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メルセデス ベンツ スプリンター(Mercedes-Benz Sprinter )「キャンピング仕様」と「トランスポーター仕様」どっちにする? カスタム(水上バイク)

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「Mercedes-Benz Sprinter(メルセデス・ベンツ・スプリンター)」という車を知っていますか?

アメリカで人気を誇るカスタムベースカー

メルセデス・ベンツ・スプリンター(以下、スプリンター)は、ドイツのダイムラー社が製造・販売するライトバン(デリバリーバン)で、欧米では商用車として人気がある。

主に貨物車や宅配・訪問サービス用の車両として用いられているが、マイクロバスやトラック、救急車、キャンピングカーや各種特殊用途車両などのベースカーにも適している。アメリカでは、ファミリーでレジャー用として使用されることが多い。



一番手前がロングサイズ、中と奥が標準サイズのスプリンター。

商用からレジャーまで、何でも使えるマルチなクルマ

スプリンターは、運転しやすく、移動が普通自動車のように楽で、モータースポーツの足としても良く使われている。室内が広く、天井が高いことから快適に長時間過ごせるので、モトクロスのライダーが車内でマシンを整備するのに使ったりしているそうだ。

排気量は2,150ccのディーゼルターボエンジン。燃費が良く、パワーがあるので長時間運転していても疲れないという。

今回紹介するクルマは、ポルシェやBMWなど欧州車のカスタムを得意とする、横浜のチューニングショップ「チェックショップ(THE CHECK SHOP)」が提案するカスタムスプリンターである。

チェックショップは、ポルシェレースの世界では、知る人ぞ知る存在だ。代表の大塚直彦氏は、現在、「キャンピング仕様」と「トランスポーター仕様」の2種類を製作中だという。

トランスポーター仕様・カスタム例

内装のレイアウト次第で、車内でお気に入りのバイクやジェットスキーの整備をしたり、眺めながらお茶を飲んだりできる。運転席が高いので、乗りやすいのも特徴のひとつだ。

キャンピング仕様・カスタム例

文字通り、「移動するマイルーム」だ。わがままなアメリカ人は、自分のお気に入りの部屋をそのまま車内に再現して、あらゆる場所で自分のライフスタイルを楽しみたがる。

このクルマ、なんか好き! カッコイイ! 

今、欧米で流行している「バンライフ」

「スプリンター」は、今、アメリカで最も流行っている、「バンライフ(VANLIFE)」の中心的なクルマだという。
「バンライフ」とは、その名の通りクルマ(バン)で暮らすライフスタイルのこと。移動手段としてだけでなく、ベッドやデスク、ソファーなどを乗せた「移動できる生活拠点」としてカスタムされていることが多い。

圧倒的に広い荷室スペースは、身長190cmの人でも屈まずに立てるほど背が高いという。体の大きな取材班でも、余裕の室内だ。

2インチリフトアップでタイヤ&ホイールを変更。ルーフキャリアを装着しているので、サイド部にハシゴを設置している。

withコロナ時代、自粛・自衛の解決策として、人々は「アウトドアライフ」を選択した

コロナ後の現在は、大人数で出かけるのではなく、家族単位で出かけるケースが増えている。「自宅からクルマで出発し、宿泊もクルマの中。公共交通機関やホテルを利用するよりも、格段に感染リスクを減らすことができる手段」として、キャンピングカーは大きな注目を集めている。

「ボディサイズは、一番大きいハイエースより、ちょっとだけ大きいかな」と大塚氏。ディーゼルターボなので燃費も良く、リッター10kmぐらい走るそうだ。

スプリンターが発売されたのは、今から25年前の1995年。トヨタのハイエース以上にパーツが揃っているので、内装をDIYして楽しむ人も多い。
このクルマでの車中泊も確かに魅力的だが、それよりも「快適な空間ごと」移動できることが、「バンライフの醍醐味」である。

ベッドや棚を置く位置にセンスが出る。専用のソフトを使い、スプリンターの内装をデザインする大塚氏。

これは動く秘密基地。お気に入りの空間の夢を見る

スプリンターは、荷室の天井が高いので、リビングルームとして使うのにもってこいだ。
インターネットを見ていると、ウッドパネルを多用し、居心地の良さそうな室内に改良したスプリンターでくつろぐサーファーの写真を見かける。

こんな画像を見ながら、スプリンターでジェットを牽いてビーチに行き、ベース基地として快適な一日を過ごす夢を見ている自分がいる。

この広い室内に何を置くか。見れば見るほど、想像力をかきたてられるクルマだ。

「スプリンター」というクルマの魅力とは

「チェックショップ(THE CHECK SHOP)」代表、大塚直彦氏 スペシャル・インタビュー

手前が標準サイズのボディ。奥がロングサイズ。両方とも同じように運転が楽だという。

WJS 上写真の手前が標準サイズで、奥のロングサイズ。ずい分と長さが違いますが、どちらがいいのでしょうか?
大塚 どちらがいいというのはありません。でも、室内は自由に設計できますが、ボディサイズは変えられないので、僕はロングがいいと思います。

WJS 大塚さんの会社である「チェックショップ」は、ポルシェのレーシングカーを作っているというイメージが強いのですが、なぜスプリンターのカスタムを始めたのですか?
大塚 スプリンターが、「格好良くて、速くて、足まわりの良いクルマ」だからです。「速い」というのは語弊があるかもしれませんが、2,150ccのディーゼルターボは、いろんな意味で最高です。
それと、アメリカでこれだけ流行っているのに、日本人はまだ知らない人が多い。それも、スプリンターを扱う大きな要因です。

チェックショップ代表・大塚直彦氏。「クルマというのは、多少、見栄もはりたいものです」と言う。

スプリンターが日本で浸透しない理由

WJS 2,150ccのディーゼルターボエンジンは、ヨーロッパでは注目されていますが、日本ではあまり見かけませんよね?
大塚 そうですね。普及しない一番分かりやすい例は「車検が通りにくい」ことです。ディーゼルを専門に触れるクルマ屋さんが少ない。キチンとした知識と技術力がないと、手に負えないのです。

WJS スプリンターのような大きなクルマは、EV車(電気自動車)のほうがいいような気がしていましたが、そうでもないのですか?
大塚 トルクがあって、ガソリンがいらないEV車は良いと思います。でも、実質走行距離が短すぎるのが欠点です。テスラですら、東京から大阪まで走れません。世の中に、もっと充電設備がたくさんあれば解決するのかもしれませんが、まだまだ時間がかるはずです。

WJS ディーゼルターボは、何が良いのですか?
大塚 ディーゼルは、トルクがあるので初速が速い。このスプリンターは多段変速で、あらゆる領域でエンジン回転数は1,500回転くらいしか使いません。

WJS それはすごいですね。私のクルマだと、高速道路を時速120kmで走っているときのエンジンは4,000回転くらいだと思います。
大塚 ディーゼルターボは、速くて燃費が良いです。ガソリン満タンにしたら、東京から岡山まで余裕で走れますから。

WJS うらやましいほどの燃費の良さです。ちなみに、新車でスプリンターを買うとおいくらですか?
大塚 新車価格で800万円代~です。

WJS ベンツなのに、思ったほど高くないのですね。燃費がよくて、本体価格も思ったほど高くない。これは欲しくなりますね。
大塚 アメリカで流行っているには、ちゃんと理由があるんです。

チェックショップで手掛けたポルシェ。ポルシェは、通称「未亡人製造機」と呼ばれ、ドライビングに技術を要するクルマだ。

当たり前の話ですが、クルマの値段はとても大事

WJS 駐車場にベンツのゲレンデヴァーゲンのディーゼル仕様がありました。あちらはおいくらですか?
大塚 1,300万円ですね。

WJS 外観がすごく素敵です。AMGなら軽く2,000万円オーバーします。でも、大塚さんの選ぶクルマは、高級車だけど安いと言わせるだけの理由があります。
大塚 価格は、非常に大事です。金額に対して安ければ「良いクルマ」と言えますが、高ければ「本当にそれで良いの?」と言いたくなります。

WJS 以前、男性ファッション誌を見ていたら、カスタムされたシンガー・ポルシェが掲載されていて、「古いポルシェを解体してシャーシだけ残し、ボディをカーボンで製作し、世界に1台きりのヴィンテージカーに仕上げる」というのが、アメリカのお金持ちの間で流行っているという内容でした。
大塚 それは僕も知っています。シンガー・ポルシェは、北米最大のポルシェのショーにもブースを出せるほどのメジャーなブランドです。以前、ウチのお客さんで、シンガー・ポルシェを欲しい人がいて、代理で交渉したこともあります。その雑誌には、3,000万円くらいと書かれていましたが、実際にオーダーすると7,000万円は超えますよ。

WJS いくら現代風にカスタマイズされているとはいえ、高いですね。
大塚 でも、決して法外な値段ではありません。シンガー・ポルシェが高いのには、それなりの理由があります。ただし、7,000万円でシンガー・ポルシェを買うのなら、まず最初に、ポルシェの頂点に君臨する911RSRを買ってから購入すべきだと思います。

WJS シンガー・ポルシェとRSRが同価格なら、RSRを選んだほうがいいということですか?
大塚 もちろん、お金持ちが自分の好きなクルマを買うのは、その人の自由です。でも、ジェットの世界でいえば、ジェフ・ジェイコブスがワールドタイトルを獲得した本物の550モディファイ艇が300万円で買えるのに、同価格で他のマシンビルダーが製作した550は買わないでしょう。それと同じです。

WJS ジェフの例えは良く分かります。それなら「本物」を買いますよね。
大塚 こういうときに、「趣味の文化」という壁が大きく立ちはだかります。いくらお金があっても、知識がないと恥をかくことになりますよ。

「チェックショップ」は、大塚直彦氏が1995年に開業したカーチューニングショップ。
「カッコ良くて、速くて、乗り心地の良いクルマ」をコンセプトに、カスタムカーを製作している。
そのクルマの本質や用途を理解して改造するのが「チェックショップ」の仕事だという。
サーキットで走るレーシングポルシェから、街乗りのコンパクトカーまで、彼の造るクルマには全てにおいて確固たる理念がある。世の中のトレンドにも、非常に敏感だ。

ワールドジェットスポーツマガジン10月号にThe Check Shop メルセデス ベンツ スプリンター(Mercedes-Benz Sprinter )は無料公開中です

※タネも仕掛けもチョットあるよ メルセデス ベンツ「スプリンター」カスタム

※メルセデス ベンツ スプリンター「内装済、デモカー紹介」理想のバンライフを実現させるカスタム

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