中田正樹コラム 3「レースウィーク　ワールドファイナル2019」Chuta's Jet Attitude

（写真上）懐かしい艇。ポラリスのハリケーン!!
船底はシードゥXPLを加工し、トップデッキはハリケーンを貼り付けているらしい。エンジンは、カワサキの1,500cc4ストローク

RACE DAY

ところで、ウチのライダーはコースを1回も走ったことないんだけど、大丈夫だろうか？（笑）　早朝のスポーツクラスの練習走行にも参加してないし～?

練習走行中に、他の艇をチェックしていたら、何やら見慣れない形状の船体が走っている!?　ポラリスのハリケーン!!　また、懐かしい艇がスポーツクラスに帰ってきた（笑）。しかも、同じようなセットアップの艇が数台いて、ハリケーン軍団を作っている。船底はシードゥXPLを加工し、トップデッキはハリケーンを貼り付けているらしい。エンジンは、カワサキの1,500cc4ストローク。練習中の走りを見ていると、なかなか速い。フロントから、ドえらい水しぶきを上げて、すごい勢いで走り回っていた〜〜。ブラスター（ヤマハ艇の海外での呼び名）も、トップスピードは伸びていないが、加速は抜群そうですねぇ～。

ドえらい水しぶきを上げて、すごい勢いで走り回っていた〜〜。

スポーツGPクラス　MOTO1

モト1が始まる〜〜。エントリー台数が多いので、隣との隙間がかなり狭い状態でスタートグリットに並ぶ。そしてスタート！　決して遅い反応ではなかったが、例のハリケーン軍団の1艇が、バツグンのスタートを見せた！　いきなり、3艇身ほど離されたのには驚いた。

しかし、第1ブイに入るまでにはトップスピードの差が出て、あっさりと我がチームのライダー、セットゥーラ選手が、アウトコースのトップとなりスロラームセクションに入る。インコースのトップ艇を見て、どちらが速いか確認したらかなりの差がありそう〜〜。

合流地点で、すでに2〜3秒差。そのままトップを独走し、5周目には最後尾艇に追いつき、周回遅れにする。ウチのライダーは、荒れた水面の中をヒラヒラと簡単そうに走り抜けて行く〜〜。

荒れた水面で俺でも乗れるんだから、上手いライダーはやはり問題なさそうだ～（笑）。スタート、トップスピード、コーナリング、直進安定性、全てにおいてバランスが取れているようであります！　結局、21台中7位までラップして、トップでゴールでした〜〜。

セットゥーラ選手のマシン。

スパークターボ　MOTO1

YAMAHA EXが速くなってきているこのクラス。どこまでスパーク船体が通用するかが見どころだ。そしてスタート!!　ローブーストのせいか、あまり速くない〜〜。トップ艇はスパーク。その後ろをEXが2台続き、我がチームは4位で合流する。しかし、前の艇がミスブイやマシントラブル、艇からの落水などで、一時はトップに立つも、途中で我々の艇もスピードダウン!?　結果、2位で終わる〜〜。

失速の原因は、クランクケースの「クランク位置決め工具差込口ボルト」が外れて、オイル漏れ、オイル混じりの空気をエンジンが吸い、酸素不足のようでした……。幸い、エンジンにダメージはなかったので、船体内を清掃して、オイルを足して終了。次がラストモトなので、ブーストを上げておく（笑笑）。