ヤング・チーム VS アダルト・チームによるリレー対決!
大人げないと言われようと、「予選タイムから2秒引かれる」権利がほしい!!
「Out a Time Sports #5」の目玉アトラクション。どっちのチームが勝つかを事前投票し、当たれば「予選タイムからマイナス2秒」。見ている方も熱くなる。
「300リレー back to the 1986」開幕!
参加者全員が“どちらか”に投票するルール!
勝ったチームに投票すれば「予選タイムからマイナス2秒」される!?
タイム計測は16歳の美少女レーサー2人。
「壊れているのではありません。マシンは絶好調です!」と、主催者が解説するほど非力な「JS300」で勝負!
ヴィンテージマシンのタイムアタック大会「Out a Time Sports #5」では、毎回、趣向を凝らしたアトラクションが用意されている。
今回は、「ヤング・チーム 対 アダルト・チーム 」によるJS300を使った5対5のリレー競技「300リレー back to the 1986」だ。
「JS 300」は、1985年に発売され、「手軽にジェットスキーの醍醐味を味わえるモデル」をコンセプトに開発された。ジェットスキーのなかで最も排気量の小さい294ccの単気筒エンジンで、最高出力は30馬力。ハルは「JS 550」と全く同じものが使われている。
出場メンバーは、「ヤング・チーム」は、小原聡将選手、海老原祥吾選手、佐藤舞旺選手、上田真利奈選手、横山亜土夢選手の5人。
対する「ミドル・チーム」は、石田仁彦選手、芳賀 毅選手、久米由紀子選手、加藤 豪選手、そして、村尾高明選手の代わりに急遽招集された「謎のタイガーマスク」選手である。
大会参加者は、受付時にヤング・チームとミドル・チームのどちらが勝つかを投票する。
勝ったチームに投票すると「予選タイムから2秒引かれる」という特別ルールが追加された。コンマ数秒を争うタイムアタック競技において、「2秒」というアドバンテージはとてつもなく大きい。
リレーの出場者リストを見ながら、「トシがいるから“ヤング”だろう」「ハガさんがいるから “アダルト”のほうが速そうだ」と、予想する方も真剣だ。
ちなみに、投票数は「アダルト・チーム :33票」、「ヤング・チーム:24票」と、皆、手堅く賭けていた。
リレーのルールは、オーソドックスな「タスキリレー」
リレーは、駅伝と同じようにタスキを渡す方式。スタートと同時に、第1走者だけがスロープを走り降りてJS 300に飛び乗る。走るコースはタイムアタックと同じだ。5人の走者の合計タイムで勝敗が決まる。
先攻は「ヤング・チーム」。現役バリバリの売り出し中レーサーが集まった。
気がかりなのは、乗ったことのない古いマシン!
左から、佐藤 舞旺選手、小原 聡将選手、横山 亜土夢選手、上田 真利奈選手、海老原 祥吾選手というフレッシュなメンバー。
先攻「ヤング・チーム」。合計タイム:7分40秒21
スタートラインはスロープの手前。合図とともにスロープを走り降り、水辺で待つJS330に乗り込む。コースを1周してスロープに戻り、そこでタスキを次の走者に渡すのだ。
最初に挑戦したのはヤング・チーム。このチームは、10代~20代の現役バリバリのレーサーで構成されている。
第一走者は、今年免許を取ったばかりの16歳の横山亜土夢選手だった。MCの村尾選手の「このJS 300が発売されたとき、ヤング・チームは誰も生まれていません!」と言うのを聞いて、何だか感慨深い気分になった。
さすがに現役ライダーだけあって、乗り慣れないJS300でも器用に1周して戻ってくる。タスキを渡す姿も初々しく楽しそうで、見ているギャラリーも微笑ましい気持ちになった。
タイムは7分40秒21。この結果を見て、アダルト・チームが俄然張り切るのである。
「ヤング・チーム」第1走者:横山 亜土夢選手
スタートはルマン式、陸上を走ってジェットに飛び乗って計測が始まる。
責任重大!! タスキが落ちそうだ。
16歳の横山選手は、今年からJJSAのレースに出場している。
この会場にいる約半数が「ヤング・チーム」に投票している。私もその1人だ。横山選手の乗り方を見て、何だか悪い予感が……。頑張れ!
「転ぶな~、亜土夢!」と悲痛な叫び。いつもそうだが、悪い予感は必ず当たる!
将来の夢は世界チャンピオン! 「マシンではなく、ライダーが“速い”と言われる選手になりたい」と目をキラキラさせてくれた。ジェット業界の未来、横山 亜土夢選手をよろしくお願いします!
第2走者:上田 真利奈選手
爽やかな笑顔のヤングライダー。上田 真利奈選手(写真左)、海老原 祥吾選手(右)。
黄色いヘルメットを被って不安げに待つ上田選手。彼女は今年のJJSA「A SKI クラス」の年間2位の実力者である。
レースでは最新鋭「コマンダーGP1」に乗っているので、こんな古いマシンには乗ったことがないそうだ。顔から下をお父さんに代わってもらった方が良かったかも……。実父はレジェンドライダーの上田 裕氏。
これがあの上田選手の走りか? と信じられないくらい「攻めない」走り。レースより緊張していた。
めったに見られない「攻めない走り」の上田選手!
タスキを水に落としてしまうアクシデント! 俺、ヤング・チームに投票してるのに!!? 頑張れ、若者!
第3走者:佐藤 舞旺選手
佐藤 舞旺選手(写真右)と、横山 亜土夢選手(左)。若さいっぱいの10代コンビ。
JS 300が遅すぎて、普段の半分も攻められない佐藤選手。
タスキリレーは全員協力。
MCの村尾高明選手(写真右)から、「今年のA クラスとビンテージ550Aクラスの2冠獲得です!」と、盛んにアピールされていた。プレッシャーがかかったかも?
第4走者:海老原 祥吾選手
海老原 祥吾選手(写真左)は、今年のJJSA「GP SKI クラス・3位」。日本で3番目に速い“立ち乗り”レーサーだ。
さすがの海老原選手も、JS 300は自信がなさそうだ。
さすがに上手い! 低くて速いライディングを披露する。
「話が違う!」と思わず叫んでしまった。最大の難所「くるりんぱ!」で“まさか”の転倒!
何とか無理やりゴール。いつもの素敵なフォームは、途中から見る影もなくなった。リレーなのでミスは仲間に迷惑が掛かる。「守りの走りは、海老原 祥吾」らしくない!?
「泣きたいのは、君たちヤング・チームに投票した私だよ」と言いたい(笑)。
第5走者(アンカー):小原 聡将選手
どんなマシンにでも余裕で乗りこなす小原 聡将選手。「ヤング・チーム」のアンカーを務めた。
真打登場。皆の希望を乗せてアンカーの小原選手がスタート!
小原選手に、タスキを繋げるまでが遅すぎた!
ノーミスの完璧な走りを見せた小原選手。
JS 300という非力マシンで出せる最大限のパフォーマンスを披露しながらゴール! ヤング・チームのメンバーから拍手で迎えられる。
後攻は異常なほどの闘志を燃やす「アダルト・チーム」
左から、加藤 豪選手、タイガーマスク選手、石田 仁彦選手、久米由紀子選手、芳賀 毅選手。
JS 300が発売された年には、彼らはもうジェットに乗っていただろう。生涯現役メンバーだ。この人たちの“負けず嫌い”は病的な水準に達している!?
後攻「アダルト・チーム」。合計タイム: 7分15秒82
ベテランの面目躍如! ヤング・チームより約25秒も速い!
アダルト・チームは、「石田 仁彦選手、芳賀 毅選手、久米 由紀子選手、加藤 豪選手」という440/550時代からのベテランライダーや世界チャンピオンホルダー、現役550レーサーなどが出場。
本来ならこのリレーに出場するはずだった村尾高明選手から、「ハンデのために、僕の代わりの選手が出場します」と、呼ばれたのが「謎のタイガーマスク」選手である。
その場にいたほとんどの人が彼の正体を分かっていたが、あくまで「正体は不明」だ。
アダルト・チームの第1走者は石田仁彦選手。ヤング・チームと同じく、スロープを駆け下りてのスタートである。
タスキを付けて走る姿に、MC・村尾選手が「ヤング・チームは細いからライジャケにタスキを挟んでいましたが、 アダルト・チームには、その必要がありません!」と、絶好調なしゃべりを披露してくれた。
ヤング・チームは淡々とリレーしていたが、 アダルト・チームは「熱い!」のひと言。タイムは7分15秒82と、ヤング・チームを大きく上回って勝利した。さすがの貫禄といったところだった。
「アダルト・チーム」第1走者:石田仁彦選手
いつも爽やか! 石田仁彦選手。
気迫が溢れるスタート・ダッシュ!
目的場所にトラがいる!!?
仲間がマシンを押さえて待っている、「本日の主役」と書かれたタスキが眩しい。
美しいライディングフォームなのに、イマイチ、タイムが上がらない……と言われていた。
心配そうに見守るアダルト・チームのメンバー。
まるで箱根駅伝のように、タスキの受け渡しが見事だ! 事前に練習していたかのようなスムーズな流れ。
第2走者:タイガーマスク選手
タイガーマスク選手。当日、急に呼ばれて、いきなり出場という。
「ハンデ」のつもりで呼ばれたはずが、そつのない走りでチームに貢献。
ちょっと手前で減速しすぎたか、タイガーマスク選手。
第3走者:久米 由紀子選手
ウィメンクラスの世界チャンピオン・久米由紀子選手。この日は、異常に上田真利奈選手に敵対心を燃やしていた。別のクラスに参戦していた北海道からの若い女性ライダーが「憧れの選手は上田真利奈さん」と発言したことがきっかけか!?
スタートでも気合バッチリ! さすが世界チャンピオン。
走りも完璧!「見たか、上田真利奈」とは言ってない。
タイガーマスクがやっぱり変?
進化する「アダルト・チーム」の裏ワザ!
久米選手の到着と同時に、次の走者の加藤 豪選手がタスキを受け取りに行く。
その間にタイガーを含めた残りのメンバーが一丸となってジェットの向きを変えている。ベテランらしいフォーメーションプレイ。
第4走者:加藤 豪選手
加藤 豪選手(写真右)とアンカーの芳賀 毅選手(左)。「絶対に負けない」と顔に書いてある「チーム・負けず嫌い」。
現役JS 550ライダー加藤選手。この日は主催者としても選手としても忙しかった。
ここからが、アダルト・チームのチームワークの見せ所。
一度、タスキをタイガーマスクに渡し、それをアンカーの芳賀選手にかける。すでにジェットの向きが変わっている早わざ! 「勝利への執着心!」で、ヤング・チームはすでに負けていたのだ!
第5走者(アンカー):芳賀 毅選手
「ミスターOut a Time Sports」芳賀 毅選手。MCの村尾高明選手から、「これ以上勝ったら、来年は出場禁止にしますよ」と窘められていた!
大会前日、密かにこのマシンで1時間練習したとか。
「くるりんぱ」も難なくこなし、何に乗せても上手い。
喜び爆発!「アダルト・チーム」
「勝利の歓喜」。この喜び方は大人げない。「超」が付くほどの負けず嫌いの集まりだった。
あきれるMC村尾 高明選手
予想以上に盛り上がるアダルト・チームに「大人気ない」と村尾選手。
公開罰ゲーム「ヤング・チーム」
レース後、負けたヤング・チームがアダルト・チームに呼び出された!?
勝ったアダルト・チームに「参りました!」と一礼。「ヤング・チームが、こんな大人気ない大人にならないよーに(笑)」とは、MC村尾選手談。
こんなに嬉しそうな顔をするのは、真剣に頑張った証拠だ。
とぼけた顔して速かったタイガーマスク選手! でも正体は謎。
「Who are you?」思わず本人に聞いてしまった!
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