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ジェットスキーの世界大会 フリースタイル・チャンピオン 日本人獲得の快挙 タイ編(2/3)

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今大会、ニューエンジンを初投入したリー・ストーン選手

注目すべきは、今大会からBUN FREESTYLE製「WAZ(ワッズ)エンジン」を搭載したマシンに乗るリー・ストーン選手の演技だ。彼が、WAZエンジンを搭載することになったのは、10月にアメリカで行われたワールドファイナル終了後である。新しいエンジンを搭載してマシンを開発する期間としては、あまりにも短い。

ましてや、リー選手のフリースタイル艇は、F1と同じように、ほとんどの部品がワンオフで作られている。エンジンを積み換えるといっても、簡単なことではない。事実、BUN FREESTYLE代表の渡部文一氏は、丸2日間、リー選手のマシンセッティングに費やしたという。

そのせいか、今大会ではリー選手と山本選手の間には、今までとは明らかに違う雰囲気があった。タイトルを獲得するために倒すべき「敵」であることは間違いないのだが、同じチーム、仲間どうしの戦いという感じもあった。しかし、世界王者になれるのは1人だけである。仲間どうしの馴れ合いの戦いを見せられる心配はない。今まで以上に、熱い戦いとなるであろう。

今回、初めて投入した「WAZ(ワッズ)エンジン」を搭載したリー選手のマシン。

同じルーティンなら、どちらが強いか一目瞭然だ

リー選手にとって、新しいエンジンを積んでの初の公式戦。特にMOTO 1は、「まさに世界王者」という圧巻の演技であった。初っ端、ダブルバックフリップを完璧に決め、その着水から間髪入れずバレルロールを繰り出した。さらに中盤、ファイブフォーティー(540)からの連続ダブルバックフリップを決めたのだ。

このルーティンは、実は、先に演技を終えた山本汰司選手と同じ内容に見えた。山本選手も、ダブルバックフリップからバレルロールというミラクルトリックでスタートしていた。しかし山本選手は、中盤で見せたファイブフォーティーからの連続ダブルバックフリップの着水時に刺さってしまったのが残念だった。その後に登場したリー選手が、ほとんどノーミスで山本選手と同じ演技を繰り出したのだから、当然、MOTO 1の勝者はリー選手である。

先にも書いたが、MOTO 2のリー選手は精彩を欠く演技であったが、MOTO 1の見事な演技が脳裏に焼き付いているので、彼が敗れたという気にはならない。しかし、いかにリー選手が絶対王者であっても、ミスをしたら山本選手が勝つという図式が明らかとなった。

フリースタイルは、ここまで進化した
世界最高峰、リー・ストーン選手のMOTO 1の演技


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