「GTR 230」のアンダーハルが、軽量なポリテックを進化させた新素材「ポリテック ジェネレーション2(以下、ジェネレーション2)」へと変更された。ハルが再設計された外観は、以前より風格を感じるものとなっている。
乗った瞬間感じる。ジェネレーション2を採用したアンダーハルは、強度的には従来のFRPと何ら変わった感じがしない。良い意味でカチッとしている。それでいて船体が軽くなっているのだから良いこと尽くめだ。
従来までのGTR 230の印象は、「意外と速い」だった。しかし、新しい「GTR 230」は、実際に乗ってみると前ほど速いとは感じなかった。良い意味で、ハルが安定しているからかもしれない。船体性能が進化すると、スピードが増しても対応能力が高まる。だからこそ、そう感じるのだと思った。
この日の最高気温が12度。水面は、波のない平水面である。シートに座ると、低いライディングポジションが、より一層レーシーな感覚を醸し出してくれる。この「GTR 230」は、乗るとアクセルを握ってしまうマシンだ。ハルが軽くて性能に優れているので、恐怖感が少ない。アクセルレスポンスも良く、軽快に走る。最高速のメーター表示は108kmだった。
ジェネレーション2の影響なのか、エンジンサウンドもイケてる。低速では低く籠ったような音質で、高回転になるほど音は高くなる。スピードが増すと風の音で聞こえにくいが、スピードを落とすと低いエンジン音が何とも言えない良い音を奏でる。このサウンドも、アクセルを握ってしまう要因だ。これは走りが楽しいマシンだ。
このアンダーハルでベタな水面を走ると、本当にオンザレールで走れて、気持ちが良いことこのうえない。恐らく、数あるシードゥ艇のなかで、最もアクセルを握り続けて走ることができるモデルだと感じた。
今回、かなりアグレッシブに走らせ、スラローム走行も何度も繰り返したが、水しぶきが全く顔にかからなかった。以前のモデルなら、もっと水しぶきがかかったのだが、このあたりも再設計され、重心がより低くなったハル形状が関係していると感じた。
アンダーハルに、従来のSPARKで使われている軽量なポリテック素材を、さらに進化させた新素材「ポリテック ジェネレーション2(以下、ジェネレーション2)」を採用している。
メーカーの発表では、ジェネレーション2自体に色がついており、FRPよりも傷付きにくいという。しかし、下の写真のように、白いチョークで線を引いたようなあとが付くことがある。正確にいえばこれは傷ではなく、桟橋での離着岸時やトレーラーやランチャーに乗せるときに付く擦り跡のようなものだ。触っても、へこんだりしていない。だから厳密にいうと傷ではない。傷ではないが、気になる人は、ジェットショップで有料で消してもらえる。
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