カテゴリ
タグ
  1. TOP
  2. RACE
  3. 花形のプロスキーGPクラス 2019年 ワールドファイナル ジェットスキー(水上バイク)のメジャーレース

花形のプロスキーGPクラス 2019年 ワールドファイナル ジェットスキー(水上バイク)のメジャーレース

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加


Pro Ski GPクラス、今年の見どころ

ワールドファイナルの花形クラスは、この「プロスキーGPクラス」である。レースは全3ヒート行われ、その総合結果で順位が決まる。見どころは、なんといっても「実力者が揃っている」ことだ。昨年度チャンピオン、クエンティン・ボッシュ選手を筆頭に、2015年~2017年の3年連続で世界タイトルを獲得しているジェレミー・ポレット選手、フランスのチームカワサキのライダー、マーリン・ラファエル選手や、元USカワサキのファクトリーライダーで、現在はアフターパーツメーカー、コマンダー代表のダスティン・モツリス選手、日本の倉橋秀幸選手などが出場し、誰が勝ってもおかしくない状況である。


2018年のキングスカップチャンピオン。今大会も優勝候補のフランスのマーリン・ラファエル選手。

写真左から、2015年~2017年の3年連続で世界タイトルを獲得しているジェレミー・ポレット選手、マーリン・ラファエル選手(中央)、バレンティン・ダリラ選手(右)。全員フランス人。フランスの選手はGOODライダーが多い。

プロスキーGP News
金曜日の練習走行で負傷したクエンティン・ボッシュ選手

優勝候補の1人、クエンティン選手が決勝ヒート前日、金曜日に行われたプラクティスラン(練習走行)で負傷したのだ。木曜日に強風が吹き荒れ、全てのレースが中止になった。金曜日の朝もまだ水面は荒れていた。水面が荒れていたせいで、2時間ほど予定が遅れてのスタートとなった。その最初の練習走行で、クエンティン選手がケガをしたのだ。

クエンティン選手の前を走っていた選手が、波にマシンを取られて急に後ろ向きにスピンしたところに、クエンティン選手が突っ込んでしまったのだ。

2人とも命に別状はなかったが、大ケガを負ってしまった。クエンティン選手がこの接触事故で足を負傷。救急車で運ばれる姿を見る限り、骨折しているようだった。

これにより、クエンティン選手はリタイア。優勝候補の一角がいなくなったことで、さらにタイトル争いが激化することが予想された。

優勝候補の筆頭、昨年のワールドチャンピオン、クエンティン・ボッシュ選手。

ボッシュ選手と彼の父親。

救急車に運ばれるクエンティン選手。

救急車の中から、「俺は大丈夫、心配するな」とサインを送ってくれる優しいクエンティン選手。

白波が立つほど荒れた水面。

接触したときに、アンダーハルに大きな穴が開いた。事故の衝撃を物語る。

MOTO 1

アウトコースのホールショットが、ダスティン・モツリス選手。インコースのホールショットがコレ・クレイマー選手。合流で、モツリス選手がトップに立ち、クレイマー選手が2位、3位がマーティン・マニー選手で始まったこのレース。

中盤で、4位のラファエル選手がマニー選手を抜いて3位に浮上。最終ラップを告げるホワイトフラッグが振られて、最終のバックストレートまで2位をキープしていたクレイマー選手が転倒。その隙にラファエル選手とマニー選手が抜いた。結果、このヒートの優勝はモツリス選手、2位がラファエル選手、3位がマニー選手、4位がクレイマー選手の順となった。結果的にモツリス選手がホールトゥフィニッシュの快勝だったが、ラファエル選手の猛追が印象的であった。

勝ったモツリス選手は、アフターパーツメーカー「コマンダー・インダストリー」代表。チーム コマンダーは、負傷したクエンティン選手選手がメインライダーなのだが、今回、自身がクエンティン選手の代わりに勝利した。

マーリン・ラファエル選手。

BULLETT Racing製新型V4ハル。ジェレミー・ポレット選手のマシン。


アウトコースのホールショットが、ダスティン・モツリス選手(写真手前)。インコースのホールショットがコレ・クレイマー選手(写真奥)。合流で、モツリス選手がトップに立った。

モツリス選手のホールトゥフィニッシュの快勝。

今大会、大いに観客を魅了した弱冠17歳のクレイマー選手。

諦めずに攻め続けるマーリン・ラファエル選手。

マーティン・マニー選手。

ゴール直前の激しい追い上げ。スタート時、4位だったラファエル選手が、トップのモツリス選手に迫る。

MOTO 2

一斉にスタートし、アウトコースのホールショットが、ジェレミー・ポレット選手、インコースのホールショットはコレ・クレイマー選手が獲得。合流でポレット選手が1位、クレイマー選手が2位、3位がテオ・ビューマー選手、4位ダスティン・モツリス選手、5位がラファエル・マーリン選手の順で始まった。結局、最後まで順位は変わらず、このままゴール。

写真左が日本を代表する倉橋秀幸選手、右が石川公昭選手。

写真左の背中がモツリス選手、右がクレイマー選手。

写真左が、ダスティン・モツリス選手の実弟・タイロン選手、その右側がクレイマー選手と、気合十分、MOTO 1の勝者・モツリス選手(中央)。

スターティンググリッドを指定する倉橋選手。グリッドは、MOTO 1の成績上位者から選べる。ここからレースは始まっている。

一番下にメモ書きされているのが、MOTO 2のスターティンググリッド。

写真左が倉橋選手、右が倉橋選手の姪っ子。写真右:クレイマー選手。ゴーグルが外れないように、父親に固定してもらっている。水面が荒れている証拠。


アウトコースのホールショットを獲得した、ジェレミー・ポレット選手。

インコースのホールショットはコレ・クレイマー選手。

惚れ惚れする攻めっぷりのラファエル選手。

ラフウォーターでもしなやかに走る倉橋選手。

レース中でも美しいフォームで曲がる倉橋選手。

勝った直後のポレット選手。ゴール直後、マシンをねぎらうように叩く姿が印象的だった。

マシンをねぎらった後にガッツポーズ。

写真左が、勝ったポレット選手。2位のクレイマー選手と握手。

MOTO 3

スタートして1周目、ホールショットを獲得してトップに立ったのはコレ・クレイマー選手。2位はタイロン・モツリス選手、3位がジェレミー・ポレット選手、4位ダスティン・モツリス選手、注目のマーリン・ラファエル選手は6位からのスタートとなった。

それにしても、クレイマー選手は乗れていた。2位のタイロン選手に追いつかれることなく、等間隔のまま最後まで走り切ったレースであった。

印象的だったのが、6位にいたラファエル選手が、最終的に3位までランクアップしていること。彼は、ラフウォーターのキツイ海面で、選択コースを使って攻め続けた。 途中で追い抜いてきたのが、ポレット選手とモツリス選手なのだから、いかにラファエル選手が攻め続けているか分かるであろう。

MOTO 3に気合を入れるクレイマー選手。

写真右が倉橋選手、左がホルダーの通称・オタカさん。

写真左がマーティン・マニー選手、右がラファエル選手。

MOTO 3のスターティンググリッド決め。

テオ・ビューマー選手のマシンとヘルメット。今大会、コマンダー製GP1マシンで参戦する選手が多かった。

若いながらキャリアも実力もあるクレイマー選手。

手前がラファエル選手のSX-R、奥がマニー選手のコマンダーGP1。

最終ヒート。緊張のスタート前。


スタート後、最初に戻ってきたのはクレイマー選手。

ホームストレートを駆け抜けるクレイマー選手。

2番手がタイロン・モツリス選手。

6番手スタートのラファエル選手。

ポレット選手は3番手。BULLETT製マシンは前に出たほうが有利。後ろから追い抜いていくのは至難の業だ。ベタな水面で大きな威力を発揮する。

テオ・ビューマー選手。

4位でスタートしたダスティン・モツリス選手。

荒れた水面に手こずるポレット選手。

今後、期待できる若手のテオ・ビューマー選手。

今大会、最もアグレッシブに攻め続けたラファエル選手。

6位から3位にランクアップしたラファエル選手。

終始2位をキープしたタイロン選手。

日本の石川公昭選手。

結果を出しているのは兄のダスティン・モツリス選手だが、実力的には決して劣っていない弟のタイロン選手。

編集部が今大会のMVPを選ぶとしたら、優勝のクレイマー選手と、ラファエル選手に決める。ラファエル選手の「決して諦めない走り」は、印象的であった。

2019年10月、我がジェット業界に新しいスーパースターが生まれた。コレ・クレイマー選手。

日没間際までレースは続く。

このヒート、5位に入賞したマニー選手。

勝ったクレイマー選手。

最初に両親に報告に行くクレイマー選手。

家族と喜びの抱擁。

MCマイク・ヤング氏のインタビューに答えるクレイマー選手。

弱冠17歳の新星、クレイマー選手。

ジュニアクラスのころから活躍する選手は、両親も熱心だ。右が、クレイマー選手の母親。

このクラスを振り返って

それにしてもクレイマー選手の走りには驚かされた。3ヒート通じて、世界のトップランカーに、全く引けを取らない。それどころか、終始、レースをリードしていた。今までジュニアクラスのレースでしか見た覚えのない少年が、いきなりこの快挙だ。努力もあるのだろうが、若いって素晴らしい。

Pro Ski Grand Prixクラス・リザルト

順位 ライダー名(国名)
1位 Kole Cramer(USA)
2位 Jeremy Poret(FRANCE)
3位 Maurin Raphael(FRANCE)
4位 Dustin Motzuris(SOUTH AFRICA)
5位 Tyron Motzouris(SOUTH AFRICA)
10位 石川公昭(JAPAN)
11位 倉橋秀幸(JAPAN)

 

このレースを動画で見たい方はコチラをクリック↓↓
※2019年ワールドファイナルライブ映像

【2019年ワールドファイナル関連記事】

アリゾナの荒野で、世界最速の戦いが行われた 2019年 ワールドファイナル

スーパートリック連発 2019年「プロフリースタイルクラス」

ジェットスポーツの原点 ヴィンテージスキークラス

Chuta's Jet Attitude 「ワールドファイナルにやってきた」中田正樹コラム

日本人で唯一の世界チャンピオン・ベテランズスキーGPクラス

世界的に人気の高いSPORT GPクラス 2019年 ワールドファイナル

Pro Am Women Skiクラス 2019年 ワールドファイナル 

世界最速マシンが走る! Pro RUNABOUT GPクラス

2019年 World Finalsのレース結果

関連記事

秋はジェットスキーのベストシーズン(水上バイク)
簡単ロープワーク 今さら聞けないでしょう「もやい結び」知らなきゃ困る
トレーラーの必需品 タイダウンベルトが超簡単、超便利になった

 

ジェットスキー中古艇情報

月間アクセスランキング