boat No V27】本宮 賢(チーム 1)V3000

本宮 賢。

DNQ【Boat No V28】青井欣也、末利雅憲(カイト ジャパン レーシング)V3000

青井欣也、末利雅憲。

Postscript

今回のパワーボートレースは、荒れる水面での戦いであった。 荒れた海面では「V型」のハルが有利だという。
しかし、カタマラン艇は大型化することで、ラフウォーターを克服できるという。

大きな船体が水面を“ぶっ飛ぶ”シーンを何度も見た。その迫力に驚いた!

パワーボートのレースが、ますます発展しますように!

日本アクアバイク代表・中地淳一氏。スタッフとして活躍中。

写真左:この大会のためにアメリカから来日したロッキー青木氏のご子息、右・小嶋会長。

特別賞「ロッキー賞」を授与された最強スロットルマン・William Moore選手(写真・中央)、彼が駆った「ゼッケン1・KE RACING艇」は、他を圧倒する快走で、世界レベルの運転技術で魅了させてくれた! 写真左は、挨拶をした三原じゅん子衆議院議員の秘書。

世界最強スロットルマン・William Moore選手が駆った「KE RACING艇」。

荒れた東京湾で、大きな船体がカッ飛んでいた!

東京湾の熱い2日間が終わった。

選手、スタッフ、関係者、ギャラリー。全ての皆さま、お疲れさまでした。

同日行われた「水上バイクのレース」の模様はこちらから。
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