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こんな日々だから、リメンバー・パールハーバー「真珠の海」を走る夢をみる ジェットスキー(水上バイク)

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真珠の海 英虞湾を走る

Remember Pearl Harbor. リメンバー・パールハーバー
アメリカ人にとって、リメンバー・パールハーバーと言う言葉は、「真珠湾攻撃を忘れるな」、と言う物騒な意味の言葉だ。
今から79年前の1941年12月8日に、ハワイの真珠湾にあったアメリカ海軍の軍事施設を日本軍が奇襲攻撃したことはあまりにも有名だ。
しかし、私にとってのリメンバー・パールハーバーとは、美しい伊勢志摩の「英虞湾(あごわん)を忘れるな!」なのである。

「真珠湾」ジャパニーズ パールハーバー

英虞湾は、三重県の志摩半島南部の美しい海で伊勢志摩国立公園の中心部分にある。伊勢は伊勢神宮を中心に発展してきた。英虞湾はリアス式海岸として有名であり、真珠養殖も盛んだ。その歴史は古く、奈良時代から阿古屋貝から採れる真珠を出荷していた。明治時代に阿古屋貝による真円真珠の養殖技術が確立されると、真珠養殖発祥の地としても知られるようになり、昭和初期には「真珠湾」とも呼ばれた。
日本人が誇れる日本の海だ。

こんな場所で走ってもいいのかと、最初は躊躇するほど「ドベタの平水」。賢島に続く橋の上から見ると、今まで見たことがないような水面が眼下に広がっていた。さすがに真珠養殖の本場だけあって、養殖用筏がそこかしこに浮いている。収穫期を迎えた青海苔を取りに行くのだろう、養殖網に向かって船が走っていくのが見えた。これまでいろいろな場所でジェットに乗ってきたが、走ることを躊躇するような水面だ。

Touring Sanctuary「美し国」(うましくに)。

伊勢は『日本書紀』の時代からそう呼ばれていた。

リアス式の複雑な海岸線を持つ英虞湾には、

有人無人合わせて、大小50あまりの島が浮かぶ。

ジェット乗りなら、誰もが一度は夢を見る。

そんな水面がここにはあるのだ。


志摩地方は真珠で有名であるが、天然の真珠というのは「千個に一個の真珠なき程」でというぐらい取れる確率が少なかった。明治の初めに、御木本幸吉が「人為を以てせんとし、苦心惨憺殆んと寝食を忘れむ迄に研究」し、ようやく貝付半円真珠の養殖に成功した。明治26年(1893)鵜方村神明浦(現阿児町)の多徳島に真珠養殖場を創設した。

伊勢神宮、松坂牛、伊勢海老、真珠。私の頭の中で「伊勢」は日本の“最高級”の代名詞だ。

昔から私にとって「伊勢」は特別な存在だった。

伊勢といえばもちろん伊勢神宮が一番有名だが、和牛の最高峰・松坂牛の産地も近い。真珠養殖の発祥の地も伊勢志摩地方だし、日本で一番美味しい魚介類が食べられると評判のホテルも伊勢にある。伊勢海老なんて、名前にまで“伊勢”とついているほどだ。つまり、個人的な意見として、美味しいものや高価なものには、どこかで「伊勢」が関わっているような気がしてならない。

昔の日本人。お伊勢参りは一生に一度の大イベント

伊勢の歴史は古く、万葉の昔から歌に詠まれている。江戸時代には、「お蔭参り(伊勢参り)」と呼ばれる、数百万人規模の集団参詣現象が何度か起きている。日本人は伊勢を目指した。徒歩か駕籠か馬しかない時代に、江戸から片道約15日、大阪からでも約5日かかる。果ては東北や九州からも参拝者がやって来たのだから、お伊勢参りは一生に一度の大イベントであったのだろう。庶民が旅に出るには厳しい法律があった時代でも、「伊勢神宮参詣」なら通行手形が発行してもらえたほど、幕府も寛大だったそうだ。

当時の伊勢はトレンドの発信地であり、お伊勢参りから帰ってきた人たちによって、最新のファッションや農具、芸能が各地に伝わっていった。現代でも、伊勢神宮は全国の神社の本宗として常に多くの参拝客で賑わっており、昔と変わらず特別な存在であることは間違いない。

「伊勢市」と「志摩市」は別の市。「伊勢志摩」という場所があるわけではない。

私はずっと「伊勢志摩」という場所があると思っていた。なにせ、今回、英虞湾にツーリングに出かけることになったときに、最初に案内人に聞いたのが「二見浦の夫婦岩に行けますか?」である。英虞湾は志摩市、二見浦は伊勢市と言われて初めて二つは別モノだと知ったのである。てっきり同じ湾内にあると思っていた……。中部地方のジェットユーザーなら英虞湾でジェットに乗ったことがあるという人も多いかもしれないが、私にとって伊勢志摩は観光で行くところであって、ここでジェットに乗れるとは思ってもみなかった。

こんな海で、曳き波を立てて走り回るのは、最低の行為です。

英虞湾の魅力は、地元の人たちの営みを間近に感じられること。養殖をする漁師さんたちの姿も、とても印象的です。英虞湾はリアス海岸として有名で、1年を通して温暖な気候と、豊かな自然に恵まれているので、カキや真珠、アオサなど、さまざまな海産物の養殖が行われているそうです。

伊勢にきた人に「一度食べてごらん、びっくりするよ!」といえるのが、ご当地格安グルメの『伊勢うどん』です。
ずんぐりとした太い麺に、たまりがベースの真っ黒い濃厚な頸(タレ)。シンプルイズベストの典型のような料理です。伊勢ならではの「伊勢うどん」には、伊勢神宮と密接に関わってきた歴史があるのだそうです。

英虞湾は、穏やかな平水で、魚介類が多いので、小舟に乗って漁をする人が多い。引き波で漁の邪魔をしないよう注意して走る。

英虞湾ツーリングのベース港「シーサイドスポット MAZE」ローカルルール、マナーを守れる人のみ利用可能で、事前に要連絡。上下架代は1艇につき2,000円。ドッグ専用ホテルの施設もあるので、犬を連れての旅行も安心。三重県志摩市可児町賢島846-15 TEL・0599-43-1372

深谷水道を通り抜け、ドベタの英虞湾から外海に出たとたん、水面がガラリと変わる。遮るものがなにもない海には白波が立ち、それまでとは打って変わった荒れた海だ。英虞湾内は多くの島があり、景色もクルクル変わるため、さほどスピードを出さなくても十分に楽しめる。でも、外海に出て、思いっきり走れる爽快感は嬉しい。水面状態を見ながら波を捌く。高く飛んでみたり、ときには勢い余って頭から水を被ったりもする。ジェットは、水に一番近いエンジン付きの乗り物だから、体全体に風を感じながら走れる喜びを満喫できる。 

 熊野灘に浮かぶ「まるで麦わら帽子のような形の無人島」に上陸。ここはハマユウの群生地で夏には白い花が咲く。ほとんどが砂浜のこの島には、中央の小高い丘の上に神社が建っている。全員で海難防止祈願のお参りをした。何もないことが最高の贅沢だと心から思えた場所。

気分は新大陸を発見したコロンブス?かトムソーヤの冒険か?。いずれにせよ、心は、遥か昔の子供の頃に戻っている…。

本来ならばアンカリングが良いのだが、全員分がないことと、砂が柔らかく船底が傷つかないので、もそのままジェットを放置して上陸した。ジェットは常に砂の上で波に揺られている。このとき、ライドプレートの内側やポンプ周辺には砂やゴミが溜まる。だから、出発時のエンジンを掛ける前に、水深の深いところで、“これでもか”というくらい、しつこくジェットを左右に揺らして「ケツ洗い」をしてポンプ内の異物を取り除く。この過程は絶対におろそかにしてはならない。砂をきちんと落とさずにエンジンを掛けると、ゴミや小石などがポンプ内で詰まり、インペラーを傷めてしまう。このトラブルは、夏になると急増するという。

だから販売店によっては、「アンカリングできないところには上陸しなように」と注意喚起している。 ビギナーでも、海に出てしまえば、全てが自己責任。つまらないトラブルで・高い授業料・を払うような経験をしないでほしい。

ランチは、シーサイドスポットMAZEで地物を使った新鮮な魚貝類のバーベキュー。今回は、一人2,000円の予算で焼きカキを中心としたボリューム満点の内容だ。リクエストや予算に応じてくれる。

ベタ凪、荒波とさまざまな水面でジェットに乗れて大満足のツーリング。そして、「いつまでも、この海でジェットに乗りたい」と強く願う。
「真珠の海」での貴重な体験。
こんな素敵な場所だからこそ、無茶をするジェット乗りが1台いるだけで、確実に乗れなくなってしまうと感じた。マナーを守りましょう。

 

 

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