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土砂降りの雨・気温18度

大抵のことには動じない私だが、大自然の中での「寒さ」と知床の海は、完全防備じゃないと行きたくない

朝起きて窓を開けると、大粒の雨が降っていた。
天気予報で雨が降ることは分かってはいたが、こんな日に限って正確に当たる。

ドライスーツを着て、仲間が来るのを待っている。今日は、雨のツーリングだ。
朝からワクワク、ソワソワと落ち着かない。雨の日も、好きなのだ。

こう言い切れるのは、高性能ライディングギアのお陰だ。ウェットスーツしか持っていなかったら、いくら強がってもこんなセリフは間違っても言えない。大自然の中での「寒さ」は、生死に関わるからだ。「俺は、ドライスーツに守られている」と、いつも感じている。
それに私は、暑いのも寒いのも大嫌いときた。それでもまあ、いくら暑くても水の上にいるときは死ぬと思ったことはないが、寒いと簡単に死ぬと本気で思う。だから、半パンにライジャケ姿でジェットスキーには乗らないし、必ずウェットスーツかドライスーツを着る。

出発前に「寒くて辛いのでは?」と、少しでも不安要素があれば、ツーリングの楽しさは半減する。何より、ツーリング中には、いつでも「水の中に入ることを厭わない装備」の自分でいたいと思っている。仲間にトラブルが発生したら、真っ先に水に飛び込んで助けたいのだ。
しかし、水中にはさまざまな微生物や虫、毒素を持った生き物が数多く生息している。だから、ライディングギアはすごく大事。

5年ほど前の夏、北海道の知床半島を走ったことがある。言わずと知れた自然の宝庫、世界遺産に指定されている海だ。

どう考えても美しい水のはずなのに、あまりにも水深が深いため、不気味な黒色に見えて、その美しさが分からなかった。ようやく岸が近くなり、浅くなったときに見えた海中は、トロトロの海。
昆布などの海藻と、そこに群れる小さい魚や大量のプランクトン、そして泡。
まさに「生きている海」そのものだった。漁師が見たら、こんな海を「恵みの海」と呼ぶのだろう。

私は、心の底からこの海に入ることに恐怖を覚えた。そして「ここで落水したくない」と思った。真夏の東京湾よりも、キレイな知床の海に落ちるほうがずっと恐ろしかったのだ。落ちたら最後、得体のしれない「何か」に食べられそうな気がした。

美しく、魚の宝庫である海が、これほど恐ろしいことを初めて知った。それでも何かが起これば率先して海に飛び込める自分でありたい。それには、ドライスーツかウェットスーツ着用が必須条件だ。

こんな経験があるから、素肌を露出したまま海を走るのは嫌なのだ。
優れたライディングギアがあればこその、私の大好きなジェットライフなのです。


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