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もう嫌だ!ゼレンスキー大統領が非難する「ロシア選手、パリ五輪へ復帰を検討」について! 「オリンピックの定義」は「平和でよりよい世界の実現に貢献すること」 政治と悪にスポーツを使うな! ジェットスキー(水上バイク)

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オリンピックは「IOC」という“民間団体”が開催する「平和イベント」であるはずなのに…

今月27日、ウクライナのゼレンスキー大統領は、同国への侵攻でスポーツの国際大会から除外されてきたロシアとベラルーシの選手について、「国際オリンピック委員会(IOC)が中立の立場などの条件付きで復帰を検討する」とIOCのバッハ会長が発表したことに対し、「ロシア選手の中立旗は血に染まるのが明らかだ。

IOCのバッハ会長の声明に失望している」とビデオ演説で非難したことが話題となっている。

現在、スポーツ界では「ロシアとベラルーシ除外」の動きが続いていた。

それが「中立の立場などの条件付きで復帰を検討する」とバッハ会長が発表したのだ。

パリのイダルゴ市長は、フランスのテレビ局のインタビューで、2024年のパリ・オリンピック・パラリンピックについて「中立の立場での参加」としたうえで「選手から試合の場を奪うべきではない」と語っている。

近代オリンピックの「精神」とは

今から128年前の1894年に国際オリンピック委員会(International Olympic Committee・略称 IOC)が設立された。

フランス人の教育学者“ピエール・ド・クーベルタン男爵”がオリンピックを通じて世界平和を実現しようと提言したのだ。

その精神は「スポーツを通して心身を向上させ、文化・国籍などさまざまな違いを乗り越え、友情、連帯感、フェアプレーの精神をもって、平和でよりよい世界の実現に貢献すること」である。

目的は
(1)スポーツの基調をなす肉体的・精神的資質の発達を促進する。
(2)スポーツを通じて、青少年に相互のよりよき理解と友好の精神を教育し、それによって、よりよき、より平和な世界の建設に寄与する。
(3)世界にオリンピック運動の原則を普及し、それによって国際親善を喚起する。
(4)世界のアスリート(競技者)を、4年に1度の偉大なスポーツ祭典、オリンピック大会に参集させることにある。

平和と向き合うことが、「近代オリンピックの父」と呼ばれるクーベルタン氏の願いにほかならない。

オリンピックの問題は「政治に利用されてきた」こと、嘆かわしい「黒い過去」は今も続いている

オリンピックが政治に利用された代表的なものは、1936年のベルリン・オリンピックである。

アドルフ・ヒトラーは、ナチスドイツ政権のプロパガンダ(特定の思想によって個人や集団に影響を与え、その行動を意図した方向へ仕向けようとする宣伝活動)としてオリンピックを利用した。

ヒトラーは当初、オリンピックを「ユダヤ主義に汚された芝居だ」とけなしていたが、「オリンピックは国威発揚の場となり、大きなプロパガンダ効果が期待できる」と、スポーツ科学者であったカール・ディームに後押しされ考えを変えた。

第一次世界大戦の敗北や経済危機、ヒトラーによるユダヤ人迫害など、国際世論も良い評価ではなかったため、それらを変える必要があった。

世界中に“ヒトラーの権威”や“ナチス・ドイツ”を宣伝するための格好の舞台がベルリン・オリンピックであったのだ。

その思惑は当たり「オリンピック」を利用して外国人の観衆や報道記者に、反ユダヤ主義政策や領土拡大計画を緩和し、「平和で寛容なドイツ」のイメージを印象付けることに成功した。

ベルリンオリンピックの終了後、ニューヨークタイムズにより「ドイツ人、大会により再び各国の仲間に」「再び人間らしく」という内容の記事が書かれ、それが世界中に広まった。

しかしベルリン大会のわずか3年後の1939年9月1日、ドイツがポーランドに侵攻し、第二次世界大戦を勃発させた。領土拡大政策とユダヤ人に対する迫害が加速していったのである。

オリンピックを「政治利用」する人たち

それ以降も、オリンピックを政治に使った例はあるだろうが、我々日本人の記憶に新しいのは、2016年のリオデジャネイロオリンピックの閉会式だろう。

次の開催都市である東京に、オリンピック旗が引き継がれるセレモニーの終了後、ゲームキャラクターの「マリオ」に扮した故・安倍晋三元首相が登場した。

閉会式で行われた他の素晴らしいパフォーマンスは覚えていないが、「安倍マリオ」だけはしっかりと記憶に残っている。

これを見た世界中の人々は、「東京オリンピックは、日本政府が責任を持って開催してくれる」と受け取ったと思う。

素晴らしいのは「オリンピックの“精神”」と「スポーツ」。大会が素晴らしいわけではない

オリンピック精神である「総合理解と平和」は素晴らしい。

しかし、スポーツの“素晴らしさ”はどの大会でも同じである。 サッカーやラグビーの「ワールドカップ」、テニスの「ウインブルドン」、ゴルフの「全英オープン」など、世界的に盛り上がるスポーツイベントは数多くあり、どれもが素晴らしい。

それは、「各国の選手たち」に対する称賛であり、「“スポーツ”で極限の戦いを見せてくれる」ことに対する賛美である。

オリンピックだけが、その精神性のおかげで特別視され、政治的に利用されている。

オリンピック大会のスポンサーは、ワールドカップなどと違って、競技場に一切の広告を掲載できない。「大会スポンサーをしている」というイメージを売っているのだ。

そんななかで一国の元首が登場すれば、その人のイメージは上がるのは誰でも分かること。これは「オリンピックの政治利用」ではないのだろうかと、当時思った。

政治利用された「モスクワオリンピック」

ある一定以上の年齢の人なら、1980年のモスクワオリンピックの“日本不参加”を覚えているだろう。

当時は米ソ冷戦のさなかである。前年1979年12月に起きたソ連のアフガニスタン侵攻の影響を強く受け、アメリカのカーター大統領の呼びかけによってイギリス、フランス、西ドイツ、イタリア、日本などがオリンピックをボイコットした。

国際政治の対立がスポーツにもち込まれるという最悪の開催となった。

そのときの日本選手団には柔道の山下泰裕選手、マラソンの瀬古利彦選手、宗茂選手、宗猛選手など、メダル獲得が有望視されていた選手たちもいたが、選手たちは全てを諦めざるを得なかった。

そのころ、オリンピック出場のために努力を積み重ねてきた選手たちのドキュメンタリー番組がひんぱんに流れたことを覚えている。 政治的な意味でのボイコットは十分に理解できた。

しかし、それと同時に選手たちの無念さと、政治に翻弄される理不尽さも理解した。

戦争の責任と代償。「選手にそれを負わせてもいいのか?」という疑問。水上バイクの国際レースに出場していたロシア人選手たちから考える

今回のゼレンスキー大統領の発言とは矛盾するが、ウクライナ侵攻に抗議するための「ロシア選手の排除」という問題は、戦争と同じに語られてもいいものなのかは分からない。

暴力を盾に他国に侵攻する行為は、絶対に許されることではない。日本に住んでいる私でも、今の世界情勢を見るに、パリオリンピックからロシア選手の排除は当然の措置と思える。

しかし、その責任と代償を「選手に負わせるべきか」というのは別問題だとも思う。

本誌は水上バイクの専門誌である。水上バイクの世界にも「レース・イベント」があり、世界大会も行われている。

昨年12月、タイのパタヤで開催されていた水上バイクの最も重要な国際レースのひとつ「JET SKI World Cup」の取材に行っていた。

タイでも「ロシアのウクライナ侵攻への非難」は高く、大会会場の巨大モニターにも、頻繁にロシアの非道さを伝える戦争のリアルタイム映像が流されていた。

その大会に、10名ほどのロシアチームも参戦していた。 世界選手権大会なので、各国のトップライダーが集まってくる。

逆にいえば、「毎年、この会場で会う見知った顔」である。

この時期、彼らがどのような気持ちでこの大会に参戦していたのかは分からないが、心なしか寂しげに見えた。

戦争と彼らは全く関係がないのに、彼らが寂しそうな表情をしているのを見ると、なぜだか分からないが腹立たしかった。

彼らに対してではない。もっと別の“何か”に対してだ。

タイ人選手たちも、世界中から集まっているライダーも、私と同じように彼らを排除するようなことはしなかった。

何人であるか、の前に「同じ競技を愛する選手」なのである。

オリンピック、一体誰が「悪人?」、それが判明するまで、もう開催はコリゴリ!

今、世間では2020東京オリンピックでは、スポンサーの一部や大会組織委員会のメンバーが逮捕され起訴されている。

しかし、逮捕された彼ら以外に「悪人」がいないと、本気で思っている国民は少ないだろう。

東京地検特捜部は、組織委員会の元幹部らと広告代理店の電通幹部が談合を主導した疑いがあると判断し、独占禁止法違反の容疑で捜査を進めている。 元幹部はこれまでの事情聴取に対し、談合の認識を否定しているという。

悪人ほど「悪いと非難するなら、その証明をしてください」と言う。
「悪の証明」と言われても、当事者ではない部外者が“証明”など出来るわけがない。 しかし、現実の記憶は残る。 我々は、“誰が、何を”主張していたかを忘れてはならない。

新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されている真っ最中に強硬開催に踏み切った、菅 義偉前総理や小池百合子東京都知事の姿を思い出す。

東京オリンピックで、正当でない利益を得た人は「責任」を感じて欲しい。 「私は悪くない」と考えるのは自由だが、現状、内部告発でもない限り改善は期待できない。

不謹慎な話で恐縮だが、安倍元総理の銃撃事件以降に、統一教会の問題が明るみになった。

何がきっかけで、“悪”が露呈するか分からない。

オリンピックは、アスリートたちの「人生の集大成のパフォーマンス」を見せる場であるべきで、姑息な金儲けのためのものでも、一部の政治家のためのものでもない。

疑惑や悪がすべて明るみに出て改善されるまで、日本でのオリンピック開催の話は聞きたくない。


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